週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2016年 12月 07日号
Lucky Dragon、食事は高いが、カジノルールは良心的
ラッキードラゴンカジノ  (先週号の続き) ラッキー・ドラゴンは予定通り 12月3日の午後3時、獅子舞などによるパフォーマンスが披露されるなか(写真右、クリックで拡大表示)、1万発以上といわれる爆竹の炸裂音とともに華々しくオープンした。(右下の写真の奥に見える煙は爆竹によるもの)
 ちなみにラッキー・ドラゴンは、先週号でも説明した通り、中国系のギャンブラーをターゲットにしたカジノホテルで、場所はストリップ大通りとサハラ通りの交差点から西へ150メートルほどの地点。客室数は 203。

ラッキードラゴンカジノ  このカジノホテルの概要については先週号を参照していただくとして、今週は、館内にあるレストランとカジノに関して書いてみたい。
 というのも、一般の日本人観光客にとって、このラッキー・ドラゴンを利用するとした場合、その訪問目的が食事かカジノ以外には考えにくいからだ。
 立地条件的に繁華街の中心地区から離れているので、わざわざここに宿泊することは考えにくく、また劇場がないためナイトショーなどの公演もなければ、コンベンション会場になるような施設もアトラクションもない。
 結局、残るのは食事とカジノだけということになるわけだが、その2つに関しては十分に利用価値がありそうだ。

ラッキードラゴンカジノ  レストランらしき施設は、Dragon's Alley、Bao Now、Pearl Ocean、Phoenix の4軒ある。基本的にはすべてが中華料理店で、ハンバーガーなどを出す店はまったくない。(右の写真は Dragon's Alley の厨房)
 まだ開業したばかりで実際に食べてみたのは Dragon's Alley だけだが、現時点における地元メディアなどの報道や巷の声を聴く限りでは、どの店も中国系の利用者たちの評判は上々のようだ。
ラッキードラゴンカジノ  参考までにそれぞれの店の形態を簡単に説明しておくと、Dragon's Alley は学食や社員食堂などで見られる方式、つまり自分が好きな小皿料理などをトレイに取って、レジで精算するという方式。
 料理の内容としては 「北京や台湾などのストリート・フード」がコンセプトとなっており、焼きそば、チャーハン、シューマイ、各種炒め物など、庶民的な料理が中心だ。(右の写真は開店時刻直前の Dragon's Alley)

 ラッキードラゴンカジノ  Bao Now は 24時間営業のファーストフード店 (写真右)。メニューは少なめで、麺類、おかゆ、チャーハン、点心、それにベトナムの PHO。
 Pearl Ocean と Phoenix は、カジノの上の階にあり、Pearl Ocean は上海料理、北京料理、広東料理など中華料理全般を幅広く扱うものの、Ocean という名前が付いているわりにはシーフードメニューはそれほど多くない。
 Phoenix は、取材時にはまだ準備不十分のようで詳しい内容を案内してもらうことはできなかったが、この店のコンセプトは高級中華料理店ということで、富裕層の需要に応えられるように最高レベルの店を目指しているようだ。

ラッキードラゴンカジノ  さて気になる価格設定についてだが、見出しタイトルにも書いた通り、チャイナタウンの庶民的な店などと比べるとかなり高い。
 一方、ストリップ地区の高級ホテル内の中華料理店よりは明らかに安い。
 たとえば、比べやすい料理として、Bao Now における「牛肉入り PHO」 は $11.88。ストリップ地区にあるトレジャーアイランド・ホテル内のレストランの同じメニューは $16.95、チャイナタウンの庶民的な店だと $8 前後が普通だ。
 したがってこの店の価格設定は、チャイナタウンとストリップ地区の中間程度と考えておけばよいだろう。というわけで、このラッキー・ドラゴンにおけるレストランに関しては、「カジノで遊んでいたいのでチャイナタウンまで行くのはめんどくさい。滞在ホテルの中にある中華料理店はアメリカ人向けの味付けなので本格的ではないばかりか高いので気が進まない」といった状況においては利用価値があるかもしれない。

ラッキードラゴンカジノ  さて話は変わって、カジノのルールに関しては、ストリップ地区の大型カジノホテルと比べると、総じて客側にフレンドリーなルールになっているといってよいだろう。
 たとえばブラックジャックでは、全部6デックなのでシングルデックやダブルデックこそ無いものの、BJ の払い戻しは 1.5倍(3to2)。ほとんど大型カジノが 1.2倍(6to5)になりつつある昨今の状況を考えるとかなり良心的だ。
 また、最初の2枚のカードに対しては、どんな場合でもダブルダウンが可能。つまりソフトハンドでもダブルダウンできる。「ダブルダウンは 10 or 11」 という条件付きのカジノが増えつつあるなか、これは非常にありがたい。さらにスプリット後のダブルダウンもできる。なお ソフト17 はヒット、サレンダーはない。

ラッキードラゴンカジノ  バカラ(ミニバカラも含む)のルールも悪くない。後述する「ノーコミッション」のテーブルも存在しているが(それを好む者はそれを選ぶこともできるが期待値は悪い)、基本的には従来通りの正統派のルール、つまりバンカーの勝ちに対して 5% のコミッションを取られるルールが採用されている。
 ノーコミッションが珍しくなくなってきていることを考えると、これも朗報といってよいのではないか。なおタイの場合は 8 to 1。
(右上の写真は先週に引き継き取材に協力してくれたスーパーバイザーの Anniさんと、カジノフロアの上の階にある VIPサロン内のバカラ・ディーラー Michelleさん)
 そしてなによりありがたいことは、ミニマムベットが低めに設定されているということ。常に変わる可能性があるのであくまでも取材時の状況ではあるが、一般のカジノセクションは $10 から、そしてハイリミットセクション(バカラテーブル6台)でも $50 から、さらに高級感あふれる2階の個室 VIP サロン(同8台)でも $100 からプレー可能で、もちろんここではカードを絞ることができる。「低額で絞りを体験してみたい」 という庶民派ギャンブラーはぜひ足を運んでみるとよいだろう。
 コンプ基準もストリップ地区の大型ホテルよりは甘い設定のようだが、具体的な部分に関しては詳しくは教えてもらえなかった。

 ゲームの種類については、ブラックジャックとバカラ以外に、パイゴウポーカーとセブンスタッドが数台ある程度。ブラックジャックもそれほど多くはないので、大半がバカラと考えてよい。マカオのカジノと似たようなゲーム構成だ。
 ちなみにルーレットはわずか2台(もちろんダブル・ゼロ)、クラップスに至っては1台もない。スポーツブックもない。
 というわけでバカラがやたらと多いわけだが、その中でけっこう目立って存在しているのが、ベガスのローカルカジノなどで拡大中の「EZ Baccarat」と呼ばれるノーコミッション・バカラ。
 これは一般的なノーコミッション・バカラ(バンカーが6で勝ったときは配当が半分)ともやや異なっているので注意が必要だ。この「EZ Baccarat」は、バンカーが3枚目のカードで7で勝ったとき(いわゆる Dragon-7)、バンカーに賭けていた人はプッシュになり何ももらえない。もちろんその際、プレーヤーやタイに賭けていた者は負けとなる。
 「そんなのはイヤだ」という人に用意されているサイドベットの「Dragon 7」で、その払い戻し倍率は 40倍。いわゆる「Panda-8」(プレーヤーが3枚目のカードで8で勝つ)は 25倍。
 とにかくこの EZ Baccarat はハウスエッジ的に近寄らないほうがよいので、このカジノでのおすすめは、100ドルから楽しめる2階の VIPサロンということになるのではないか。特に「100ドルで絞りたいし、コンプもそれなりに期待!」という人にはぜひおすすめしたい。
 もちろんストリップ地区のカジノでもミニマムが 100ドルに設定されているバカラは少なくないが、高額プレーヤーが同席していたりして絞れないことが多いのも現実。このラッキー・ドラゴンはハイローラーが少ないので絞れる可能性が高く、Pearl Ocean でのディナーぐらいすぐにコンプしてくれそうだ。
 というわけで、長くなってしまったが、立地条件的にあまり便利な場所ではないものの、中華料理好きなバカラファンなどにとっては、そこそこ楽しめるカジノといってよいだろう。

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