週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2014年 06月 25日号
日中韓の料理が楽しめるレトロなフードコート F.A.M.E.
LINQ, FAME  先月末、LINQ のほぼ中央に、日中韓の料理が楽しめるアジアをテーマにしたレトロなフードコート F.A.M.E.がオープンした。
(右の写真は施設内の様子。クリックで拡大表示。天井に見えるのは 「鉄腕アトム」 など日本のアニメキャラクターが描かれた照明設備。その他にも数十年前の新聞、雑誌、ポスターを組み合わせたアート作品が飾られているなど、昭和のポップカルチャーに興味がある者にとっては、これらを見に行くだけでも足を運ぶ価値があるかもしれない)

LINQ, FAME  まずは、この F.A.M.E.が存在している LINQ について。
 LINQ とは、フラミンゴ・ホテルとクアッド・ホテル(旧インペリアル・パレス) の間の道路に沿って再開発された全長約370メートルほどのエンターテインメント & ショッピング・プロムナードのこと。
 起点はストリップ大通りで (T字路を成す形でストリップに接している)、終点には世界最大の観覧車がある。(写真右上)

LINQ, FAME  F.A.M.E.は、そのプロムナードのほぼ中央に開業したわけだが、立地条件がよく、なおかつかなり広いスペースを占有しているわりには、まだ認知度が低いのか、利用者はまばらだ。
 それでも近年、中国を中心とするアジアからの訪問者が急増しているので、今後時間の経過とともに口コミなどで知名度がアップし賑わいを見せるものと思われる。日本人にとっても、立地条件のみならず味覚的、価格的、そして雰囲気的にも利用価値がありそうなので、特にこれからの猛暑の季節、気軽に立ち寄れる避暑施設として知っておいて損はないだろう。(右上の写真は、客寄せのために店の前で演じられている和太鼓のパフォーマンス)

LINQ, FAME  F.A.M.E.とは、Food、Art、Music、Entertainment の頭文字で、フェイムと読んでほしいとのこと。
 店長によると、ピリオド無しの FAME だと普通の英単語になってしまうことから、あえて4つに区切ってそれぞれの単語をイメージさせるようにしたという。とはいってもここはフードコート、F 以外はわかりにくい。A、M、E は説明が必要だろう。

LINQ, FAME  まず A の Art についてだが、これは前述の照明装置やポスターなどの切り貼り(写真右上) 以外にも、壁や天井にさまざまな工夫が凝らされているので、施設内に足を一歩踏み入れれば、Art という要素をかなり意識しながら店のコンセプトである 「レトロ」 を演出していることがうかがえるはずだ。
 特に店内の左奥の薄暗い場所に潜んでいるセクションは手が込んでいておもしろい (写真右)。古い廃材のようなものを多用した壁やテーブル、そして昭和の時代を思い起こさせてくれるような家具、雑貨、小物などがその壁や天井に飾られており、レトロ感が実にうまく表現されている。

LINQ, FAME  Music と Entertainment は、Art と比べると今ひとつわかりにくい。和太鼓の演出などがまさにそれを意識してのものと思われるが、恒久的な演出ではなさそうなのと、常時披露されているわけではないので (現在は夕方以降3回だけ)、和太鼓だけで Music や Entertainment をテーマにしているというには無理があるだろう。カンナムスタイルもやるとのことだが、まだそれを見ていない。
 施設内に流れている音楽も、特に他の店と差別化できるような感じでもないので、やはりこの Music と Entertainment に関してはまだ発展途上ということで、これからの進化に期待したい。ちなみに現在オープンしているのは一階部分だけで、二階は未完成だ。

LINQ, FAME  さて一番重要な Food について。ジャンルとしては、冒頭でも述べたとおり日中韓、それにマレーシア、タイ、シンガポールなどの料理も加わり、アジア全般となっている。
 日本食のセクションはラーメンとうどんで、寿司などはない。ラーメンはとりあえず現時点では豚骨のみで、麺は豚骨の標準とされるストレート型の細めん、それに厚めのチャーシューが3枚と、半熟ゆで卵に紅しょうが。
 味は期待していなかったが、意外にもまともなレベルで、豚骨が嫌いでなければ食べてみて後悔するようなことはないと思われる。うどんは試食していないが、ラーメンのレベルを考えるとこちらも期待してよいのではないか。

LINQ, FAME  中華は、その場でギョーザやシウマイの皮を手打ちで作るなどかなり本格的で (写真右)、味のレベルも高い。料理の種類としては、せいろで蒸す点心がメイン。
 韓国料理のセクションはマレーシア、タイ、シンガポールなどの料理と合わせて十数種類のメニューをそろえている。試食はしていないが、見た限りでは悪くなさそうだ。

LINQ, FAME  さてこのフードコート内で一番人気は何か。じつは、ここまでに説明してきた日中韓のいずれでもない。なんとそれは「福バーガー」だ。(写真右)
 名前だけ聞くと、中華や和食のフュージョン系の食べ物のようにも思えてしまうが、これはれっきとしたハンバーガー。したがって、あえて国籍を決めるのであればアメリカということになり、アジアがテーマのこの施設には似合わないが、ベガスのアジア系コミュニティーでは知る人ぞ知る人気のハンバーガーで、もともとは、夜になるとチャイナタウンの駐車場などに出没する屋台の店だ。(実際には屋台ではなく改造トラック)
 今でも深夜に行列ができるほど、アジア系の人たちに人気の屋台で、そんないきさつからこのフードコートにも出店することになったという次第。日本人の味覚に合うハンバーガーが数種類あるので、興味がある人はぜひ試していただきたい。

 そのほかにボバティーやビアードパパのシュークリームなど、アジア系にこだわったデザート類も豊富なので、食事なしで軽く休憩する際にも利用できる。ビールなどアルコール類もある。
 この LINQ 一帯の店はカジュアルに見えても値段的には決して安くないことが多い。そんな中、ファーストフードの料金でゆっくりくつろげる場所は貴重な存在なので、これからの猛暑の季節、大いに利用価値がありそうだ。
 二階席のセクションがまだ未完成など、流動的な部分は多々あるようだが、とりあえず現時点における営業時間は午前10時から午後10時まで。



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