週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2004年 12月 08日号
アジアンテイストのバフェィ "DISHES" が TI にオープン
 今年の夏から改装工事のため閉鎖されていたトレジャーアイランド (TI) のバフェィ "Treasure Island Buffet " が先月 19日、名称を "DISHES" に改め新装オープンした。

 ロケーションは従来とまったく同じで、正面玄関側からアクセスする場合はカジノ内を奥まで入って左側。Sirens Cove (かつての海賊船ショーの会場) 側からの場合はカジノの右奥。こぢんまりした円形の受付カウンター (写真右。クリックで拡大表示) が目に飛び込んでくるのですぐにわかる。

 そこで料金を支払い中へ入ると、日本的な濃い重厚な色の木製テーブルや中華料理店で見かける円形テーブル (←クリックで写真表示) などが並んでおり、どことなくアジア風の雰囲気が。
 それもそのはず、今回の取材に応じてくれたアシスタントマネージャー Max Sow さんによると、「アジア料理に力を入れた」 とのことで、料理のみならずインテリアにもアジアの感覚を取り入れたという。
 たしかに照明器具の傘が紙で出来ているなど、日本的な美が感じられる。テーブルに置かれている ランチョンマット も竹製で (本物の竹かどうかは別にして、そんな感じのもので作られている)、ソバなどが入っている食器も日本っぽい。さらに壁には こんなモノ までが飾られており、アメリカにおける日本文化の浸透ぶりがうかがえる。

 気になる料理だが、いくらアジア料理に力を入れていると言ってもやはりここはアメリカ。洋食を置かないわけにはいかず、すべてが和食や中華というわけではない。むしろここでもアジア料理はマイノリティーで、メインはやはり洋食と考えるべきだろう。
 それでも広告看板にも ASIA という言葉が入っている通り (写真右)、他のホテルのバフェィに比べ、アジア料理の相対的な存在感が大きいことだけは事実。ちなみに前述の Sow さんは台湾出身で、祖父は日本人だという。そういった人材を起用するあたりにも、この店の意気込みが感じられる。

 そんな Sow さんが胸を張っておすすめするのが中華料理。アイテム数は少ないものの、たしかに味のレベルは高い。
 出来上がっている料理だけでなく、カウンター越しに対面オーダーするカタチで麺類 (左写真のドンブリの部分) などを注文することもできる。ちなみにこのラーメン (とりあえずそう呼ぶこととする)、スープはすばらしいが、麺は日本人の口にはなじまないかもしれない (そもそもこの麺はチャイニーズ系の人たちのためのもので、日本的味覚でモンクを言うのは筋違いかもしれない)。なおラーメン以外にチキン丼なども作ってもらえるが、試食していないのでコメントは避けたい。

 日本食の中心はやはり寿司だ。ただしこれはご愛敬といったところで、あまり高いレベルのものを期待してはいけない。しゃりは機械で握ったもので、そこにマグロ、サーモン、ウナギなどを乗せただけのシンプルなものばかり。もちろんウニやイクラなどの高級アイテムはない。
 あとはいわゆるカリフォルニアロールなどの巻物程度なので、ここはあくまでも 「砂漠の中のラスベガスで寿司が食べられれば御の字」 といった程度に考えておいた方がよいだろう。
 その他には、アメリカでもすっかり定着してきた枝豆 (右写真の右奥)、それと日本ソバがあった程度で数的にはそう多くない。なお、味噌汁がないことを Sow さんに指摘したところ、さっそく前向きに検討したいとのこと。

 洋食系での自慢はサラダとパスタ。これらは前述のラーメン同様、 客からのリクエストを聞いてから作る対面オーダー方式 で、バフェィとしてはかなり本格的なものと考えてよい (左写真はサラダセクションとそのスタッフ)。
 サラダメニューとそれらのサンプル写真は こちらをクリック
ちなみに今回の取材では チャイニーズチキンサラダ をオーダーしてみたが、決して量が少なくないので、いろいろなアイテムを食べたいと思っている者は要注意だ。
 パスタは Pappardelle Mushroom Ragu、Tortellini Pesto、Fettuccini Bolognese の3種類。今回作ってもらったのは Fettuccini。これまた量が少なくないので注意したい。

 もう一つの自慢はピザで、 空中に投げ上げながら生地を伸ばすところ から、それを 焼くところ までを客の前で実演してくれる。
 種類としては、Four Cheeses、Sausage、Ham & Pineapple、Pepperoni、Pesto、Vegetable の 6種類。焼きたてなので味はさすがに良いが、厚さが本格的なイタリアンピザよりもやや厚めであることだけはあらかじめ承知しておいた方がよいだろう。アメリカ人は厚めのピザを好む傾向にあるらしく、薄目に焼いてもらうリクエストは受け付けてもらえない。

 さて最後にデザートについてだが、サイズ的にはアメリカの標準よりも総じて小さめで、また、甘さも控えめなので (そうは言っても日本の常識よりは甘い)、まずは合格点といったところか。特にクレームブリュレ、エクレアなどはかなりまともな味に仕上がっている。ただ、チーズケーキ系のものはやはりかなり甘いので油断はできない。
 あと、なぜか コットンキャンディー (綿菓子) がある。綿菓子自体はアメリカにもごく普通に存在しているものだが、バフェィで見かけるのは珍しい。

 料金は 7:00am〜11:00am のブレックファストタイムが $12、11:00am〜4:00pm のランチタイムが $17、4:00pm〜10:30pm のディナータイムが $20 となっているが、金曜日と土曜日のディナータイムだけは $26 とやや高い。
 ちなみにその $26 と平日の $20 の違いは、ロブスター (中華風ブラックビーンソース味)、カニ (ダンジネスクラブ)、シュリンプカクテル、プライムリブ、ロブスターピザがあることで、他は基本的に同じ。
 カニやカキなどの高級アイテムは無いものの (カニは週末のみ有り)、あまり広すぎず狭すぎず落ち着いた雰囲気が漂っているので、騒々しい巨大バフェィにうんざりしている者はぜひ行ってみるとよいだろう。
(今回の取材は、平日のディナータイムにおこなわれたものです)


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