週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2002年07月03日号
あのチャロがサハラで定期公演
 セクシーなボディーとコミカルな語りでおなじみのフラメンコギタリスト・チャロ (Charo) の定期公演ショー "Bravo" がサハラホテルで始まった。

 まずチャロについて簡単にふれておこう。2週間前のこのセクションで採り上げた大スター・リベラッチと同様、 チャロは "日本ではあまり知られていないアメリカの有名人" の代表格で (ちなみにリベラッチは故人、チャロはもちろん現役)、少なくとも中高年層において、彼女の名前を知らないアメリカ人はまずいない。

 スペイン生まれの彼女は子供の頃からギターや歌を得意とし、アメリカに渡った直後の 1960年代には早くもラスベガスのステージに立つなど、若くして成功した数少ない "外人タレント" のひとりとして知られている。

 その後、往年の人気テレビ番組 Johnny Carson Show にレギュラー出演するようになると、スペイン語なまりのヘンな下ネタジョークとセクシーなボディーで Johnny Carson を困惑させるシーンが話題を集め、その時彼女が口癖のように発していたセクシーかつコミカルな名ぜりふ "Cuchi-Cuchi" は流行語にすらなった。
 そんな彼女の印象があまりにも強いのか、今でも中高年層にとっての彼女はギタリストというよりもセックスシンボル的な存在で、当の本人もいまだに "元祖 Cuchi-Cuchi Girl" をトレードマークにしている。

 その一方で、本業であるミュージシャンとしての活動にも余念がなく、スウェーデンの人気グループ ABBA の曲を作曲したり、レコーディング活動に精を出すなど、ステージ以外でも多才ぶりを発揮している。
 88年以降は主にハワイに拠点を移し、長らく著名リゾートホテルでディナーショーを行ってきたが、このたびハワイ側での契約切れを機会にラスベガスに定住することになった。

 そんな彼女の定期公演ショー "Bravo" がサハラホテルで始まったわけだが、立地条件が決してよくないにもかかわらず (サハラホテルはストリップ地区の北のはずれにある)、往年の彼女を知るオールドファンで会場は連日超満員だ。
 観客の大半がチャロと同年代の中高年層ということもあり (チャロの年齢はとりあえず不詳)、会場内には他のショーには見られない一種独特な和やかな雰囲気が漂っている。

 ショーの内容は、年齢を感じさせないパワフルな歌や踊り、さらには一向に衰えを見せない下ネタ毒舌ギャグなど、会場は終始爆笑の渦に包まれているが、なんといってもメインは最後に披露されるギターのソロ演奏だろう。
 彼女がギターを弾き始めると、それまで騒がしかった会場がうそのように静まり返り、観客は彼女の華麗な指さばきに釘付けとなる。圧倒的なパワーとテクニックでラテン系のスタンダードナンバーが数曲披露されると、スタンディングオベーションとなり拍手がなかなか鳴り止まない。
 数十年来のファンだという観客のひとりは、「年々腕は上がっているようだ。昔はこんなにうまくなかった。」 と笑いながら絶賛する。
 たしかに美貌を売り物にする年齢ではなくなったため、ギターに力を入れ始めたとしても不思議ではなく、その言葉もまんざらウソではないかもしれない。
 コミカルなトークの部分は、日本人観光客にとって少々わかりづらいが、彼女のパフォーマンスの合間に登場するジャグリング、アクロバット、タップダンスなどは言葉が不要なので、英語が苦手な者でもそれなりに楽しめるだろう。
 最後に余談になるが、彼女はハワイ公演時代に日本人観光客などと接する機会が多かったためか、かなり親日家のようで、今回の取材インタビュー時も 「踊るポンポコリン」 をコメディアンらしく、おもしろおかしく歌ってくれた。

 会場はサハラホテルの Congo Room (約 400席)。金曜日から水曜日までが 7:30pm 開演、月曜日と土曜日はさらに 10:00pm の部も。木曜日は休演。料金は $44.95 でドリンクが1本付いてくる (ドリンクは劇場内のウェイトレスにオーダー)。
 チケットに関する問い合わせはサハラホテル 702-737-2515 (英語) まで。


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