週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2011年 11月 16日号
サムズタウンの噴水ショーがリニューアル・オープン
 今週は、郊外型カジノとして知られる 「サムズタウン」 (写真右、クリックで拡大) の中にあるアトラクションの話題を取り上げてみたい。
 「タウン」 といっても 「サムズ」 は所在地の地名ではない。あくまでもカジノホテルの名称だ。場所は、観光客の多くが宿泊するストリップ地区のホテル街から東へ10km ほどの地点。何やら不便なところにあるようにも思えるが、実はレンタカーがなくても後述する無料シャトルバスで簡単に行くことができる。

 このたびそのサムズタウンに、噴水ショー 「Mystic Falls」 がリニューアル・オープンしたというので行ってみた。
 噴水ショーというと、すぐにベラージオホテルのものを想像してしまいがちだが、噴水はベラージオだけのものではない。むしろ、こちらサムズタウンのほうが歴史は長く先輩格だ。地元民、特にラスベガスの東地区に長く住む者にとっての愛着度はこちらのほうがはるかに上だろう。

 そんな噴水ショーが一新されたわけだが、どこがどのように変わったのか。
 結論から先に書くならば、全体のサイズも外観もコンセプトも、基本的な部分においてはあまり大きな変化は見られない。
 そういう意味においては、すでに従来バージョンを見たことがある者にとっては、「どこが変わったの?」 ということになりかねず、大きな期待はしないほうがいいかもしれない。

 しかし、気付きにくい見えない所ではかなりの変化が加わっており、光線のパワーアップ、照明の色の数の増強、曲目の追加など、広報資料によると、ウォルト・ディズニーやシルク・ドゥ・ソレイユなどのショーを手掛けたアーティストによる演出の全面的な見直しがなされ、表現力が格段にアップしているとのこと。
 したがって、各種装置の増強など物理的な部分の改良も少なくないが、今回のリニューアルでは、見せ方などソフト的な部分の刷新に重点が置かれていることがうかがえる。

 従来版との最大の違いは継続時間と多様性だろう。具体的には、以前7分間だったショーが 15分に延長され、その間に次々と曲がかわり、それに合わせた模様などが背後の岩に光で描写される。
 カーレースをイメージした遊び心溢れる演出があったかと思うと、カントリー調のテーマになったり、"God Bless the USA" の曲に合わせた愛国心を高揚させる演出になったりと、曲もテーマも光も色も、めまぐるしく変化する。
 それ自体は悪いことではないが、「1回ごとの各公演ではその1曲にだけ集中」 という形で演じられるベラージオの噴水ショーに比べ、バラエティーに富んではいるものの、主張やテーマがボケやすいのが少々気になる。
 ちなみに、"God Bless the USA" はベラージオのショーでも使われておリ、そこではテーマが明確で荘厳な雰囲気が漂っているが、サムズタウンではそこまでの張り詰めた雰囲気はない。
 「バラバラなテーマのつなぎ合わせ」 という構成が、観ている者に軽い印象を与えかねないので、それを今後どうするかが課題となりそうだ。

 ついでなので、ベラージオの噴水ショーとのちがいを列挙しておくと、最大の違いはその規模。残念ながらこちらの方がはるかに小さい。そもそもこちらは室内、あちらは屋外だ。また、一日の上演回数も 4回と 20〜30回で大きな開きがある。噴水が舞い上がる高さも数倍は違うだろう。
 そう書いてしまうと何もかもがみすぼらしいように思えてしまうが、そう決めつけるのはまだ早い。こちらにあってあちらにはないものがある。
 それは動物だ。噴水のまわりにはクマ、マウンテンライオン、シカ、ヤギ、ワシなどさまざまな動物がいて (もちろん生きているわけではない)、絶妙な動きを見せてくれる。それら動物は従来バージョンから存在していたが、今回のリニューアルでさらに磨きがかかり、姿も動きも本物に近くなった。

 噴水を照らすライトもこちらは多彩なカラーで、単色のベラージオとは趣を異にしている。
 「単色の方が上品」 という意見もあるが、それはおとなの感覚で、子供にとっては色が多い方が楽しいはずだ。
 また、噴水のうしろにある岩肌に光でさまざまな絵を描き出すシーンも子供には好評だ。子連れファミリーなどにとってはベラージオよりもこちらのほうが適しているだろう。

 会場の環境は、客室棟に囲まれた吹き抜け状の中庭 (写真右)。屋根の部分はガラスで覆われて空調が効いているので、暑さや寒さが厳しい季節でも気持ちよく噴水ショーを楽しむことができ、また雨や強風で中止になることもない。その部分もベラージオとは大きく異なる特徴といってよいだろう。
 上演時刻は毎日 2pm、6pm、8pm、10pm の 4回。特に混雑することもないので、早めに行って場所取りをする必要はないが、背の低い子供がいる場合は最前列を確保した方がよいので 10分くらい前には現場に到着するようにしたい。
 行き方は無料シャトルバスで行くのが一般的だが、もしレンタカーを利用する場合は、ストリップ地区からフラミンゴ通り (Flamingo Road) をひたすら東へ約 10km 進むと、ボールダー通り (Boulder Hwy) との交差点に出くわすので、その交差点を右に曲がるとすぐ左手に見える。
 11月から運行スケジュールが変わった無料シャトルは、ハラーズおよびビルズギャンブリングホールから出ている。くわしくは、このラスベガス大全の [市内交通]セクション内の [シャトル] の項に掲載。



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