週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2003年 09月 17号
超難関チケットはこうして入手! オウのチケット徹底攻略法
 ラスベガスで公演中のショーの中で、最もチケット入手が困難と言われているのが、人気劇団 Cirque du Soleil が演じる "O" (オウ)。
 チケット価格が $93.50 から $150.00 と高いこともあり、どの価格のチケットを購入すべきか頭を悩ませている者も多いようだ。
 実際、読者から、「どうすればいい席を確保できるのか?」、「"Wet Seat" とは何か?」、「"Limited View" とは何か?」 など、数多くの問い合わせが寄せられている。
 そこで今回、Cirque du Soleil 広報部の協力を得て、劇場内をすみずみまでチェックし、各座席からの見え具合などを徹底的に調査してみた。あわせてチケット販売現場からも、チケットを確実に入手する裏技などを聞き出したのでレポートしてみたい。

 座席別チケット価格

 劇場の座席マップは べラージオの公式サイト内にあるチケット予約セクション で見ることができるが、座席ごとのチケット価格や、視野に制限がある "Limited View" 席の位置などに関しては詳しく示されておらず、非常にわかりにくい。あまり細かい座席配置まで公表してしまうと、それにこだわる者からの問い合わせが殺到し、チケット販売業務に支障が出るからと推測されるが、それではいつまでたってもここの読者の好奇心はおさまらない。そこで、チケット販売現場から入手した門外不出の価格入り座席マップを元に、各座席セクションごとの価格や見え具合などを図解説明してみたので参考にしていただきたい。(以下をクリック)

  座席セクション別チケット価格 & 各座席からの見え具合  ( ← クリック )


 一般販売されるチケットについて

 チケットは上記のウェブサイト、またはボックスオフィス (ベラージオホテルのチケット販売窓口、写真右) に直接電話することで入手できる。電話番号はフリーダイヤル 1-888-488-7111 または 702-796-9999。
 ちなみに、ウェブサイトおよびボックスオフィスで売られているのは基本的に同じセクションの席で、どちらで手配しても大差ない。しかし、ウェブサイトで 150ドルの最上席のチケットを入手しようとしたことのある者ならすでにお気づきの通り、すべての席がそこで一般向けに販売されているわけではない。

 広報部によると、150ドルの最上席 「SECTION 103」 はハイローラー (高額の賭け金でプレーするカジノ客) および報道関係者用、125ドルの 「SECTION 102」 はコンシェルジェ用 (詳しくは後述)、「SECTION 104」 はカジノマーケティング部の戦略的顧客サービス用として、それぞれ確保されており、原則として一般向けには販売されていない (例外もある。それは後述)。
 つまり、ウェブによるオンライン販売およびボックスオフィスで売りに出されるのは、前から 14列目以降の座席 (200番台以降のセクション) と、 視界が制限される "Limited View" の 「SECTION 105」、「SECTION 101」、それに水しぶきがかかる "Wet Seat" (最前列から3列目まで) ということになる。
 これに関して、「良い席を一般に売りに出さないのはおかしい」 と思う者もいるかもしれないが、これは仕方がないことなので理解するしかない。経営基盤をカジノ収益に依存するラスベガスのホテルにおいて、その方針は極めて一般的なことで、どのホテルのどのショーにおいても、多かれ少なかれ同じようなことが行われている。つまり、「ハイローラー優先」 は、もはやラスベガスの常識で、「ナイトショーは一般客のエンターテインメントであると同時に、ホテル側にとってはハイローラーに対する重要なマーケティングツール」 というわけだ。
 しかし、ハイローラーではない一般の観光客が 150ドルの最上席で鑑賞する道が完全に閉ざされてしまっているわけではない。


 「100 番台のセクション」 の入手方法
  その1  宿泊客のメリットを生かせ!
 先に 「コンシェルジェ用席」 についてふれたが、これがベラージオホテルの宿泊客用に割り当てられた優先席だ。ボックスオフィスの担当者によると、通常のチケット予約専用ラインに電話がかかってきた際、必ず宿泊予定者かどうかを確認し、宿泊予定者についてはボックスオフィスではなく、コンシェルジェ部門で対応することになっているという (その場で電話を転送してくれる)。もちろん、最初から直接コンシェルジェ部門に問い合わせてもよい。電話番号はフリーダイヤル 1-888-987-7111。日本からフリーダイヤルにアクセスできない場合は前述のボックスオフィスの電話番号にダイヤルし、コンシェルジェ部門にコネクトしてもらえばよい。なお参考までに、日本語での発音 "コンシェルジェ" ではまったく通じない。カタカナでしいて表現するなら "コンシアージ" といったところか。
 したがって、ベラージオに宿泊予定の者は、このコンシェルジェ部門を通じて、一般に売り出されていない 「SECTION 102」 のチケットを確保できるというわけだが、当然のことながら座席数に限りがあるため、早めに予約する必要がある。現場の担当者によると、遅くとも 2週間前には予約すべきとのこと。
 なお、この宿泊客優先権を生かしてチケットを予約する際には、宿泊予約確認番号が必要になる。団体ツアーなどでベラージオに滞在する場合、この予約確認番号をもらえないこともあるが、これに関しては、そのツアーを催行する旅行代理店などに直接問い合わせるしかないだろう。

  その2  Standby Ticket (キャンセル待ちなどの当日券) に賭ける
 事前予約をまったくせずに、当日券に賭ける、というのもひとつの手だ。ちなみに、当日券では 「SECTION 102、103、104」 など、最上席も売りに出される。
 ホテル側はハイローラー用、報道関係者用、宿泊客用として、直前まで上席をキープしているが、当然いくつかは余りが出る。それら座席のチケットが当日券として売りに出されるというわけだ。また、予約していた者がボックスオフィスにチケットを受け取りに来ない場合も、当日券として放出される。
 これらチケットは通常、ショー開始時刻の 45分ほど前から売りに出される。つまり、7:30pm 開始分は 6:45pm ごろから、10:30pm 開始分は 9:45pm ごろから発売が始まる (これら時刻はその日によってかなり流動的)。並ぶ場所は、ボックスオフィスのカウンターに向かって一番右側の窓口の前。午後3時頃になると案内板が立っているのですぐにわかる。
 かなりの確率でゲットできるが、数時間前から並び始める者も少なくないので、確実に手に入れたい場合は長時間並ぶ覚悟が必要だ。また、一人 2枚までしか買うことができないので、たとえば 3枚必要な場合は 2人で並ぶ必要がある。連続した座席を確保できるとは限らないのも、この当日券の特徴だ。
 ちなみに現場スタッフの話によると、毎日放出される当日券の数は、各ショーごとに 25〜100席分。毎日午後5時には 50人以上の列ができるという。並ぶ人数もチケット枚数も日によってかなりムラがあるため、何時に並べば確実に確保できる、という目安を示すことはできないが、7:30pm 開演の分よりも 10:30pm の分の方が競争率が低いことだけはたしかなようだ。

  その3  直前にオンライン予約
 余ったチケットが現場で当日券として売られるのと同じように、余りそうなチケットが突然オンライン販売の空席リストに載ってきたりすることがしばしばある。
 「余りそうなチケット」 とは、文字通り余っているチケット、つまり公演日の直前になって 「当日販売ではさばききれそうもないほど残っている」 という状況下に置かれているチケット、もしくは、数十日先の公演日でも、曜日や季節や客室の予約状況などの経験則から 「この日のチケットはハイローラーや宿泊客だけではさばききれそうもない」 と判断された場合のチケットなどで、これにはさまざまなパターンがある。
 したがって、「オンラインでは良い席が確保できない」 とあきらめずに、予約サイトをこまめにチェックすることは決して無駄ではないだろう。思わぬ上席が画面に突然リストされてビックリしたりすることはよくあることだ。

 なお、かつて存在していた "ディナーパッケージ" (ディナー券とオウのチケットの抱き合わせ販売) は、対象となっていたレストラン Nectar が閉店となってしまったため、今は存在していない。

 オウのチケットの入手がむずかしいことはたしかだが、決して 「至難の業」 というレベルのものでもない。予算に合った自分なりの最上席を、この記事を参考に、賢く入手していただければ幸いだ。
 なお、この記事は、日本人観光客の間で加熱している "オウフィーバー" を助長する目的のものではない。あくまでも、"読者からの情報に対する旺盛な需要" に応じるためのもので、むしろ、オウばかりに話題が集中しがちな昨今の傾向に疑問すら感じている。もちろん 「それでもオウ」 と、オウのチケットに固執することは一向にかまわないが、この記事によって、ボックスオフィス、コンシアージ、ビジネスセンター、さらにはベラージオをパッケージ旅行に組み込んでいる旅行代理店など、関係各所に迷惑がかかることは本意ではないので、問い合わせなどの際には節度あるスタンスで臨んでいただければ幸いだ。
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