週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2017年 08月 02日号
パリスホテルでサーカス公演 "CIRCUS 1903"
Circus 1903  先週の火曜日から、パリスホテルでナイトショー CIRCUS 1903 が始まった。(ただし 12月31日までの限定公演)
 タイトルから想像がつく通り、ショーの内容はサーカスで、名前にいつわりはない。
 ちなみに数字の 1903 は、1903年のこと。テレビなどがまったく存在せず、映画も黎明期で娯楽が少なかったその当時、サーカスはまさに黄金時代を謳歌しており、このショーもそれにちなんでサブタイトルが The Golden Age of Circus となっている。

Circus 1903  さっそく鑑賞してみての感想だが、結論から先に書くならば、なかなかいい感じに仕上がっており、子供連れファミリーはもちろんのこと、一般のおとなも楽しめる万人向けのショーという印象を受けた。
 サーカスというと、日本の木下サーカス、ロシアのボリショイ、アメリカのリングリング・ブラザーズなど、どれもどことなく前近代的な古き良き時代の地方興行といった感じがしないでもないが、この CIRCUS 1903 は、そんな昔ながらの風情を残しながらも、ハイテク機器も必要に応じて導入しており、今の時代に合った演出をうまくクリエイトしている。

Circus 1903  その最たる部分が動物の扱いだ。サーカスといえばゾウなど動物がつきものだが、このショーではそれを人工的に表現しているところがおもしろい。つまり本物のゾウは使っていない。
 話が横道にそれるが、100年以上の歴史を持つリングリング・ブラザーズが、今年の5月、解散に追い込まれてしまった。その原因は、動物愛護団体からの圧力というから残念極まりない。
 もちろん動物愛護派からみれば残念どころか良いニュースということになるわけだが、とにかくゾウやライオンなどを使うサーカスは、今の時代には受け入れられないようで、今後はこの CIRCUS 1903 のように動物を人工的に演出する方法が求められてきそうだ。
 だとすると、このショーは時代の最先端を行くサーカスといえそうで、ひょっとするとリングリングに代わるメジャーな存在になるような気がしないでもない。

Circus 1903  さて、細かい内容に話を移すと、出し物としてはサーカスショーに求められる一通りのものはほとんどすべて含まれており、具体的には、ジャグリング、綱渡り、アクロバット、コントーション、空中ブランコ、さらには自転車の曲芸、マジック、観客と一体になったコミカルな出し物など、内容は多彩だ。
 なお、ゾウに関しては、見てすぐに本物ではないとわかってしまうものの、足の運び方など動きが絶妙で、使い方のタイミングなどもうまく工夫されているためか、人工であることになんら違和感なく楽しめるところがこのショーの最大の見どころのように思える。

Circus 1903  会場は、昔ながらのテント小屋という雰囲気とはまったく異なる立派な劇場で、ミュージカルなどにも使われてきたパリスホテルのメインシアターだ。
 ただ、そういった近代的な部分をカバーするかのように、このショーのすべてを取り仕切る司会者の動きやトークがなんともレトロで、古き良き時代のサーカス会場の雰囲気をうまく演出している。
 トークの部分が少なからず存在していることは、英語を母国語としない観客にとってはマイナス要素ではあるが、言葉が通じなくても十分に楽しめるのがサーカスショーの良いところで、特に英語のことを気にする必要はないだろう。

Circus 1903  公演日時は、今年の12月31日までの月曜日を除く毎日午後7時開演。水、土、日は 午後3時の部もある。
 なお、9月26日から 10月1日は、ノースキャロライナ州への遠征公演が予定されているためラスベガス公演は休み。
 チケット料金は7時の部が $49(税別) から、3時の部が $44 から。ただし、実際には市内に点在する Tix 4 Tonight などのディスカウント・チケットショップで割引販売されているので、そういったところを利用するとよいだろう。会場内は冷房がかなり効いているので要注意。半袖だけでは寒いと感じる可能性が高い。
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