週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2003年 07月 23日号
気温50度、ウォータースポーツ・ラフリンが熱(暑)い!?
 ラスベガスの夏はとにかく暑い。暑いとくれば水遊び、だが、ホテルのプールでバシャバシャ泳ぐだけじゃ物足りない。というわけで、今回はよりアクティブに水を楽しみたい、という人にぴったりな穴場ウォーターリゾートを紹介しよう。

 ネバダ州を代表するウォータースポーツスポットといえば、ラフリン。ラスベガスの南南東、約 100マイル (約160キロ) にあるこの街は、 コロラド川沿いにカジノホテルが9軒並ぶ、いわばミニラスベガス。ベガスに比べ街の規模はずっと小さいが、ジェットスキーやボートが楽しめることで知られる。(地図: ラスベガスとの位置関係

 ラフリンまでの移動はレンタカーでももちろんOKだが (道順はこちら)、「車の運転はちょっと‥‥」 という人は、無料日帰りバスツアー に参加するのがダンゼンお得。ラスベガスから片道1時間半の移動がなんとタダ、しかもクーポンブックまでもらえるというのだから、これを利用しない手はないだろう。

 さて、なぜ無料なのか、そんなうまい話があっていいのか、という人のために念のため説明すると、このツアー、実はカジノホテルが運営しているのだ。
 ご存知の通り、カジノホテルの最大の収入源はギャンブラー。バス代を負担しても、カジノでたっぷりお金を使ってくれれば、モトはちゃんと取れる、という計算のもとで運行されているのがこのバスだ。利用者が 21歳以上に制限されているのはそのため。しかし、バスに乗ったらギャンブルしなければいけない、などの制限は一切ないので、カジノファンでなくても利用可能だ。

 ラスベガスを出発、途中で フーバーダム に立ち寄った後、砂漠の中の一本道をバスに揺られること約1時間半で、このバスの運行主である Edgewater Hotel (写真右) に到着。
 無料バフェィ券がついた クーポンブック を受け取ったら、帰りのバスが出発する午後6時までは自由行動だ。その後は、カジノに直行してもよし、ホテルめぐりをしてもよし、コロラド川で遊んでもよし、というわけである。

 ウォータースポーツスポットであるコロラド川は、各ホテルのちょうど裏側を流れている。カジノを突っ切り、階段を1階分下りれば、雄大な川の流れが目に飛び込んでくる。
 ホテルと川の間にはごくごく小さな人工ビーチも作られているので、ここで日光浴をするのもよし、と言いたいところだが、なにしろ暑いのでそれはやめておいたほうがよいだろう。川岸で昼寝などしようものなら、またたく間に日射病で意識を失ってしまうはずだ。やはりこの季節は水に入ることをおすすめしたい。グランドキャニオンから流れて来るここの水は非常に澄んでおり、また適度な流れとひんやりした水温が心地よい。
 説明が遅れたが、ラフリンはラスベガスよりもさらに暑さが厳しく、真夏のこの時期は摂氏 50度近くになることも。ちなみに取材時の 8月 16日の最高気温は摂氏 47度だった。(ラフリンでのこれまでの最高気温は 1967年 7月 2日に記録した 50.0度で、最近では 93年と 94年に 49.4度を記録している)
 というわけで、この "酷暑体験" もラフリン名物のひとつ。取材当日は風が強かったが、それが涼風ならぬ熱風だから参ってしまう。体中にドライヤーの熱を当てられているかのような暑さ(というより熱さ!) は、まさに未体験ゾーンだ。

 さて、コロラド川で楽しめるウォータースポーツは、ジェットスキーとボート。どちらも川のほとりにあるレンタルショップで借りることができる。ちなみにジェットスキーの利用料は1時間 69ドルから (機種によって料金が異なる)。
 なお、アメリカではジェットスキーに乗るのに免許は必要なく、「怪我をしても自分の責任です。誤ってジェットスキーを壊してしまった場合は、賠償金を支払います」 という承諾書にサインをすれば、誰でも利用できる。
 水の上も地上と変わらぬほど暑いのは確かだが、時おりかかる水しぶきが冷たく気持ちがよいので、ここまで来たらぜひチャレンジしたいところ。水上から川岸に並ぶカジノホテルを見学するのも、なかなかオツなものだ。なお、ジェットスキーをするのに水着は必要ないが、水上で横転することもないわけではないので、服を濡らしたくない、という人は水着持参がオススメだ (濡れても乾燥と熱気ですぐ乾いてしまうのだが)。

 その他のお楽しみとしては 遊覧船クルーズ があるが、ジェットスキーでホテル巡りをする者は、あえてこの船に乗る必要はないだろう。観光案内を聞きながら、船の上からラフリンの街を眺めるというもので、料金は 11 ドル (4歳〜12歳の子供は 6ドル、3歳以下無料)。11:30am、1:00pm、3:00pm、4:30pm の 4回運行しており、6:30pm 発は夕食付きのディナークルーズになっている (料金は 30ドル)。

 カジノファンなら ホテル巡り をするのもよいだろう。ただし、誤解のないように言っておくと、ここにあるのはラスベガスのテーマホテルでは決してない。それぞれにコンセプトがあり、インテリアもそれなりの工夫は凝らされているが、火山が爆発したり、噴水が踊る無料アトラクションがあるわけではないので、過度の期待は禁物だ。
 さて、ホテル巡りに便利なのは 水上タクシー 。ラフリンの街は小さいので、端から端まで歩くことも可能だが、気温がとにかく高いため、屋外を歩き続けると体力を消耗する。この水上タクシー、タクシーと呼ばれてはいるものの、実は乗り合い水上バスで料金は3ドル。イタリアのベニスにある水上タクシーほどロマンティックではないが、旅の記念に利用してみるのも悪くないだろう。

 Edgewater Hotel のちょうど向かいには、アウトレットモール Horizon Outlet Center があるのでショッピングもできる。
 ただ、このアウトレットに出店しているのは生活密着型カジュアルブランドが中心で、めぼしいブランドといっても Gap、Levi's、Reebok 程度。それでも、すいているのでじっくり品定めしたい人には好都合。同様の理由で、掘り出しモノが見つかる可能性も高いかも。

 というわけで、ラフリンの目玉はあくまで地獄の猛暑体験とウォータースポーツ。街の規模も小さいし、ラスベガスにあるような、見るだけで楽しいメガホテルがあるわけでもない。つまり、ラスベガスへの旅が初めてで、まだ全部見切れていない、という人は、あえてここまで足を伸ばす必要はないだろう。ただし、「ベガスは一通り見尽くした」 というリピーターや 「ジェットスキーがしてみたい」 というスポーツ派、それから 「ベガスではツキに見放された。場所を変えて勝運を!」 というギャンブラーなら話は別。そんな人たちにとって砂漠の中のもうひとつのカジノシティー、ラフリンは、1度は訪れてみる価値のある場所といえるかもしれない。



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