週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2017年 05月 17日号
驚異的な品数を誇るビーフジャーキー専門店
The Beef Jerky Store  今週は、驚異的な品数を誇るビーフジャーキー専門店を紹介してみたい。
 といっても、最近オープンしたわけではない。老舗という言葉は大げさだが、20年以上も前から存在しているロングランの店だ。
 では、なにゆえ今このタイミングでニュースに? じつは、最近この店とそっくりなコンセプトの店が、極めて至近距離の場所に開業したので、てっきり2号店かと思い取材に行ったら、両店はまったく無関係であることがわかり、現場の状況を総合的に考えた結果、元祖の店だけを紹介することにした次第。

The Beef Jerky Store  その店の名前は The Beef Jerky Store。(右の写真は店内。クリックで拡大表示)
 まさに 「名は体を表す」 といった感じの単純明快な名前で、わかりやすいし覚えやすい。
 場所もわかりやすく、ダウンタウン地区の電飾アーケード街のほぼ中央付近からほんの少しだけサード・ストリート(3rd street) を北側に入ったところにある。

The Beef Jerky Store  参考までに、もう一方の 2号店のように見えてしまった店の名前は Beef Jerky Neonopolis
 場所は、元祖の店から直線距離で東に 180メートルほどの位置。商業施設 「ネオノポリス」 の中だ。(ネオノポリスに関してはバックナンバー第277号に特集記事あり。右の写真がネオノポリス)
 したがって、立地環境などを考えると、この店名でなんら不自然ではないが、元祖店の存在を知る者にとっては、「The Beef Jerky Store のネオノポリス店かな」 と勘違いしかねないネーミングといえなくもない。

The Beef Jerky Store  両店が同じ経営であるように思えてしまった理由は、店名が似ていたりビーフジャーキー専門ということだけではない。
 元祖の店は、ハワイ出身の日系人が経営している関係で、ビーフジャーキーを扱うかたわら、日本の食品(おもに菓子や乾物などのスナック類)も手広く扱っていることで知られているが、新たに出現した店も、まったく同じようにビーフジャーキーと日本のスナック類を販売しており、だれがどう見ても同系列の店と思えてしまう状況にある。(右上の写真も含め、以下の写真はすべて The Beef Jerky Store 内)

The Beef Jerky Store  というわけで、どちらの店をここで紹介すべきか悩んだが、冒頭で宣言した通り、The Beef Jerky Store にするしかないと判断。
 というのも、新規に誕生した店という意味では Beef Jerky Neonopolis のほうがニュース性はあるが、いかんせん客がぜんぜん入っておらず、「開店休業」 の状態だからだ。
 これは店側に原因があるというよりも、ネオノポリス自体の問題と考えるべきだろう。
 じつはそのネオノポリス、ラスベガス市からの支援も受けながら 2002年に鳴り物入りでオープンした大型商業施設ではあるものの、存在そのものがわかりにくいのか、はたまた人が入りにくい構造になっているのか、とにかく飲食店やギフトショップはもちろんのこと映画館やボウリング場なども含めて、これまでに出店したほぼすべてのテナントがことごとく失敗。現在営業しているテナントの数は限りなくゼロに近く、ネオノポリス全体が廃墟のような状態になっている。Beef Jerky Neonopolis の前途はかなりきびしいと言わざるをえない。

The Beef Jerky Store  さて、The Beef Jerky Store の詳細を説明する前に、重要なことにふれておく必要がある。日本への持ち込みに関してだ。
 ビーフジャーキーは、今では日本でもごく普通に手に入るようになったが、かつては珍しい存在だったためか、最近になってもアメリカ土産の定番として人気が高い。
 しかし残念ながら、国境を超えた農産物や家畜の病原体の流入を防ぐ目的から、管理がしっかりした商業ベースの輸入を除き、 個人による農産物や肉類の日本国内への持ち込みは原則として禁止されており、アメリカ産のビーフジャーキーもその対象となっている。
 そのようなわけで、アメリカ滞在中に消費するという前提でこの店を紹介するので、日本への土産としては適さないこと (帰国時に空港で見つかれば没収処分されること) をあらかじめ了解した上で読んでいただきたい。

The Beef Jerky Store  店名に偽りはなく、店内に足を踏み込むと、大量のビーフジャーキーが目に飛び込んでくる。そのあまりの多さに、何種類を扱っているのか現場スタッフに尋ねたところ、取材に応じてくれたストアマネージャーの Kawai さんいわく、「多すぎてよくわからない」 とのこと。
 「どれが一番人気か?」 との質問に対しては、かなり悩んだあげく、右下の写真の場所に案内してくれたわけだが、そこは 「Beef Jerky Original Crispy」 が陳列されているセクション。
The Beef Jerky Store  しかし似たような名前のビーフジャーキーは他にもたくさんあり、結局、店員もすべてを試食しているわけではなさそうで、どれが本当においしいのか、よくわかっていない様子。やはり袋に書かれているフレーバーなどの説明を読みながら、自分で決めるしかなさそうだ。
 ちなみにこの店、前述の通りオーナーがハワイ出身ということもあり、店内に流れている音楽も装飾もどことなくハワイアンといった感じだが、ビーフジャーキーはハワイ産ではなく、すべてアメリカ本土産とのこと。ハワイは畜産が盛んではないので当然といえば当然か。

The Beef Jerky Store  さてびっくりするのが日本の菓子類。グリコ、森永、明治、不二家、カルビー、湖池屋などの大手メーカーから、中小の菓子メーカーまで、日本のスーパーマーケットの菓子売り場となんら遜色が無いほどさまざまなブランドの各種スナック類が並ぶ。
 さらにビールのつまみに合いそうな、イカ、昆布、魚、貝、梅、クリなどを使った乾物系の珍味類も豊富だ。しかも値段は決して高くない。総じて良心価格といってよいだろう。もちろん期限切れのような、いわくつき商品ではない。

The Beef Jerky Store  なにゆえラスベガスにこれだけの日本のものが集結しているのか不思議に思えてくるが、その理由は客層にあるようだ。
 Kawai さんいわく、来店している客の多くはハワイからの日系人とのこと。
 たしかにハワイからの観光客は伝統的にストリップ地区ではなくダウンタウンに泊まる傾向にあるのでわからないではないが、とにかくその品数に驚かされると同時に、商品にしろ人にしろ、異国の地ラスベガスでたくさんの 「日系」 に遭遇すると、なんだかそれだけでほっとした気分になったりする。
 ハワイやロサンゼルスならともかく、ここは日本とほとんど無縁と思われるラスベガス。そう考えると、この店はまさに 「隠れた日本」 といった感じの貴重な場所なので、買う買わないは別にして足を運んでみるのも悪くないかもしれない。

The Beef Jerky Store  営業時間は月曜日から土曜日が 9:30am〜 6:00pm、日曜日が 9:30am 〜 5:00pm。
 不夜城ラスベガスのショップとしては閉店時間が異常に早いので、日没時間が遅いこれからの季節、電飾アーケードでのショーが始まる時間帯にダウンタウンに行ったのでは、この店はとっくに閉まっていることになるので注意が必要だ。
 場所は冒頭でもふれた通り、サード・ストリート。電飾アーケード街の Fremont Hotel と Las Vegas Jewelry & Gifts というショップの間にある道(それがサード・ストリート) を北に入ってすぐ右側。グリーンの看板やドアを目指すとわかりやすい。

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