週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2013年 07月 31日号
マイナス200度! 世界で一番冷たい食べ物の味はいかに?
Popped Gourmet Popcorn Spot  日本も猛暑のようだが、ラスベガスの夏はもっと暑い。湿度が低いのでジメジメ感こそないものの、気温だけなら日本の比ではない。連日 40度を超える。
 そんな猛暑の今の季節、やはり冷たいものがおいしい。かき氷や、キンキンに冷えたビールはその代表格といってよいだろう。
 そこまでなら日本と同じだが、何ごとにおいても豪快なことが好きなラスベガス、気温のみならず、冷たいものの温度も半端ではないようだ。世界で一番冷たい食べ物といっても過言ではない 「摂氏マイナス200度のポップコーン」 なるバカげたものがある。

 じつはこのポップコーン、すでに1年以上前に登場しているので、地元では今さらニュース性はないが、なぜか最近になって読者からの問い合わせが後を絶たない。なにやら NHKのテレビ番組 「連続クイズ ホールドオン!」 で、「ラスベガスで生まれた世界初のポップコーンの特徴とは?」 というかたちで取り上げられたらしい。
 NHKの情報収集能力のすごさもさることながら、当地の話題を取り上げてくれたことをうれしく思うと同時に、テレビの影響力の大きさを改めて思い知らされた次第だ。

 さてその店の名前は 「Popped Gourmet Popcorn Spot」。場所は、ホテル街の最南端、マンダレイベイ・ホテルからさらに南に 2.5km ほどの地点にあるショッピング街 「タウンスクエア」 内なので、ベラージオ・ホテルなどがある中心街からは 5km ほど離れている。徒歩で行くことは現実的ではないが、路線バス 「SDX」 を使えば簡単だ。ショッピングのついでに立ち寄ってみるとよいだろう。
 ちなみにこの店は全国チエーンとかではないので、ラスベガス郊外にもう一店あるだけで、他の都市には存在しない。(アイデアをまねした同様な店がどこかの都市に存在する可能性までは否定できない)

Popped Gourmet Popcorn Spot  店名からは、マイナス200度の商品を想像することはできないが、とにかくこの店が、そのクイズに登場したポップコーンを売っている店だ。
 ではどうやってそんなポップコーンを作っているのか。その方法を知らされればバカバカしいほど簡単というか、知らされなくてもだいたい想像がつく通り、液体窒素に 10秒ほど浸してから売っているだけ。つまり製造方法において、何か特別な仕掛けやカラクリを発明したり開発したということではない。(右上の写真は、液体窒素が入った容器からポップコーンを取り出しているところ)
 ちなみに一気圧における窒素の沸点はマイナス 196度。つまり液体窒素はそれよりも温度が低いことになるわけだが、ラスベガスは標高約600メートルなので、圧力タンクから取り出されてしばらく経過した状態のこの店の液体窒素はおおむねマイナス 200度前後といったところか。
 そんな温度で瞬間凍結させて出来上がったばかりの状態が右下の写真。湿度が低く非常に乾燥しているラスベガスといえども、これだけの低温になると、さすがに周囲の空気は露点に達し、ポップコーンのまわりはモクモクとした雲に包まれたような状態になる。どんな食べ物でも 「ゆげ」 が立ちのぼっていると出来たて感があるのか、見た目にもおいしそうだ。
 なお窒素自体は大気の大部分を構成する物質なので毒性などを心配する必要はない。(ただし、閉めきった部屋で液体窒素が大量に気化すると酸欠になるので要注意)

Popped Gourmet Popcorn Spot  さて気になる味のほうだが、これがなかなかいける。味の前に、超低温による凍傷や低温やけどのようなものも心配になるが、それは気にする必要は無さそうだ。ポップコーン自体、非常に密度が小さく軽いものなので、口に入れた瞬間、すぐに温度は上がり適度な冷たさが心地よい。むしろ秒単位で温度がどんどん上がってしまうため、もっと冷たい状態を維持して欲しいと思ってしまうほど凍傷とは無縁の食べ物と考えてよいだろう。とにかくサクサク感とシットリ感が絶妙な食感で、やみつきになるというのは大げさだが、一度は体験しておいて損はない味だ。ただし2-3分もしないうちに平凡なポップコーンになってしまうので早く食べてしまうことが求められる。

Popped Gourmet Popcorn Spot  オーダー方法は、いたって簡単で、21種類あるポップコーンの中から好きなフレーバーを選び、あとはカップのサイズを決め、「フローズン!」 (凍結バージョンではないポップコーンもあるので) と告げるだけだ。
 フレーバーは大きく分けて、ピリカラもしくは塩味系、キャラメル系、チョコレート系の3系統に分類され、それぞれ 10種類、5種類、6種類のフレーバーが用意されており (日によって多少変わる)、カップは容積16オンスサイズ (約450ml) の小と、32オンス (約900ml) の大の2種類。
 値段は、ピリカラもしくは塩味系の小カップが $3.00、大カップが $4.50、キャラメル系は小が $3.50、大が $5.50、チョコレート系は小 $4.50、大 $7.00。
 常温によるバケツサイズのポップコーンや袋入りなども売られているが、わざわざこの店に来て凍結バージョンをオーダーしない理由もないので、それら常温商品の値段は調査していない。
 なお、この店は、通常の建物に入居しているテナントではなく、屋台スタンドよりは少しまともな程度の簡易ブースといった感じの建物なので見落としやすい。広大なタウンスクエア内でこの店を探す際は、iPhone や iPad を販売しているアップルストアを目指すとよいだろう。アップルストアは、タウンスクエアのほぼ中央に位置しており、この店はそのアップルストアのすぐ向かい側に存在している。



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