週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2011年 09月 07日号
バーガーキングの新店舗 Whopper Bar でマイバーガー
 アボカドを使ったのり巻き 「カリフォルニア・ロール」 をクリエイトしてしまうなど、アメリカの食文化は創造性や柔軟性に富んでいるように見えるが、実際に一般のアメリカ人が日ごろ食べている料理は極めて質素で粗末なものが多かったりする。
 庶民が足を運ぶファミリーレストランのメニューなどにおいても、肉料理に卵やポテトの付け合せといった程度の昔ながらの硬直的なメニューが目立ち、それらは量が多いだけで、味も盛り付けも日本人のセンスから遠く離れた荒削りな料理であることが少なくない。
 日本人はそんな料理を、憎めないながらも少々軽蔑した気持ちを込めてアメ食と呼んだりする。
 もちろん世界中から観光客が集まるラスベガスのストリップ地区には、フレンチやイタリアン、そして和食に中華など、非アメ食系のレストランがたくさん存在しているが、そのほとんどは高級店で、予算的なことを考えるとなかなか行きづらい。
 一方、アメ食は総じて安く、高級ステーキハウスなどを除けば予算的にはフレンドリーだが、多くの日本人にとって、あまり口に合わないのが現実だろう。
 そんな中、マクドナルドで味覚を慣らされているのか、「ハンバーガーだけは大好き」 という日本人が多いのも事実で、実際にこのサイトのフォーラムでも、ハンバーガー情報のやりとりは頻繁に見られる人気の話題だ。もはやハンバーガーは、日本人とアメ食を結ぶ接点といえるのかもしれない。

 米国においてハンバーガーというと、マクドナルドやバーガーキングに代表される全国的なチエーン店を想像してしまいがちだが、一部の州だけで事業展開する中規模なチエーン店もあれば、その町だけの単独店もあり、事業形態はさまざまだ。
 また最近は、良質な材料を使って高級をウリにする店も増えてきており、変化に乏しそうに見えるこの国のハンバーガー文化も常に進化している。
 そのような変化に大手チエーン店も乗り遅れまいと、マクドナルドが高級路線のブランド McCafe を立ち上げたことはすでに多くの人が知るところだが、ライバルのバーガーキングも 2009年からまったく新しいコンセプトの店 Whopper Bar を始めた。
 この Whopper Bar はフロリダやニューヨークなどの露出度の高い一等地で始めたこともあり、知名度はそこそこ高いものの、店舗数を極端に少なく抑えているため (まだ10店に満たない)、全米的に見ると 「知ってはいるが行ったことがない」 という人がほとんどだ。
 そんな Whopper Bar の西海岸地区1号店 (写真右上) がラスベガスのリオ・オールスイートホテル (写真右下) 内に出現したので行ってみた。

 場所は、同ホテルの無料アトラクション 「Show In the Sky」 が行われるカジノフロアの2階で、東側の駐車場の最上階から連絡通路で館内に入ってすぐのところ。
 この店の特徴は、自分だけのマイバーガー、つまり、土台となる各種ハンバーガーに、さまざまなトッピング、ソースなどを自由に組み合わせて自分独自のバーガーを作れるようになっていること。
 そしてビール (ブランドはミラーライトとクアーズライト) を提供していることも特徴で、アルコールに関するルールが何かとうるさい米国において、ハンバーガーチエーン店でビールが飲めるようになっているのは異例らしい。

 オーダー方法は、まず土台となるハンバーガーを決め、次にレタス、トマト、ピクルスなどの基本材料以外の 「Your Toppings」 と呼ばれる複数の有料トッピング具材 (各50セント) の中から好きなものを選び、最後に 「On The House」 (無料サービスの意味) と呼ばれる無料具材 (おもにソース類) の中から味のベースを選ぶことになる。
 ハンバーガーのチョイスは、Whopper ($6.59)、Double Whopper ($7.69)、Steakhouse XT ($7.69) の3種類。
 トッピング具材は、Smoked Bacon、Pepper Bacon、Cheddar Cheese、Swiss Cheese、Pepper Jack Cheese、American Cheese、Blue Cheese Crumble、Sauteed Mushrooms、Grilled Onions、Angry Onions、Crispy Onions、Guacamole の12種類。
 無料のソース類は、BBQ Sauce、Angry Sauce、Thousand Island、Blackened Cajun Sauce、A1 Thick & Hearty、Bourbon Flavored Sauce、Onion Rings、Jalapenos、の8種類。(Onion Rings と Jalapenos はソースではないが、なぜかトッピングのほうではなく、こちらにリストされている)
 なお、レタス、トマト、ピクルスは、土台となるハンバーガーに自動的に含まれているものではあるが、言わないと入れてくれなかったりすることがあるので、念のため必要なものをきちんと伝えたほうがよい。逆に、入れたくない場合も (たとえばピクルスが嫌いな場合なども)、はっきり伝えるべきだろう。

 マイバーガーを作ることがわずらわしいという人には、あらかじめこの店が決めたおすすめの組み合わせとされる 「Bar Favorites」 が 6つ用意されているので、その中から選ぶという方法もある。
 その 6つとは、California Whopper ($8.09)、Angry Whopper ($8.09)、Bourbon Whopper ($7.59)、Pepper Bacon Steakhouse XT ($8.69)、Mushroom & Swiss Steakhouse XT ($9.19)、Burger King Black & Bleu Steakhouse XT ($8.69)。
 これら 6つのバーガーに、それぞれどのようなトッピングやソースが含まれているかは、レジの上に掲示されているので簡単にわかる。
 ちなみに、マイバーガーとして独自に作っても、店が決めた 「Bar Favorites」 の中から選んでも、中身が同じあれば金額もまったく同じで損得はないようになっている。たとえば、$8.69 の Burger King Black & Bleu Steakhouse XT は、ベースとなるバーガーが Steakhouse XT で、それに Blue Cheese Crumble と Pepper Bacon のトッピング、味付けは Blackened Cajun Sauce で構成されているわけだが、これらを合計すると $8.69 になる。
 なお、マイバーガーにしろ Bar Favorites にしろ、どちらの方法でも、スモールサイズのソフトドリンクと、フレンチフライもしくはオニオンリングがセットとして付いてくる。またビールは単独でオーダーすると $5.00 だが、ソフトドリンクの代わりにビールをセットに組み込むと $2.99 の追加で済む。

 さて味についてだが、マイバーガーの組み合わせは無限にあり、1回や2回のマイバーガー体験で勝手に評価することは無謀というもので、コメントのしようがない。
 マズイと感じた場合は自分のチョイスが悪い可能性もある。その逆に、おいしいと感じても、たまたまラッキーな組み合わせだったという可能性もあり、未知の領域が広いこの店の評価が定まるまでには、もう少し時間がかかりそうだ。
 別の見方をすれば、自分の味覚に合った絶妙な組み合わせの探索や追求という意味では、非常に奥の深い楽しみ方ができる店なのかもしれない。
 参考までに、マイバーガーも Bar Favorites も、いくつか試してみた限りでは、まずまずの味だった。たぶんよほど変則的な組み合わせにしない限り、後悔するような味にはならないと思われる。が、あまりにも組み合わせが多いので保証はできない。

 営業時間は24時間。ただし午前5時から午前10時までは朝食メニューで、ここで説明してきた内容とはまったく異なる。
 ストリップ地区のホテル街からリオまでの行き方は、徒歩やタクシー利用という方法もあるが、リオと同系列のパリスホテルやハラスホテルから出ている無料シャトルバスを利用すると便利。運行は毎日午前10時から深夜1時まで、30分おき。



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