週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2016年 5月 11日号
"チケット" で支払うビアホールが The Park にオープン
The Park のビアホール  灼熱の砂漠気候で知られるラスベガスもいよいよ夏本番。これからの季節、気温が高いばかりか非常に乾燥しているので喉が渇く。
 そんな時の楽しみは、なんといっても冷たいビール。乾燥した猛暑のベガスで飲むビールは格別だ。
 今週は、The Park にオープンしたばかりの一風変わったビアホールを紹介してみたい。(右上の写真は、この店の屋外席付近の様子。クリックで拡大表示)

The Park のビアホール  まずは The Park について。ここは文字通りパーク、つまり公園と解釈できないこともないが、イメージ的には広場もしくはプロムナードと考えたほうが現実に近いかもしれない。
 位置関係も含めてもう少し具体的に説明すると、モンテカルロ・ホテルとニューヨークニューヨーク・ホテルの間の奥まった場所に先月オープンした 20,000席規模のアリーナ T-Mobile Arena (写真右上)と、ストリップ大通りを結ぶ遊歩道のような真新しい空間だ。
 ちなみに両ホテルも The Park も T-Mobile Arena も MGM 社が所有している。(T-Mobile は携帯電話会社。命名権を買っただけで、アリーナを所有しているわけではない)

The Park のビアホール  The Park 自体がオープンしたばかりで、まだすべての店が出そろったわけではなく、現場はそれほど賑わっていないが、そんな中、ひときわ目立っているのが、今回紹介するビアホール BEERHAUS で、経営はなんと MGM そのもの。いわば地主直営店だ。
 この店以外は(オープン予定の店も含めて) すべて全国チェーンの店など、場所を借りて営業するテナントばかりであることを考えると、なんとも異色の存在で、MGM 社のこの店に対する意気込みが感じられる。

The Park のビアホール  BEERHAUS という名前が示しているとおり (HAUS はドイツ語で家)、店のジャンルとしてはビールの専門店、つまり飲みに行く場所であって、料理などを期待して行くべき店ではない。
 食べ物はホットドッグのたぐいと、チキンやポテトなどの軽いつまみ程度で、あくまでもビールがメイン。したがって、コーラなどのノンアルコール飲料もあるにはあるが、アルコールが苦手な人が行っても退屈してしまう可能性が高いことは、あらかじめ知っておいたほうがよいだろう。

The Park のビアホール  さて冒頭で 「一風変わったビアホール」 と書いたが、どこが変わっているのかというと、それは支払いシステムだ。
 通常の現金やクレジットカードでの精算も可能だが、店内には、この店専用の通貨ともいうべき "チケット" が流通している。(写真右)
 このシステムになんの意味があるのかと問われれば、回答に困ってしまうが、まぁ遊び心といったところだろう。ウェイトレスがビールを持ってきてくれるたびに、このチケットで払うという非日常的な行為は、子供の頃のお店屋さんごっこのような気分を味わえるのか、何となく楽しい気分になれたりする。
 そのチケットの購入も何やら遊び心が感じられて面白い。ひっそり隠れたような場所にある怪しげなレトロ調の電話ボックス風のブースがチケット購入窓口だ (写真右下)。
 その中にこれまた不思議な雰囲気の店員がいるので、そこで 1枚2ドルの価値があるチケットを 20枚、40ドルで買うことになる。(もちろんもっと買うことも可能)
 それだけでは通常の現金決済と比べてなんら割引になっていないので、チケット購入者には、ビール1杯が無料になる特別チケット(右上の写真の黄色いチケット) がオマケで1枚付いてくる。

The Park のビアホール  したがってこのシステムは、遊び心を除けば、客にとっては 40ドルでビール1杯が無料というわずかなお得感しかないが、店側にとっては絶大なるメリットがある。それは、現金管理や精算業務の簡素化などもさることながら、未使用チケットの存在だ。
 その日のうちに全部使い切らなければ翌日以降に使用されることになり、サービスの提供の前に現金収入があるという意味での資金運用的なメリットはもちろんのこと、未使用のまま有効期限が切れれば丸儲けになる。ちなみに現在販売されているチケットの有効期限は 2016年12月31日

The Park のビアホール  このチケットを買うべきか、通常の支払いにすべきか、それは各自の判断で決めるしかないが、40ドル以上使うことが明らかな場合は、ビール1杯が無料になるぶんだけ得になるのでチケットにすべきだろう。
 手持ちのチケット以上に飲み食いしてしまった場合の差額は、もちろん現金で支払うことが可能。チップなどは現金でテーブルに置けばよい。
 MGM直営だからか、料金はストリップ地区のこの種の酒場としては総じて良心的で、たとえば右上のメニューからもわかる通り Fries (フライドポテト) ならばわずか 4ドル。ビールは非常にたくさんの種類があるので料金もさまざまだが、12オンス(日本の350ml サイズの缶ビールとほぼ同じ量) サイズのもので 6ドルから。なおメニュー内の料金表示は、ドルとチケット枚数が併記されている。(Tix はチケットの省略表記)

The Park のビアホール  店内は非常に広く、一般席、カウンター席、ブース席、さらには遊歩道に面した屋外席があるので、入店時に案内係の者に希望のセクションを申し出ればよい。
 なお着席後、ウェイトレスにオーダーできるのは原則としてビールなど飲み物だけで、食べ物は専用窓口に出向いてオーダーし、そこで受け取り、自分で席まで持ってくることになる。営業時間は午前11時から深夜1時まで。金曜日と土曜日は深夜3時まで。

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