週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2012年 05月 23日号
食べて飲んで歌って踊れる 「セニョール・フロッグス」
セニョール・フロッグス  今週は、3週前のこのコーナーでも少しふれた 「セニョール・フロッグス」 について取り上げてみたい。
 セニョール・フロッグスとは、メキシコやカリブ諸国などのリゾート地を中心に事業展開するメキシコ料理のチエーン店。
 近年アメリカへの進出も決め、すでにハワイに店を構えているが、西海岸地区での出店は先月トレジャーアイランド・ホテルにオープンしたこのラスベガス店が初めて。(右上の写真内の赤い部分がセニョール・フロッグス、手前は 「海賊湾」。クリックで拡大表示)

セニョール・フロッグス  知る人ぞ知るユニークなコンセプトの店であるため開業前から注目されていたばかりか、このラスベガス店は非常に目立つ特殊な立地条件にあり、開業後一ヶ月が経過した今でも何かと地元メディアに取り上げられることが多い。
 そのコンセプトを簡単な言葉で表現するのはむずかしいが、とにかく 「めちゃくちゃ」 という言葉がよく似合いそうな砕けた雰囲気がウリで、上品、高級、お洒落、ゴージャスといった概念の対極に位置している店と考えればよいだろう。強いて言うならば、「悪ふざけ」 もしくは 「ワイルド」 といったところか。

セニョール・フロッグス  そんなコンセプトを維持するための演出として、店内の壁や天井には、ふざけたジョークや下品なことが書かれたメッセージ・ボードが所狭しと飾られていたり (写真右上)、テラス席の天井の照明などが女性の尻や脚をかたどったモノになっていたりするわけだが (写真右)、もはやバカバカしさを通り越した遊び心が感じられ、見ている者を飽きさせないのと同時に楽しい気分にさせてくれるところが、この店の真骨頂といってよいのではないか。

セニョール・フロッグス  場所は、かの有名な海賊船ショー 「Sirens of TI」 が毎晩行われる 「海賊湾」 に面した一等地で、ここ以上に目立つ場所はベガスに存在しないといってもよいほど露出度が高いロケーションだ。
 ちなみにこの場所はかつて、洒落たイタリアンレストラン、ナイトクラブ、フージョン系の和食店など、高級路線をウリする店が入居していたが、MGM社からこのホテルを買い取った新オーナーが、「このホテルに気取った雰囲気は不要」 とのことで、ここにセニョール・フロッグスを誘致したといういきさつがある。

セニョール・フロッグス  マスコットキャラクターは、店名からも想像がつく通りオスのカエル。店内のいたるところに飾られており、ふざけたメッセージ・ボードのみならず、これらカエルもこの店の雰囲気造りに一役買っていることは間違い無いだろう。
 テーマカラーはド派手といっても良いほどの強烈な赤で、レストランの内装としては日本人のセンスでは理解に苦しみそうな色使いだが、ここは素直にその雰囲気を楽しみたい。

セニョール・フロッグス  さて冒頭で、「メキシコ料理のチエーン店」 と書いたが、たしかに豊富な料理メニューが用意されているものの、この店はレストランとしてよりも酒場としての存在感のほうが強いように見受けられる。特に夜は、「大いに飲んでバカ騒ぎ」 といった目的でやって来る客が目立つのでその傾向が強い。
 実際に店内には簡易ステージが設けられ、DJや司会者が客をリードしながらダンスやカラオケ大会を始めて盛り上げたりしており、施設としてのハード面、そして運用としてのソフト面、どちらを見てもこの店が酒場に軸足を置いていることは明らかだ。

セニョール・フロッグス  もちろん酒を飲まない者でも楽しめる。特にランチタイムは食事だけの利用者が多いので、純粋にメキシコ料理を楽しみたい食事派には最適だ。
 ちなみに営業時間は午前11時から。夕方までの時間帯は総じてすいている。夕方以降のディナータイムはにぎやかな雰囲気の中で食べたり飲んだり、そして夜10時以降、早朝4時までは、キッチンが終了するので完全なバーとなり、飲めや歌えのパーティータイムということになる。

セニョール・フロッグス  気になる料金的な部分に関しては、決して安くはないが、高級レストランほどではない。ビール1本と標準的なメキシカン料理、それに税金とチップを加え、一人30〜40ドルといったところか。量がけっこう多いのでオーダーのしすぎには要注意。
 なお、入店の際、アウトサイドかインサイドか聞かれる。アウトサイドは海賊湾に面したテラス席なので、夕方以降の時間帯は海賊船ショーを至近距離で楽しむことができる反面、空調が効いていないので、これからの季節は暑さに耐える必要がある。
 一方、空調が効いた屋内にあるインサイドは海賊船ショーを見ることができない代わりに、ステージで盛り上がったりすることが可能。それぞれのセクションにテーブル席とカウンター席がある。
 どの席が良いかは好みの問題だが、いずれにせよ、食べて飲んで歌って踊れるメキシコ料理店はそう多くないので、興味がある人は足を運んでみるとよいだろう。



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