週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2011年 12月 07日号
ドライブスルー電飾、名前が変わっても内容に変化なし
ドライブスルー、クリスマス電飾  車に乗ったままドライブスルーで楽しめる恒例のクリスマス・イルミネーション。(写真右、クリックで拡大表示)
 過去にも何回かここで紹介してきたが、毎回あまりパッとした記事にならず、読者から、「つまらない施設なら記事にせずに、他の楽しい場所を紹介してほしい」 と言われたりしたこともあるほど盛り上がりに欠ける寂れたアトラクション。それでもあえて今年も行ってみた。
 こりずに行ってみたのには理由がある。今年から運営組織が全面的に一新され、名称も、これまでの "The Gift of Lights" から "Glittering Lights" に変わったからだ。宣伝でもそのことが強調されているので、否が応にも期待がかかる。
 ちなみに今年で11回目を数えるこのチャリティーイベントは、一昨年までの過去9回、ラスベガス国際空港の南東角にあるサンセットパークで行われてきたが、昨年からカーレース場のラスベガス・モータースピードウェイに会場が移され、今年もそのスピードウェイでの開催となった。

ドライブスルー、クリスマス電飾  さて行ってみての結論だが、残念ながら昨年との違いを探すのがむずかしいほど、「ほとんど何も変わっていない」 というのが正直な感想だ。
 なにやら今年も裏切られてしまった格好で、これでは読者から 「ならばもう紹介するな」 と言われそうだが、良くても悪くても取材したからには書いてしまうのがこのコーナー。現状を理解した上で、それでも行ってみたいという人のために、現場の様子をレポートしてみたい。

ドライブスルー、クリスマス電飾  まずは会場のスピードウェイについてだが、ここは、時速300kmを超えるNASCARレースの檜舞台で一周 2.4km、収容人数14万人の本格的なオーバル・コースのサーキットだ。
 「そんな本格コースで自分の車を走らせることが出来るのか」、と思う人もいるようだが、残念ながらサーキット内に入れるわけではない。昨年と同様、走れるのは、観客スタンドの真下にある空間や駐車場への誘導路など、すべてサーキット施設の外周だ。つまりイルミネーションが設置されているのは、このレーシング場の外ということになる。
 よく考えれば、20度も傾斜したバンクを含む本格コースを一般車両に解放するわけがないことぐらいすぐにわかるが、宣伝や広報資料のどこにも 「レーシング場の外」 とは書かれていないので、勘違いする者がいても不思議ではない。集客のために、意図的に勘違いを誘っているようにも思えるが、それは疑いすぎか。

ドライブスルー、クリスマス電飾  イルミネーションで飾られたドライブコースの全長は約4km。その両側に設置された電飾作品の数は約400機。
 この数字だけを見れば、さぞかし華やかで大規模なアトラクションのようにも思えるが、実際に行ってみると、あまり感動を覚えない。見た瞬間の 「わぁー!」 という驚きや興奮がないのである。
 原因はすべて密度にあるといってよいだろう。つまり、会場が広大すぎるため、それぞれの電飾作品の密集度が著しく低く、華やかというよりはむしろ寂しさすら感じる。
 ここに掲載した写真はあえて密度が濃く、なおかつ大きな作品が多いところを探して撮影したものなので、そこそこ華やかに見えるかもしれないが、全長 4km を 400機で割ると 10m。それが両側なので平均 20m間隔。かなり隙間だらけであることが想像できるはずだ。
 全長を1km ぐらいに縮め、展示物の密度を凝縮するだけで、ぐんと華やかになると思われるが、なぜか年々全長は伸びる傾向にあり、展示物の数が増えても見た感じの印象は一向に改善されていない。

ドライブスルー、クリスマス電飾  悪いことばかり書いてしまったが、いいこともある。それは車から降りる必要がないので寒くないということ。冬の夜のイベントとしてはありがたい好条件といってよいだろう。
 ちなみに現場のルールによると、駐車したり車外に出ることは禁止されている。ヘッドライトを消すのもルールだ。
 もうひとついいことは入場料。人数に関係なく車1台 15ドルとなっているため、大勢で行けばかなり安くなる。もっとも、日本の著名のクリスマスイルミネーションの大部分は無料で見ることができるので、有料であること自体、日本人にとっては楽しくないかもしれない。といっても、これがチャリティーイベントということを忘れるべきではないだろう。入場料の一部はボーイスカウトなど、子供や青少年のための慈善団体に寄付されることになっている。

ドライブスルー、クリスマス電飾  ネガティブな要素をたくさん書いてきたが、始めからレンタカーを借りる予定の者で、なおかつ 「せっかくなので何かクリスマスらしいものを見てみたい」 という者はぜひ行ってみるとよいだろう。それなりの楽しみ方や新たな発見があるはずだ。なんといってもこれはチャリティーイベント。行くこと自体に意義があると考えたい。
 行き方は、ストリップ地区のホテル街から高速15号線の北行、つまり案内標識にソルトレイクシティー方面と書かれている方向に乗り、渋滞がなければ 20分ほどで出てくる 「Speedway Blvd.」 という出口 (出口番号54) で一般道に降りる。そのあとは道なりに右へ進み、3分も走ればラスベガス・モータースピードウェイと、このイベントの入場門が見えてくる。
 開催期間は1月1日までの午後6時から午後9時まで。金曜日と土曜日は午後10時まで。なお、このページに掲載されている写真では空に明るさが残っているが、これは取材撮影のための特別の時間帯だったためで、今の季節の午後6時は完全に真っ暗だ。



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