週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2016年 5月 4日号
ベラージオの噴水ショーが歌舞伎バージョンに
ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  ラスベガスで一番人気がある無料アトラクションといえば、なんといってもベラージオ・ホテルの噴水ショー。音楽や照明の変化に合わせて踊るように水が舞い上がるこのアトラクションの人気は絶大だ。
 今その噴水ショーにおいて 歌舞伎バージョン (写真右上、クリックで拡大表示) を見ることができる。ゴールデン・ウィークにベガスに滞在予定の人は必見だ。
 ただし、いつ行っても見られるというわけではない。上演は毎晩 8:00pm、9:00pm、10:00pm、11:00pm の4回だけ。この4回以外は通常バージョンの噴水ショーになるので、きちんと時間に合わせて現場に行く必要がある。(強風など悪天候の場合は中止になることも)
 また、4月29日から 5月7日までの期間限定となっているので、この期間にベガスにいない人は残念ながら見ることができない。

ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  なにゆえ歌舞伎なのか。それはもちろん、本日 5月3日から MGM グランドホテルの劇場で始まる歌舞伎公演 「獅子王」 に合わせたイベントであることは言うまでもない。(ベラージオと MGMグランドは同系列のホテル)
 獅子王に関しては、この週刊ラスベガスニュースの第1001号で紹介した通り、市川染五郎主演のハイテクを駆使した歌舞伎演目で、昨年8月の「鯉つかみ」に続くベガス歌舞伎公演の第2弾として開催される。
 この獅子王は、無料の噴水ショーとは異なりもちろん有料だが、チケットはまだ間に合うようなので、興味がある人は劇場に足を運んでみるとよいだろう。(劇場の場所やチケット購入に関しては第1001号に掲載)

ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  さて話を噴水ショーに戻すと、この歌舞伎バージョンは通常の噴水ショーとは大きく異なっている。ただ単にBGMが歌舞伎になっているというだけではない。プロジェクターによる映像付きだ。
 むしろ、高く舞い上がる噴水そのものよりも、その映像のほうがメインといった感じで、水で霧状に作られたスクリーンに歌舞伎らしい場面を描写する映像演出によるアトラクションと考えたほうがよい。

ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  このプロジェクターを駆使した演出を担当しているのは、主催者である松竹株式会社を技術サポートする特別協賛のパナソニック社だ。
 同社が世界に誇る最新鋭の高輝度プロジェクター PT-DZ21K を、観客側から見て噴水の裏側(ホテル側)の10ヶ所の水面近くに合計13台設置し、侍たちの水上合戦絵巻をテーマにしたデジタル映像を映し出す。(写真右上)

ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  また見て楽しむだけでなく、観客参加型のゲームが用意されているところも忘れてはならない。
 水上に映し出された画面を見ながら、自分の色の釣り竿を使って魚を釣り上げる壮大な屋外ゲームだ。スマホをリールのようにグルグル回す必要があることから、ゲームの名前は GURU GURU Fishing Reel となっている。
 松竹とパナソニックの広報資料によると、「アプリをダウンロードして、スマートフォンを釣り竿のリールのように使い、魚を釣り上げる参加型ゲームです。みんなでスマホをグルグルまわして、巨大な鯉を釣り上げましょう。もちろん見ているだけでも楽しめますが、5月は日本ではこどもの日。鯉はこどもの成長と出世の象徴。立派な鯉を釣り上げて、日本文化をお持ち帰りください」 とのこと。

ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  そのアプリの取得方法などに関しては、現場の水上にも映し出されるが(写真右)、アンドロイド・スマホの人は Google Play で、アイフォーンの人は App Store で、それぞれ 「GURU GURU Fishing Reel」 と入力すればダウンロード可能。
 画面は英語のみのようだが、特にむずかしいことは書かれていないので、そのゲームが始まったら、画面の指示に従ってスマホをグルグル回していけばよい。現場であわててタイミングを逃してしまうことを心配する場合は、あらかじめダウンロードして練習しておくと安心だ。

ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  演出の時間は、開演直前の司会者のトークや釣りゲームも含めて約19分。(右の写真は司会進行役のジョナサン・ステリット氏)
 通常の噴水ショーが 3〜4分であることを考えると、無料アトラクションとしてはかなり長いことになるが、美しい映像は観ていて飽きることはないので、ちょうどよい長さに仕上がっているといってよいのではないか。
 歌舞伎という日本の芸能文化の紹介のみならず、パナソニックによる日本の最新技術の披露という意味でも有意義なアトラクションであることはまちがいないだろう。

ベラージオ、噴水で歌舞伎を表現  さてまた話はベラージオの屋外から MGMグランドの劇場に戻るが、パナソニックのこのプロジェクターによる演出は、「獅子王」でも多用されることになっている。
 またその劇場の入口では、「3D KABUKI AVATAR」 というスキャナーを使ったインタラクティブ・ファンサービスも行われる予定で、これはパナソニックのデジカメ LUMIX を 54台使用し、来場客の全身を立体的にスキャン撮影。出来上がった 3Dデータをもとに、来場客のアバターをプロの歌舞伎俳優のように踊らせるという動画生成サービスだ。
 さらに国内外の病院で実用化されている自律搬送ロボットを活用し、来場客に無料ドリンクを配布したりするサービスの実証実験も行う予定というから、今週のベラージオとMGMグランドは、さながらパナソニックのお披露目舞台といった様相だ。
 「獅子王」の公演は噴水ショーと同様、5月7日まで。日時は、5/3、5/4、5/5、5/6 が 8:00pm 開演、5/7 が 7:00pm と 10:00pm の2回。チケット価格は税金および手数料込みで、A席 $217.10、B席 $162.60、C席 $97.20、D席 $69.95。

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