週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2004年 2月 25日号
世界的マジシャンが大集合、World's Greatest Magic Show
 現在サハラホテルで、知る人ぞ知る超ハイレベルのマジックショーが行なわれている。その名も World's Greatest Magic Show で、名前も内容に負けていないばかりか、もちろん内容も名前負けしていない。
 地理的条件が悪いためか、客の入りが今ひとつなのが気になるが、内容的には申しぶんないので、消滅してしまう前に紹介しておきたい。

 一般に、ラスベガスで行なわれているマジックショーのほとんどは、主役となるそのマジシャンのワンマンショーで、複数のマジシャンが出て来ることは基本的にない。ランスバートン、リックトーマス、デイビッドカッパーフィールド、ダークアーサー、スティーブワイリックなどはその典型で、幕間にダンサーやコメディアンなどが出て来ることはあっても、マジックを演じるのはその本人ひとりだけだ。
 どんなスターマジシャンでも得意ワザの数には限りがあり、結果的にワンマンショーの場合、得意とするネタ以外のマジックも披露せざるを得ないことになる。早い話が、大しておもしろくもない二流の作品も、観客は見なければならない。

 今回紹介する World's Greatest Magic Show はそうではない。一流マジシャンが多数登場し、それぞれが最も得意とする看板マジックだけを披露する。
 登場するマジシャンの数や顔ぶれは、それぞれの休暇や海外遠征スケジュールなどの都合もあるようで、時期によって微妙に変化しているが、毎晩おおむね7〜9人が登場し、その中の何人かは世界的に知られる一流マジシャンとなっている。

 ラスベガスだけに目を向けていると、自身の専用ステージを持った "一ヶ所定住型" のマジシャンばかりが目立つためか、「一ヶ所定住型 = 一流マジシャン」 かのような錯覚に陥りやすいが、世界に目を向けると、さまざまな都市を遠征している一流マジシャンも多く、今回の World's Greatest Magic Show にはそんなマジシャンが何人も登場している。

 特に Christopher Hart 氏 (写真右) はアダムスファミリーの "ハンド君" 役で世界的に知られ、今回のショーでもまさにそのハンド君を披露してくれる。切り取られたような腕だけが奇妙に動き回るその演出は、彼のテクニックを最大限に生かした最高傑作といってよいだろう。

 Kevin James 氏 はアイデアマンとして知られ、在ラスベガスの著名マジシャンの多くも、彼からオリジナル作品を買って演じている。
 そんな彼が今回のショーで披露してくれるのは、恐怖の人間切断だ。人間切断は多くのマジックショーの定番アイテムだが、彼の作品はそんじょそこらのものとは違う。箱に入った状態の人間を切り離し、再度合体させるという定番型の人間切断ではなく、箱に入っていない立ったままの状態の人間をそのままノコギリで水平に切り (上半身側の切断面からは "内臓" も見える!?)、分断後の上半身はそのまま両手を使って歩き出す、というなんとも不気味なマジックだ。もちろんタネがあるわけだが、その奇抜さにはだれもが感動することだろう。

 ハトを使うマジックの第一人者として知られる James Dimmare (写真左) の手さばきは、ランスバートンに勝るとも劣らない。
 また、カッパーフィールドを彷彿とさせる Joseph Gabriel のイリュージョンも観客を魅惑する。
 その他、マフィア風の風貌とトークが売り物の Paul Kozak、コメディアン風のノリで人気を集める Billy Ferguson などもおもしろい。
 男女カップルで登場する二人組のマジシャン Majestix は生きたトラを使い、かつてのシークフリート&ロイと似たようなイリュージョンを披露してくれる。

 今回 Christopher Hart 氏と Kevin James 氏の二人に、トラのニオイが漂うバックステージで (すぐ脇がトラ小屋) 対談する機会が持てたが、ロサンゼルスを拠点とする Christopher Hart 氏も、世界を股にかけて活躍している Kevin James 氏も、日本を含めた世界各地での公演を計画しているようで、今後しばらくはまだサハラのステージに立つとのことだが、いつまで見られるかわからない。興味がある者はなるべく早めに見ておいた方がよいだろう。

 会場はサハラホテル内で、かつてスティーブワイリックが使用していたシアター。ストリップ地区の最北端に位置しているため、中心街からのアクセスは現在非常に不便だが、3月末ごろまでにはモノレールが完成するので便利になるだろう。ちなみにサハラホテルがそのモノレールの終着駅となる。
 公演は金曜日を除く毎日 7:00pm と 9:30pm。チケット料金は $55.95 と $65.95 (税別)、12才未満はなんと無料 (夫婦一組に対して子供二人まで)。全席指定。チケットはサハラホテル内のボックスオフィス (ストリップ側のカジノエントランスから入ってすぐ右側。当日券が売りきれとなることはまずないので予約は不要)。問い合わせ 702-737-2515 (英語のみ)。

 なお、このショーを運営するプロダクション側の好意により、ショーの内容を簡単にまとめたプロモーションビデオのラスベガス大全内での配信が許可されました。以下をクリックすると動画データの取り込みを開始し、自動的にビデオが再生されます。再生開始までにはしばらく時間がかかります (ファイルサイズは約 11メガで、回線の状況によっても異なりますが、データの取り込みには 1〜4分ほどかかります)。なお、ブロードバンド接続でない場合は現実的ではありませんので、取り込みをあきらめてください。また、ご利用のブラウザの種類によっては (バージョンが古い場合など) 再生できない場合もあります。
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