週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2014年 03月 05日号
小規模であるがゆえに超コワイ、絶叫マシン EL LOCO
EL LOCO, Adventuredome, アドベンチャードーム, サーカスサーカス  先週はオトナ向けの話題だったが、今週はガラリと変わって、子供も楽しめるローラーコースターの話。
 といっても、夏休みや週末など、子供が利用しやすい時期を除けば、右の写真 (サーカスサーカスホテル提供) にも見られるように、実際の利用者の多くは成人というのが現実。そもそも今回紹介するローラーコースターの身長条件は 48インチ(約122cm)以上に設定されているので、小さい子供は乗れない。
 ということで、子連れファミリーというよりは、むしろ卒業旅行を計画している学生や絶叫マシン・マニアなどに読んでいただければ幸いだ。

EL LOCO, Adventuredome, アドベンチャードーム, サーカスサーカス  先月18日、サーカスサーカス・ホテルに隣接する室内テーマパーク 「アドベンチャー・ドーム」 (写真右、クリックで拡大) 内に、世界的にも珍しい絶叫マシン 「EL LOCO」 が出現した。
 設計したのは、米国ユタ州に本社を置く業界大手の S&S Worldwide 社。
 EL LOCO 自体は、同社が世界各地の遊園地で展開しているローラーコースターのシリーズ名で、今月、東京稲城市にあるよみうりランド内にオープン予定の 「ツイスト・コースター・ロビン」 も同シリーズのライドだ。つまり今回ベガスにオープンしたものは、シリーズ名とライド名が同じということになる。
 ちなみにスペイン語である EL LOCO の意味は英語のクレイジー。そして LOCO から連想しやすい英単語の Locomotive や Locomotion は機関車など動きモノに関することに使われる単語なので、なんともうまいネーミングだ。

EL LOCO, Adventuredome, アドベンチャードーム, サーカスサーカス  さて、よみうりランドにも同種のものがあるというこのライドのどこが珍しいのか。
 それは屋内施設に強引に押し込んだということ。どうでもいいことのようにも思えるが、じつは重要な意味を持つ。
 アドベンチャー・ドームは世界屈指の規模を誇るインドア遊園地ではあるが、そこはやはり屋内。青空のもとで広々と展開している一般の遊園地と比べれば狭い。
 そこに、もともと 「決して大規模ではない」 をウリにしている EL LOCO シリーズを、さらにコンパクトにまとめて狭い空間に押し込んだのが今回開業したライドだ。(右上の写真の黄色い部分がその軌道)
 ここまでの話だけならば、ただ単に 「規模が小さい」 ということになるわけだが、小さいことをバカにしてはいけない。
 マニアの間では周知の事実だが、同じ速度であれば規模が小さいほど動きが過激になり、体感できる 「G」 も大きくなる。車の走行などで、カーブが急になればなるほど曲がりづらく、減速しなければ危険なことはだれもが体感していることだろう。つまり狭い空間であるがゆえに、カーブも傾斜も急にしなければならず、結果的に過激さも増しているというわけだ。

EL LOCO, Adventuredome, アドベンチャードーム, サーカスサーカス  ローラーコースターの 「怖さ」 を測る尺度には、高さ、全長、継続時間、最高速度、ループの数などいろいろあるが、どれを重視するかは人それぞれ。
 ちなみにこの EL LOCO は、とんでもなく高いところまで登っていくわけでもなく、継続時間が特に長いわけでもない。最高速度もループの数も、もっと大規模なコースターは世界中にいくらでも存在している。
 実際にスペックを見ても、高さ約30メートル、全長約400メートル、継続時間 72秒、最高速度約70km は、どれも極めて平凡だ。
 しかし外側に傾斜したカーブ (逆カント) やマイナスのG、さらに小刻みな動きの中での垂直落下やヘアピンカーブの連続などによるスリルは、世界屈指のレベルにあるようで、実際に乗ってみた印象も、その宣伝文句に異論はない。
 というわけで、この EL LOCO は、速度や高さなど、規模の大きさばかりを競う業界の傾向に一石を投じた個性的な絶叫マシンといってよいのではないか。
 日本での EL LOCO シリーズはよみうりランドが初とのことだが、総じて規模が小さいこのライドは、敷地が狭い日本の遊園地にこそ適しており、今後続々と出現しそうな予感がしないでもない。ただ屋内はどうか。新たな建屋を建設する費用のことを考えると、たぶん日本で屋内版は出現しないだろう。

EL LOCO, Adventuredome, アドベンチャードーム, サーカスサーカス  マニアはもちろんのこと一般の人たちも、ベラス訪問を機会に、ぜひこの珍しい屋内絶叫マシンにチャレンジしてもらいたい。
(つい最近、同種の室内 EL LOCO が、中国の天津にあるハッピーバレー・テーマパークに出現したようだが、詳しい情報は不明)
 アドベンチャードームの場所は、サーカスサーカス・ホテルのカジノフロアを通り抜けたところにあるエスカレーターを登った右側。
 ちなみに EL LOCO が設置された場所は、すでに訪問したことがある者にとってはなつかしいウォーターシュート 「Rim Runner」 があった付近、つまり Rim Runner が取り壊されて EL LOCO が誕生したことになる。
 入場は無料で、ドーム内へ入るだけならばチケットを買う必要はない。EL LOCO の乗車料金は $10。なお、他のライドなども含めた乗り放題チケット $29.95 もある。搭乗前に自分の手荷物などを収納しておくロッカーは $1 (25セントコイン4枚) で利用可能。
 前述の通り身長122cm以下の者は不可。腰や首などに持病がある者も不可。アドベンチャードーム自体の営業日はひんぱんに変わるので (季節にもよるが、平日は休みのことが多い)、訪問前に必ずサーカスサーカスのサイトなどで営業日程を確認するようにしたい。



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