週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2003年 01月 29日号
CATの急行と MGM-Bally's 間のモノレールが姿を消す
 観光客にとっての重要な足とも言える公営バス CATの急行 "302" と、MGM-Bally's 間を結ぶモノレールが、奇しくも同じ日の 1月 27日に姿を消した。
 需要が多いスーパーボウルの日(26日) が終わるのを待って運行が打ち切られた格好となったが、どちらもラスベガスの中心街を走る交通機関だっただけに、今回の路線廃止を惜しむ声は少なくない。また、英会話が不可欠なタクシーの利用を避けたがる日本人観光客などにとっては少なからず影響が出そうだ。
(右の写真は、従来の 302路線の駐車スポットで出発を待つ 301路線のバス。すでに 302路線のバスの姿は見られない。ダウンタウンのバスターミナルで 28日に撮影)

 これまで CAT (Citizens Area Transit の略: 南ネバダ地区を走る公営バス) のストリップ路線には、"すべてのバス停に停車する 301" と "主要のバス停にしか停車しない急行の 302" の 2系統あったが、このたび運行が打ち切られたのは 302。
 301 は引き続き残るためストリップ地区から CATそのものが消えてしまうわけではないが、バス停が多いだけに長距離の移動にはかなり不便を強いられそうだ。ストリップ地区のホテル街からダウンタウンへ行く際などは、少なくとも 10〜15分程度の所要時間のアップを見込んでおいた方がよいだろう。
 なお路線廃止の理由は採算性の見直しとのことで、早い話が "路線のリストラ" というわけだが、今回 CATの全 53路線の内、7路線が同じ日に廃止された。302 以外の廃止路線はすべて郊外を走る通勤路線のため、一般観光客に影響があるのは 302 だけと考えてよい。

 さて、右の写真は MGMグランドホテル側のモノレールの駅に掲示された案内板だ (28日撮影)。これが示す通り来年まで運休となる。
 このモノレールは、観光客に対する浸透度という意味では CATの 302 にやや劣っていたものの、運賃無料ということもあり、根強い人気があった。また、もう一方の駅がある Bally's ホテルに隣接する Paris ホテルは、現在日本人観光客が最も多く利用するホテルといわれており、今後日本人観光客の足にも少なからず影響が及びそうだ。

 なお、こちらの廃止はリストラのようなうしろ向きの理由によるものではない。拡張・改良工事のための一時運休だ。とは言っても運転再開後に、これまで親しまれてきた車両などが使われることはなく、とりあえず現行システムは完全消滅ということになる。つまり、車両も軌道もまったく新しいものに生まれ変わる予定だ。
 じつは今回の運転の打ち切り、ラスベガス市などの主導で導入が進められてきた新交通システムの計画 (市内の広域をモノレールで結ぶ計画) と無縁ではない。MGM-Bally's 間は、その新交通システムとドッキングすることになっており、過去7年間、両ホテルによって運行されてきた同区間は、すでに第三セクター的な形態で事業を引き受ける Las Vegas Monorail 社によって買い取られている。
 これから約1年をかけて現路線は MGM から Sahara ホテルまで延長され、新交通システムとして生まれ変わる。開業は来年の1月頃を予定している。


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