週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2018年 05月 16日号
有料化後の、各ホテルの駐車料金と無料のホテル
 「ストリップ地区のホテルの駐車場は無料」というのが、何十年も続いてきたこの街の常識だった。
 その常識に 2年ほど前から変化が見られ、今では「有料」が常識となってしまった。
 今週は、各ホテルの駐車場の料金体系と、まだ無料で駐車できるホテルをレポートしてみたい。

駐車場  そもそもなぜ無料だったのか。そしてなぜ有料化されたのか。
 無料だった理由は簡単だ。十分すぎるほど広い土地と、カジノへの集客のためだ。
 ダウンタウン地区とは異なり(ダウンタウン地区は以前から有料)、ストリップ地区の多くのホテルは広大な土地を有しており、巨大な駐車場を建設するためのスペースに不自由していない。
 ちなみに、右上の写真は PARK MGM(旧モンテカルロ)の駐車場、右下の写真はニューヨークニューヨークの駐車場。いかに巨大であるかわかるはずだ。
 そんな環境にありながら、「駐車場で料金を徴収する」などというケチなことをやっていたのでは、客がそのホテルのカジノに遊びに来てくれなくなってしまう。「カジノに人が来ない」ということは、そのホテルにとってはまさに死活問題となるため、「駐車場ぐらいは 24時間無料で開放します」という方針が長らく採用されてきた。もちろん宿泊客かどうかは関係ない。万人が自由に何日でも駐車可能だった。

駐車場  何十年もの間、どこのホテルも収益の大部分をカジノにたよってきたため、その方針でよかったが、近年は収益構造が大きく変わってきていた。
 つまりカジノへの依存度が相対的に低下し、宿泊料、レストラン、ナイトクラブ、ショー、コンベンション誘致、テナントからの賃貸料など、収益源の多様化が進んでいた。
 そんな状況下で、「ならば駐車場も収益源の一つにできないか」という発想になるのも無理はない。
 そして 2016年1月、ついに MGMグループは、系列のカジノホテルの駐車場の有料化プランを発表。同年 6月、有料化に踏み切った。
 もちろん、わずか数ドルの駐車料金を取ることにより、大金を落としてくれるギャンブラーを競合ホテルに奪われてしまったのでは意味が無いので、決断に至るまでには、さまざまなシミュレーションや綿密な計算がなされ、最終的に勝算を見い出したとされる。

駐車場  「競合ホテルに客を奪われて失敗し、また無料にもどすことになるだろう」と見る業界関係者も多く、また競合ホテルも有料化による勝算には懐疑的だったのか、しばらくは様子見のホテルが目立った。
 しかし2年が経過した今はどうか。なんと、ほとんどのホテルが MGM系列の有料化に追随し、無料のホテルは少数派となってしまった。
(右上の写真は、無料を維持している数少ないホテル SLS の駐車場)

駐車場  さらに残念なことに、有料化に踏み切ったホテルにおいては、宿泊客だからといって無料になるわけではない。原則としてすべての利用者が課金の対象となる。
 また、1回の滞在に対して1回徴収されるのではなく、時間制となっているため、3泊すれば3泊分、4泊すれば4泊分の駐車料金が発生する。
 以下にその各ホテルの料金体系と無料のホテルを列挙してみたので、レンタカー利用者は参考にしていただければ幸いだ。

 なお、各ホテルでは、上級顧客(たくさんカジノでプレーしている顧客など)や、そのホテルが発行するクレジットカードの保有者などに対して、優遇している場合もあるので、必ずしもすべての者に対して以下の料金が適用されるわけではない。
 また、一般の利用者に対しても、「最初の 60分は無料」となっていることがほとんどなので、ナイトショーのチケットの受取や、スポーツブックでの賭けなどでそのホテルの駐車場を利用する場合は課金されない。
 一方、特別大きなイベントがそのホテルの近くで開催され、駐車場需要が急に高まるような状況においては(アリーナでのスポーツイベントなど)、以下の料金が変わる可能性があるので要注意。
 なお、以下の料金はすべて自分で駐車場に入れるいわゆる Self Parking の話であって、玄関の前で乗り捨て、担当スタッフが管理してくれる Valet Parking の料金ではない。

MGMグランド、Park MGM、ミラージュ、マンダレイベイ、ニューヨークニューヨーク、 (すべて MGM系列)
60分まで無料、1時間を超えて2時間まで $9、2時間を超えて4時間まで $12、4時間を超えて 24時間まで $15、それ以降は1日 $15。

ルクソール、エクスカリバー、 (MGM系列)
60分まで無料、1時間を超えて2時間まで $6、2時間を超えて4時間まで $8、4時間を超えて 24時間まで $10、それ以降は1日 $10。

ベラージオ、アリア、 (MGM系列)、
60分まで無料、1時間を超えて2時間まで $9、2時間を超えて4時間まで $15、4時間を超えて 24時間まで $18、それ以降は1日 $18。

パリス、バリーズ、フラミンゴ、リンク、クロムウェル、ハラス、 (すべてシーザーズ系列)
60分まで無料、1時間を超えて4時間まで $9、4時間を超えて24時間まで $12、それ以降は1日 $12。

シーザーズパレス (シーザーズ系列)、
60分まで無料、1時間を超えて4時間まで $12、4時間を超えて24時間まで $15、それ以降は1日 $15。

コスモポリタン、
60分まで無料、1時間を超えて4時間まで $7、4時間を超えて24時間まで $10、それ以降は1日 $10。

ウィン、アンコール、
60分まで無料、1時間を超えて2時間まで $7、2時間を超えて4時間まで $12、4時間を超えて 24時間まで $15、それ以降は1日 $15。

SLS、トレジャーアイランド、トロピカーナ、ベネチアン、パラッツォ、プラネットハリウッド、サーカスサーカス、
現時点ではまだ 無料。
(プラネットハリウッドはシーザーズ系列だが、隣接するショッピングモールが有料化に反対。サーカスサーカスは MGM系列だが、そのプレーヤーズ・プログラムである M life の対象ホテルにはなっていないため駐車場も別管理)


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