週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2002年04月17日号
テリブルズはやっぱり TERRIBLE ?
 ここ2-3ヶ月、「テリブルズに関する情報を教えて欲しい!」、「テリブルズの情報をなぜ載せない?」 といった問い合わせが急増している。
 テリブルズとは、車でラスベガスにやって来る国内旅行者などをターゲットとした 400部屋規模のホテル (実態はモーテル) と、地元民向けのカジノを運営するホテル&カジノだ (写真右)。

 ・ テリブルズ ホテルの場所 (地図) ← クリック

 1年半程前に、"コインレススロットマシン" をいち早く導入したカジノとして紹介したり、開業時にスポットニュースで採り上げたりしたことはあったが、たしかにこのラスベガス大全のホテルセクションでは一度も掲載したことがない。地理的にも内容的にも日本からの観光客が利用するとは考えていなかったからだ。
 ところが最近このテリブルズに関する問い合わせが増えている。どうやら日本で売られている格安パック旅行にこのホテルが組み込まれているためらしい。特に相場全体が急上昇するゴールデンウイークは、その割安感が目立つのか、注目度もアップしているようだ。

 このテリブルズ (Terrible は 「とんでもなくひどい」 という意味)、名前ほどひどくはない。が、いかんせん場所が悪い。ストリップ地区の中心街の東方約 1700m の場所に位置しており、歩いて繁華街へ行くには遠すぎる。やはりマイカーもしくはレンタカーを持つ宿泊者や地元ギャンブラーのための施設と考えた方がよいだろう。

 内容的にも日本人観光客にとって魅力的な部分が少なく、特長を探すのがむずかしい。また、2000年開業なので比較的新しいが、ピカピカという印象はほとんど受けない。それもそのはず、かつてここに存在していたコンチネンタルホテル(すでに倒産) の施設をそのまま流用した部分が多く、すべてが新品というわけではないからだ。
 特に客室はリモデルしたとはいえ、モーテルの域を出ておらず、ゴージャスという言葉からはほど遠い。バスルームもベッドルームもストリップ地区の標準から比べるとかなり狭く、またセンスのないダークレッド系のカーペット (汚れが目立たないため、安いモーテルに多い) や、騒音が気になる窓際のエアコンなどは、昔ながらの大衆モーテルそのものといってよいだろう。

 一方、「料金格差は無視できない」 という者にとっては、それなりのメリットがあるかもしれない。ストリップ地区の高級ホテルが組み込まれたツアーとの価格差がどの程度かここではよくわからないが、テリブルズの最大の欠点である立地条件の悪さをタクシー利用でカバーしても、十分に有り余るだけの金銭的なメリットがあるはずだ。客室の貧弱さも 「どうせ寝るだけ」 と考えれば文字通り目をつぶることができるだろう。

 ということで結論としては、立地条件やゴージャスさにおいてはかなりテリブルだが、それを十分理解した上で料金的な恩恵を重視する者は使えばよい、ということになる。以下は、使うことが決定している人たちのために探してきたこのホテルのささやかな利点だ。

  • 全体の規模が小さいため、カジノから客室への移動距離が少なくて楽。

  • 客室棟は三階建で、自分の部屋のすぐ目の前に駐車できるようになっているため、レンタカー利用者にとっては非常に便利。

  • ブラックジャック7台、クラップス1台、ルーレット1台と、テーブルゲームセクションはかなり小ぶりだが、掛け金が非常に安く(ほとんどの場合、$5からOK)、初心者にはとっつきやすい。

  • 大半のマシンゲームが "コインレスマシン" のため、重いコインを運んだり、コインで手を汚したりすることがなく便利。

  • ストリップ地区のホテルではほとんど見かけなくなったライブビンゴがある。ただし規模は小さく定員 200人。ちなみにセッションは 9:00am から2時間ごとに (つまり奇数時間) 9:00pm まで合計7回。最低参加料$4から。

  • とりあえず狭いながらもくつろげるプール施設がある。

  • 24時間営業の "Bougainvillea Cafe" では、ビール、スープ、サラダ、ライス付きの 10オンス(約280g) のプライムリブディナーが $7.99。その他、ヤキソバやチャーハンなどの中華メニューもある。

  • カジノ内にテナントとしてマクドナルドが店を出している。

  • バフェィは狭いながらも料理ジャンルごとの陳列ブースが用意されており、なかなか好感が持てる。特に木曜日の "Seafood Extravaganza" は生ガキ、カニ、エビなどが食べ放題で $12.99。これは、ストリップ地区の相場の約半値。

  • 地元民向けのカジノらしく、スロットマシンなどで貯めた得点を缶ビールなど極めて庶民的な景品と交換することができる。

 最後に気になるこのホテルの名称 Terrible's についてだが、創業者 Ed Herbst 氏のニックネームに由来しているという (創業は 1937年)。
 じつはこのホテルを経営する Terrible Herbst 社は元々はガソリンスタンド経営が本業で、今でも地元ラスベガスやアリゾナ州などにガソリンスタンドやコンビニを 50店ほど所有している。
 今でこそ普通のスタンドだが、創業当初は、若い女性を使った洗車サービスやチューインガムを無料で配るなど、次から次へと奇抜なアイデアを打ち出し、顧客を競合他社から根こそぎ奪うことに成功。同じ町の同業者たちからは当然のことながら嫌われ、いつのまにか陰で "Terrible Herbst" などと呼ばれるようになり、Herbst氏はそれを逆手に取り社名にしたという。

 場所はベラージオやバリーズがある交差点からフラミンゴ通りを東へ 1700m 行った地点。宿泊料金は曜日や需要によって多少変動するが、おおむね $40〜$80。電話番号は 702-733-7000 。




バックナンバーリストへもどる