週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2003年 04月 16日号
ベラージオホテルで、アンディー・ウォーホール展
 今週は、現在ベラージオホテルのアートギャラリーで開催されているアンディー・ウォーホール展を紹介してみたい。

 アートギャラリー "The Bellagio Gallery of Fine Art" は、その開業当時、ベラージオホテルの最高経営責任者 Steve Wynn 氏の趣味ということもあり、ゴッホ、ルノアール、セザンヌ、モネ、ゴーギャン、ピカソなどの名画が展示され、たちまち有名になったが、2000年春にベラージオホテルが MGM Grand 社 (現 MGM Mirage 社) に買収されたことを機会に、Wynn 氏が、自己所有分の絵画 (約半分の絵画はホテルの資産、残りは Wynn 氏個人の資産だった) と共にベラージオホテルを去ってしまったため、2000年 5月に閉館を余儀なくされた。

 残されたホテル所有分の絵画 (主にピカソの作品) は同ホテル内の高級レストラン "Picasso" のダイニングルームに現在も展示されているが、アートギャラリー自体は展示物が無くしばらく閉鎖が続いた。
 その後やっと 2000年9月に再オープンにこぎつけたものの、あまり有名ではないアーティストの作品を半年程度の周期で入れ替える展示にとどまり、しばらくの間、影の薄い存在だったが、このたび久しぶりに名の通ったアンディー・ウォーホールの作品が展示され、少しばかり話題を集めている。

 アンディー・ウォーホールといえば、マリリン・モンローなど著名人の肖像画で知られ、また、キャンベルスープ缶などに代表される日用品をモチーフにしたポップアートの第一人者として、日本でもファンが少なくない。
 今回の展示はやはり肖像画がメインで、マリリン・モンロー、エリザベス・テイラー、ミック・ジャガー、シルベスタ・スタローン、マイケル・ジャクソン、ジョン・レノンなどの芸能人、そしてジャクリーン・ケネディー、毛沢東、アインシュタインといった政治家、科学者など、幅広いジャンルの著名人の肖像画が展示されている。その他、ウォーホール自身のおいたちや、年代ごとの活躍の様子、彼が身につけていたメガネ、クツ、カツラなどの生活臭漂う物品の展示も興味を引く。

 入館の際、コードレステレフォンに似たようなデバイスが入館者全員に貸与され、作品の前に表示されている作品番号をそれに入力すると、解説が流れてくるようになっている。なんとそのナレーションはあのライザミネリ (写真左) の声だ。もちろんそれは英語で、残念ながら日本語のナレーションはない。

 展示会場の脇にはギフトショップもあり、そこでは展示作品の複製画、関連書籍、記念グッズなどが売られているので、ウォーホールファンはそこも立ち寄ってみるとよいだろう。
 入館料は一般が $15、学生・地元民が $12 (地元民はネバダ州の運転免許証などの提示が必要)。開館時間は 9:00am 〜 9:00pm の毎日。ギャラリーの場所はベラージオホテル内のプール施設への出入口の前。今回の展示は 9月7日まで。

 最後に蛇足ながら今回の展示とは直接関係ないが、何か因縁のようなもの感じるので紹介しておきたい。
 ベラージオホテルを去った前述の Wynn 氏は、現在まったく新しいホテル Le Reve を建設しており (2005年開業予定)、今となってはベラージオとはライバル関係にあるわけだが、ウォーホールはその Wynn 氏の絵 (写真右上) を 1983年に描いている。ウォーホールの作品に採用されるほど、83年当時すでに Wynn 氏は今のように大物だったのか (ちなみに Wynn 氏がベラージオ、ミラージ、トレジャーアイランドなどの各テーマホテルを建設し、今のように有名になったのは 1990年代)、それとも金の力に任せて描いてもらったのか定かではないが、いずれにせよその作品は、現在 Le Reve の工事現場脇にあるアートギャラリー "Wynn Collection" にピカソやゴッホの作品などとともに展示されている。


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