週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2002年03月06日号
"緑の日"、セントパトリックスデー
 3月17日は "緑の日" こと、セントパトリックスデー (St.Patrick's Day) だ。緑の日といっても緑化運動の日ではない。街中が緑一色に染まる日だ。日本ではなじみが薄いが、アメリカでは春の風物詩として広く定着しており、この日はラスベガスでもさまざまな催し物が予定されている。

 そもそもセントパトリックスデーはアメリカとは直接関係ない。アイルランドにキリスト教を布教した Patrick 宣教師の命日とされる日で、アイルランドの祭事だ。
 当然のことながらアイルランドでは国民的ビッグイベントだという。ミサなどが行われるという意味では宗教的な行事だが、ブラスバンド、バトンガール、フロートなどによる盛大なパレードなども行われ、もはやフェスティバル的な色彩が濃く、長い冬からやっと抜け出し気分も高揚しているアイルランド人にとってこのセントパトリックスデーは年に一度のお祭りらしい。
 なお、テーマカラーのグリーンは、Patrick 宣教師が "三位一体" の教えを広める際に使った三つ葉のクローバーの色からきているという。

 アメリカではこれまでアイルランド系の移民が多いコミュニティーなどで行われていた "限定イベント" だったが、ここ数十年、緑のコーラ、緑のハンバーガー、緑のアイスクリームなど、商業主義の影響もあってか年々注目されるようになり、今ではすっかり年中行事として広く全米に定着している。
 郵便局や銀行などの窓口もグリーン一色に飾られ、カジノのディーラー、ストアの店員、航空会社のフライトアテンダントまでもが緑の服に身を包み仕事につく。もちろん一般市民も街にくり出しナイトクラブなどで緑のビールを酌み交わす。そうなるともはやアイルランドとも Patrick 宣教師とも関係なくなってくるが、多くの者にとってそんなことはどうでもいいようだ。
 本来の意味とは無関係にイベントだけがひとり歩きし、そこに商業主義的な部分が見え隠れするあたりは、どこか日本のバレンタインデーやクリスマスと似てなくもない。

 そんなアメリカ流セントパトリックスデーをラスベガスで体験してみたいという者には、ダウンタウンがおすすめだ。ストリップ地区の各ホテルのパブなどでもグリーンビール (写真左上) にお目にかかることはできるが、組織的なイベントとなるとダウンタウンのフリーモントストリートが一番だろう。
 今年は 3月 15、16、17日 の金、土、日にさまざまなイベントが予定されている。バグパイプ演奏やアイリッシュダンスなどのライブエンターテーメントが毎晩フリーモントストリート(電飾アーケード街がある通り) およびそこに設けられた 2つの特設ステージで行われ (金:7pm〜11pm、土:6pm〜8pm、9pm〜11pm、日:12pm〜2pm、3pm〜5pm、6pm〜8pm、9pm〜11pm)、さらに土曜日の深夜には年末のカウントダウンと同様に通行人にパーティーハットが配られカウントダウンパーティーが、そして日曜日の 11am からは第36回 Las Vegas Sons of Erin's St.Patrick's Parade が行われる。
 フィッツジェラルズホテル (写真右上) からも目が離せない。ホテル自体のテーマがアイリッシュとなっているため、セントパトリックスデーに対する思い入れは他のホテルとは比べ物にならず、ここでは毎年グリーンビールが 2000〜3000 リットル振る舞れている。ちなみにこのホテルもフリーモントストリートにあるので、他のイベントと一緒に楽しむことができる。

 その他ダウンタウンの各ホテルやストリート上の屋台でも記念グッズが販売されるなど、この3日間ダウンタウンはセントパトリックスデー一色となる。この期間にラスベガスに滞在する者はぜひ行ってみるとよいだろう。なお年末カウントダウンの時のような有料による入場制限はないので、誰もが無料でフリーモントストリート内へ立ち入ることができる。


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