週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2002年04月03日号
トロピカーナホテルのシーフードバフェィ
 "郷に入っては郷に従え" とはいっても、味覚までは譲れないのか、海外旅行で和食を求める日本人は少なくない。
 それでも 「アメリカに来てまで和食?」 と自嘲する者が多いのか、「和食レストランはどこ?」 という問い合わせがこちらに寄せられることは極めてまれだ。その代わり、シーフードバフェィに関する興味は尽きないようで、それに関する問い合わせはあとを絶たない。
 そんな要望にこたえて 3週間前のこのコーナーで、安くて刺身も食べ放題の店を採り上げたが、読者から 「あんな遠いホテルではなくトロピカーナホテルにあるではないか」 と、ごもっともな意見を頂いてしまった。そのようなわけで、今週はわずか3週間しか経っていないが、再度シーフードバフェィの話題としてトロピカーナホテルの Island Buffet を紹介してみたい。

 その名も "Seafood Spectacular"。この店が水曜日にだけやっている特別バージョンのバフェィだ。シーフードファンにとっては聞き捨てならぬ豪華な名前だが、料金はなんと $14.95。値上げ傾向が続く昨今の相場からすると、かなり良心的な価格といってよいだろう。

 料金のわりには、店内の雰囲気は決して悪くない。造花ではあるが緑が豊富で、それなりにゴージャスな雰囲気が漂っている。
 また、全面ガラス張りといった感じの大きな窓からは、このホテル自慢の豪華なプール施設が良く見え、さらに、その景色をすべての席から楽しんでもらおうと、フロアにはかなり大きな段差 (階段5段分程度) が設けられている。たしかにこれなら窓から離れた奥の席からでもフロアが高くなっているため、外が良く見える。
 ただ、フロアがそのように階層に分かれているため (低層、中層、高層の3段階)、広々とした印象は受けない。実際の広さも主要ホテルのバフェィに比べ3分の1程度で、やや窮屈な感じを受ける。また、料理を取りに行く際の、段差の登り下りも少々わずらわしく、決して使い勝手のよい設計とはいえない。

 さて気になる料理だが、結論から先に言ってしまえば、カニ、生ガキ、エビなどのシーフードだけで満足できる者にとっては超おすすめの店といってよいだろう。
 特に生ガキファンにとっては、この店を置いて他にあるまい。生ガキの食べ放題は他のホテルでは $25 前後が相場で、ベラージオに至っては $30 以上払っても (週末ディナータイム)、生ガキが出てくるとは限らないというありさまだ。
 カニも他の高級ホテルにまったく引けを取っておらず、塩加減もゆで加減も申し分ない。エビもサイズ的には小ぶりだが、味はまずまずだ。
 アサリのワイン蒸しなども日本人の口によく合った絶妙な味を出しており、評価してよいだろう。その他、シーフードを使った揚げ物など、興味深い料理も少なくない。
 なお、日本人にとってシーフードに欠かせない醤油は、ウェィトレスに頼めばすぐに持ってきてもらえるので、カニやカキをケチャップやカクテルソースで食べたくない者も特に困ることはないだろう。酢が欲しい者はレモンで代用すればよい。

 一方、シーフード以外はお粗末だ。今ではどこの店でも当たり前となっている中華料理すらないばかりか、その他の一般料理も品数が少なく、見栄えがしない。
 デザート類も種類が少なく、味もイマイチ、いやイマサンといった感じで、食べたくなるようなものを探すのに苦労するほどだ。南国の楽園をテーマとしているホテルの割にはフルーツ類も決して豊富とはいえない。
 ということで、この店は、カニ、カキ、エビなどを思う存分食べることに喜びを感じる者にとってはまさに楽園だが、そうでない者は行かない方がよい、というのが結論だ。

 料金は前述の通り $14.95。5〜10才の子供は $9.95、5才未満は無料。ビールは別料金で $3.50 (カクテルウェィトレスへ個別に注文しなければならないのでチップが必要)。
 営業時間は毎週水曜日 4:30pm から 10:00pm まで。場所はトロピカーナホテルの2つの客室棟を結ぶ渡り廊下を渡りきった部分。7:00pm以降は 30分以上待たされる可能性があるので、早めに行った方がよいだろう。


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