週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2002年10月02日号
たった $1.65 の 2時間市内バス観光ツアー
 ラスベガスのホテルは宿泊しなくても見ているだけで楽しい。それぞれが独自のテーマを持っているため、ホテル自体が観光スポットといった感じだ。
 当然のことながら、ひとつでも多くのホテルを見たい、とだれもが考えるが、それがなかなかむずかしい。距離や移動手段の問題があるからだ。

 ひとつひとつのホテルが非常に大きく、また敷地も広大なため、すぐとなりに見えるホテルも近そうで実際にはかなり遠い。たとえばエクスカリバー(右写真の白い建物) とマンダレイベイ (左端に見える建物) は近くに見えるが約1km 離れている。ちなみにストリップ大通りの北端に位置するストラトスフィアタワーから南端のマンダレイベイホテルまでは約 6km。全域を徒歩で見学するには絶望的な距離といってよいだろう。ではどうやって効率よく各ホテルを回ることができるか。

 そんな時に便利なのがレトロ調の小型バス "Strip Trolley" だ。
 速度が遅いため移動手段としての機能は "CAT" と呼ばれる公営バスに遠く及ばないものの、市内観光の手段としては超優れモノで、少なくとも各ホテルの外観だけは、このバスを使えばわずか 2時間でストリップ上の全ホテルを観て回ることができてしまう。
 なんといっても安いのが魅力で、運賃はわずか $1.65 (CATバスは $2.00)。バスの運賃としては飛び抜けて安いというわけではないが、"市内観光ツアーの料金" と考えれば激安といってよいだろう。

 Strip Trolley の最大の特徴はエンドレス運行だ。つまり東京の山手線のごとく、朝から深夜までストリップ大通りを巡回している。終点や起点という概念にとらわれることなく、いつでもどこからでも乗車でき、また何時間でも乗っていられるので市内観光には便利というわけだ。

 今回このトロリーが市内観光バスとしてどの程度うまく機能するかについて、利点や欠点などを実際に試乗しながら調査してみた。
 結論は、街全体の様子を漠然と把握し、すべてのホテルの外観を観て回るにはベストの手段、と言えそうだ。
 CATバスの運行区間は循環ルートではないため、街をすぐに通り抜けてしまうばかりか、窓ガラスがかなり濃いティントグラスになっているため、夏の強い日差しをブロックするには好都合だが、景色を楽しむには適していない。トロリーは普通のガラスなので外の写真を撮ることもできる。
 また、市内には各ホテルが運行する無料モノレールもあるが運行区間が短く、またストリップ大通りから奥まったところを走っているため車窓からの市内観光には不向きだ。タクシーはもちろん便利だが、料金が高く、またトロリーのようにのんびり走ってもらうことはむずかしいだろう。

 結果的にトロリーが最適ということになるが、運行速度が遅いため、A地点から B地点への単純な移動にはまったく向いていないことだけは頭に入れておく必要がある。また今回の話は、一通りのホテルを外から眺めるだけで、各ホテルの内部の見学などは想定していない。あくまでも街全体を車窓から見学することが目的だ。したがって、初めてラスベガスを訪れる者に適しているといってよいだろう。

 以下はトロリーに関するさまざまな情報や注意事項だ。また、トロリーの最大の欠点でもあるバス停の位置のわかりづらさをカバーするために、各バス停の位置を示してみた。

  • 料金は前述の通り $1.65 で、乗車距離や乗車時間に制限はない。料金は運転席の脇にある料金箱に投入するシステムだが、釣り銭がないので小銭を用意しておく必要がある。2ドル払おうが、5ドル払おうが、お釣りはもらえない。
  • 一周の所要時間は道がすいている状態で約 2時間。混んでいる週末の夜間などは 2時間半以上かかる。
  • 各バス停に停車するので下車の意思表示をする必要はないが (ブザーなどは用意されていない)、たまに運転手が 「次のバス停で降りる人はいますか?」 などと声をかけることがあるので、その際、もし降りるのであれば 「イエス」 と大きな声で言う必要がある。前方に見えるバス停に待っている客がいない場合、イエスと言わないと通過してしまうことがある。
  • バス停は CATバスのようにストリップ大通り上にあるわけではなく、原則として各ホテルの構内にある。
  • ファッションショーモールのバス停だけは南行きのバスと北行きのバスが同じ場所に停車するため、乗車の際、運転手に南行きか北行きか確認する必要がある。
  • 以下のバス停は最近変わったので、古いガイドブックなどを持っている者は要注意。
    NYNY は工事のためバス停が北口から南側正面玄関に移動。Caesars Palace は工事のためバス停がなくなり、その代わり Mirage に停車。Luxor からもバス停が消えた。免税店DFSの前にあったバス停は、DFSが店を閉じた今も、バス停自体は存在しているが、それは古い情報を頼りにそこに並んでしまった者のためで、並んでいる者がいなければ通過してしまう。つまり下車のためだけの停車は原則としてしない。
  • 各ホテルにおけるバス停は非常に奥まった場所にあることが多く、ストリップ大通りからぜんぜん関係ない方向へバスが進んでしまうことがしばしばあるが、それはホテルの構内を迂回するためのものなので、あわてる必要はない。また、停車するはずのホテルを通過してしまったように見えることもあるが、それも迂回のためで心配無用だ。
  • Trolley の発音が簡単そうで非常にむずかしく、普通の日本人の発音ではまず通じない。ro の部分にアクセントを置くのがコツだ。
  • かつて存在していた [ストラトスフィアタワー・ダウンタウン区間] の路線は現在運行されていない。
<以下は各バス停の位置>

■ Stratosphere
カジノから正面玄関を出て左へ 30m ほど歩いた地点。

■ Circus Circus
Circus Circus ホテルと、そのとなりにある Slots-A-Fun というカジノの間にある細い通路のストリップ大通り寄りの場所。

■ Stardust
カジノから正面玄関を出て右へ 30m ほど歩いた地点。

■ Fashion Show Mall
モールの北側 (Frontier ホテルが見える側) にある出入口を出たところ。 ストリップ大通りからはやや奥まった場所にある。

■ Mirage
ホテル全体から見て北側にある裏口を出て左へ約 20m 歩いた地点。

■ Jockes Club
Bellagio ホテルの南側にある Jockey Club の正面玄関を出て右斜め前方約 40m の地点。

■ New York New York
南側にある正面玄関を出てすぐ右側。

■ Excalibur
北東側 (方向的には MGM Grand 側)にある正面玄関を出て右方向に (ストリップ大通りの方向に) 約 80m 進んだ地点。

■ Mandalay Bay
南側にあるツアーロビーの玄関前。この場所への行き方は、いわゆる正面玄関から館内に入った場合、すぐに左手方向に歩き、突き当たりの壁まで進むと下りのエスカレーターが見えてくるので、それを使って下りればそこがツアーロビー。

■ Tropicana
Tropicana ホテルの BUS PLAZA。BUS PLAZA への行き方は、正面玄関を外に出て右へ進み、建物に沿ってさらに右へ回り込むように 100m 歩くと到着。

■ MGM
TOUR & TRAVEL LOBBY から建物の外へ出て、ストリップ大通りに向かって 25m ほど歩いた地点 (ストリップ大通りに出る直前の場所)。この TOUR & TRAVEL LOBBY への行き方は、カジノ内から Rain Forest Cafe と MGM Grand Buffet との間の通路を道なりに進むとすぐに見える。

■ Bally's
タクシーなどが乗り付けるいわゆる正面玄関前からストリップ大通り方向へ 30m ほど進んだ場所。

■ Imperial Palace
NORTH TOUR LOBBY の前。この NORTH TOUR LOBBY への行き方の説明は非常に難しいので、もしここから乗る場合は、カジノ内などにある館内地図を参照のこと。

■ Harrah's
館内から正面玄関 (といってもこのホテルの場合、ストリップ大通りから見て裏側にある) を出て左手方向に歩道沿いに約 50m 進んだ場所。

■ Riviera
SOUTH ENTRANCE の前。 ここへの行き方は、ストリップ大通り側から見て、Riviera ホテルと、その右側 (南側) に見える二階建てのモーテルの間の道を 30m ほど入った左側。

■ Sahara
カジノ内からストリップ側正面玄関を出て、そのまま道に沿ってストリップ大通り方向に 30m ほど進んだ場所。

■ LV Hilton
東側裏口。ここへの行き方は、カジノ内からスポーツブック方向に続く廊下をそのまま最後まで進む。


バックナンバーリストへもどる