週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2014年 09月 24日号
ウェストリムへの道路が全線舗装開通、片道2時間で Skywalk へ
ウェストリム, グランドキャニオンウェスト  先月、観光業界にとってもアメリカ先住インディアン 「ワラパイ族」 にとっても長年の悲願だった Diamond Bar Road の舗装工事が完成した。
 この道路は、ラスベガスからグランドキャニオン・ウェストリムへ行く際に必ず通らなければならない重要な道であるにもかかわらず、その約15マイル(約24km) もの区間が未舗装の劣悪なコンディションのまま放置され、所要時間もさることながらパンクや車両故障など多くの危険にさらされる難所だった。舗装の必要性をだれもが認めながらも、アメリカ合衆国の通常の行政区域とは異なるエリアに通じるインフラであるため、予算的にも権限的にも舗装工事の実行には時間がかかったようだ。

ウェストリム, グランドキャニオンウェスト  グランドキャニオン・ウェストリムとは、ワラパイ族が統治する領土内にあり、絶壁から空中に突き出たU字形のガラスの歩道 Skywalk(写真右) で知られる景勝地。このたびの工事の完成により、ラスベガスから片道約2時間でアクセスできるようになった。
 節約できる時間は、これまで舗装されていない区間をどの程度の速度で走っていたかによってちがってくるので一概には言えないが、パンクを恐れ時速30km以下の徐行運転をする場合と比べると片道40分ほど短縮できることになる。

ウェストリム, グランドキャニオンウェスト  日本からのレンタカー利用者にとっては、単なる時間の短縮以上に安心感という部分での恩恵のほうが大きいかもしれない。
 なぜなら、この区間は非常に交通量が少ないばかりか、携帯電話の電波状況が悪く (ベライゾン社の電波だけはキャッチできることが多い)、また真夏の猛暑時は日陰がほとんどない厳しい炎天下にさらされるなど、パンクや故障など緊急時のことを考えると非常に不安な環境にあったからだ。(右上の写真は未舗装時代の様子。車両も周囲の植物も砂ぼこりにまみれていることがわかる)
 もちろん舗装されたからといってパンクのリスクがゼロになるわけではないが、時速100km で 15分ほどで通過できるようになった今はほとんど不安を感じることはない。(右下の写真は現在の様子)

ウェストリム, グランドキャニオンウェスト  今回舗装された区間の見どころは、やはりなんといってもジョシュアツリーの樹海のような群生だろう。アメリカ南西部の高原砂漠を代表する植物で、各枝の先端部分が、サボテンのような鋭い葉によって細長いタワシ状に形成されるのが特徴だ。そんな奇妙な姿の木が道路の両側に地平線の彼方までビッシリと生い茂っているありさまは、まるでアニメ映画などに出てきそうな不思議な光景でおもしろい。

ウェストリム, グランドキャニオンウェスト  ちなみにこのジョシュアツリー、1年で数センチしか成長しないため、視界の中で比較的目立つ大きなものは樹齢200年を超える。
 先住民はこの木の鋭い葉を活かして武器を作ったり、その繊維などで布のようなものを織ったり、また薬としても利用してきたという。
 写真撮影のためのベストポジションは、Pierce Ferry Road から Diamond Bar Road に入ったあとの数マイルの区間。ジョシュアツリーの密度が一番高く、視界的にも開けている場所だ。

ウェストリム, グランドキャニオンウェスト  さて実際にラスベガスからウェストリムまで行く場合、すべて舗装道路で渋滞もなく、多くの区間において時速100km 程度で走行できるようになっているため、特にむずかしいことは何もないが、一つだけ注意しておきたい場所がある。それは高速93号線から左折して一般道 Pierce Ferry Road に乗り換える地点で、ここだけは見落としやすい。
 標識がないわけではないが、かなりの速度で走行しているため、気付いたときには通りすぎている可能性がある。また、その左折そのものも、対向車が高速で接近して来るので危険極まりない。(93号線は高速道路ではあるが高架にはなっておらず、乗り換えは立体ではなく平面交差で、交通量が少ないため信号もない)
ウェストリム, グランドキャニオンウェスト  後続の車両に追突されないよう注意しながら減速し、まずは中央の安全地帯に入りそこで待機、そのあと対向車が完全にいなくなるのを確認してから左折することになる。
 ちなみにその交差点、93号線の右脇に設置されている小さなマイル標識が 41 (写真右) になった直後に現れるので、それをしっかり覚えておけば行き過ぎてしまうようなことはないはずだ。



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