週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2015年 7月 1日号
28年目の新天地、CRAZY GIRLS を応援しに行こう!
CRAZY GIRLS  「生まれ変ったクレイジー・ガールズ」を観てきた。いや、「生まれ変った」というよりも、「復活した」というべきかもしれない。いや、復活というほど長らく中断していたわけではないし、活気づいているわけでもないので、現状を素直に表現するならば 「なんとか生き延びることができたクレイジー・ガールズ」 というのが実態に近いだろう。

 このクレイジー・ガールズ、ラスベガス屈指の超ロングランのナイトショーで、デビューは 1987年というからその歴史は半端ではない。そして公演場所も今まで一度たりとも他へ移動することなく初公演から 28年間、ただひたすらリビエラ・ホテル一筋で頑張ってきた。
 そんな安定したショーに 「復活」 も 「生き延び」 も無縁のように思われるが、実は 28年目にしてまさかの出来事に見舞われた。リビエラの閉鎖だ。(それに関してはこの週刊ラスベガスニュースの第943号に詳細記事あり)
 閉鎖の発表があったのが今年の 2月中旬。そのわずか二ヶ月半後の 5月3日に実際に閉鎖されてしまった。たぶん年内に爆破解体されることになるだろう。

CRAZY GIRLS  この街ではホテルの閉鎖自体はそれほど珍しいことではないが、告知から二ヶ月半というのは早すぎる。5月以降に宿泊予約を入れていた一般観光客もさぞかしビックリしたことだろうが、一番困ったのは従業員などリビエラに直接関わっていた人たちのはずだ。とりわけナイトショー関係者は困惑したにちがいない。
 クレイジー・ガールズもここ数年のチケット売り上げが決して芳しくなかっただけに、このリビエラの閉鎖を機会に 28年の歴史に幕を下ろすものかと思いきや、なんと続行を宣言。そしてすぐに新天地を探し、中断期間をほとんど空けることなく先月公演を再開した。
 というわけで再出発に成功した、と書きたいところだが、引き続き集客には苦労しているようなので、まさに冒頭で書いた通り、なんとか生き延びることができたというのが率直な感想だ。
 それでも新天地のロケーションが、これまでのリビエラよりもはるかに良い場所なので、今後に期待は持てるし、実際に成功してもらわないと困る。したがって、ここの読者もぜひ会場へ足を運んで応援していただきたい。理由は単純に、ラスベガスにとって非常に貴重な存在のショーだからだ。

CRAZY GIRLS  その新天地とは、繁華街のほぼ中心に位置するプラネットハリウッド・ホテルの Sin City Theatre。なんともラスベガスらしい、そしてこのショーらしい名前の劇場ではないか。(Sin City はラスベガスのニックネーム)
 このショーが貴重な理由は、ラスベガスに残された数少ない正統派のバーレスクだからで、昔ながらのこういったショーは大切にしていかないといけない。
 ちなみにバーレスクとは、きちんとした定義のようなものはないが、あまり大きくない会場で行われる風刺やパロディーなどを含んだフランス発祥のアダルト向けのショーで、原則として役者たちはトップレスになる。よって未成年者は入場できない。
 昔はラスベガスのショービジネスのメインストリームを成していたが、シルク・ドゥ・ソレイユなどの近代的かつ大規模なショーに駆逐され、今では絶滅危惧種のような存在になりつつある。

CRAZY GIRLS  気になるショーの内容についてだが、リビエラ時代と同じ部分もあれば変わった部分もある。ただしコンセプト自体は何も変わっていないし、変えるべきでもない。
 そしてそのコンセプトは、上半身裸のダンサーがさまざまな踊りを演じる、ということ以外には説明がむずかしい。そこから想像できる以上のものでもないし、以下のものでもない、と考えればよいのではないか。
 なお、ときどきボトムレスになる一瞬もあるが、その瞬間に照明が落とされたりモノの陰に入ったりするので、ボトムレスを実際に見ることはできない。
 個別の出し物についてあまり細かく説明すると、観る楽しみがなくなってしまうので、一つだけ紹介しておくと、男性の性器をかたどった3メートルほどの大きな枕を使っての演出は必見だ。その部分の演出の最後の場面で場内が爆笑の渦に包まれるわけだが、その具体的な内容に関しては観てからのお楽しみということにしておきたい。
 セクシーな演出ばかりではダンサーのみならず観客も疲れてしまうからか、正味 75分の中のハーフタイムあたりでコミカルなマジシャンが登場する。リビエラ時代はこれがジャグラーだったが、こっちのマジシャンのほうがおもしろいかもしれない。

CRAZY GIRLS  会場は 200人も入れば満席になってしまうほどのコンパクトなサイズだが、バーレスクとはもともと大きなシアターでやるものではないのでこれで十分だろう。
 チケットは、通常料金の $54 以外に 「VIP シート」 と称される高い席もあったりするが、どの座席からでもよく見えるので、わざわざ高い席を買う必要はない。座席の良し悪しはチケットの値段よりも、むしろ前の人の存在だ。つまりフロアに傾斜がないので、目の前に大きな人が座っている場合は視界が妨げられる。その場合、現場スタッフに申し出て、他の席に移動するようにするとよい。
 チケットの購入は劇場前のボックスオフィスということになるが、実際にはホテル街に点在する半額チケットショップで安く売られていたりすることが多いので、それらショップをチェックしてみるとよいだろう。なお、アダルトショーではあるが、カップル客も非常に多いので、女性だからといって遠慮する必要はまったくない。
 劇場の場所は、プラネットハリウッドのホテルのカジノフロアのほぼ中央にあるエスカレーターを使って一つ上の階に上り、エスカレーターを降りたら右手方向に約40メートル進むと見つかる。

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