週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2011年 08月 24日号
ストリップ地区では4年ぶりとなるビンゴがリビエラで復活
 ストリップ地区のカジノホテルからビンゴゲームが消えて久しい。
 カジノにとって収益性が悪いようで、2007年まで存在していたニューフロンティアホテルのビンゴを最後に、その後はストリップ地区のホテルから完全に姿を消してしまっていた。
 そんなビンゴが、このたびリビエラホテル (写真右。過去に撮影されたアーカイブ写真。クリックで拡大表示) で復活した。

 ビンゴは日本でもアメリカでもパーティーの際などに行われる人気のゲーム。ルールが単純明快で、だれもが簡単に参加できるパーティーゲームの代表格といっていい。
 そんな楽しいビンゴもラスベガスのカジノにおいては、現金を賭けた真剣勝負の立派なギャンブル。100人以上の参加者がいても、会場内は張り詰めたようにシーンと静まり返り、聞こえてくるのは十数秒間隔で現場スタッフが厳粛に読み上げるボールの番号と、ときどき発せられる的中者の 「ビンゴ!」 という声だけ。パーティーのビンゴにはない緊張感と、的中直前のエキサイティングな興奮がなんともいえないようで、マニアックなファンも少なくない。

 ところが、運営する側にとっては魅力に欠けるゲームとされている。参加者が少ないと赤字になってしまうからだ。
 その上、ゲームの開始時刻、継続時間、賭金の額などが固定的なため、どんなに参加者が多くても、また、どんなにゲームに熱くなっても、大金を次から次へと突っ込んでしまうような客は存在し得ない。つまり、ルーレット、バカラ、ブラックジャックなどのように数学的な期待値が事前に確定し、なおかつ、いつからでも参加できエンドレスでプレーが可能な一般的なカジノゲームとは異なり、利益率がまったく読めないばかりか、大金が動く可能性はほとんどゼロという異質のゲームだ。

 そんなビンゴの特異性から、運営する側にとってもプレーする側にとっても、独自の進化を成し遂げてきたわけだが、近年のビンゴの特徴や現状を簡単に表現するならば、キーワードは 「郊外」 と 「高齢者」 ということになるだろう。
 つまり、観光客が集まるストリップ地区のカジノからは姿を消してしまったが、地元民向けの郊外型カジノにおいては、今も昔も客寄せには欠かせない重要なゲームの一つとして運営され非常に活況を呈しているということ。そしてなぜかファンの年齢層が高く、実際にプレーしている人たちの多くは、退職して老後をのんびり過ごしている地元の高齢者だ。 (右上の写真は、地元民向けカジノ・ゴールドコーストのビンゴ会場のアーカイブ写真)

 そのような現状を考えると、自宅からの距離、交通事情、駐車場事情など、郊外に住む高齢者層にとっては不便な環境にあるストリップ地区のリビエラホテルがビンゴを始めたことは大いに注目に値する。どんな戦略があってのことか、また勝算はあるのか、非常に興味深いところだが、とにかく様子を見に現場に行ってみた。(右上の写真は、セッションが始まる直前のリビエラのビンゴ会場)

 結論から先に書くならば、郊外型のカジノに比べて参加者が少ないというのが第一印象だ。数回足を運んでみたが、平均的な参加者数は50人前後といったところか。まだ開業したばかりで、あまり認知されていないことが理由かもしれない。
 もし今後もこの程度の人数で推移するとなると、リビエラにとっては厳しい運営を強いられることになるが、参加者にとっては非常に条件がいいことになる。
 なぜなら、参加者が少なければ少ないほど、自分が的中する確率が高まるからだ。この記事を読んで日本人観光客が殺到して的中確率が低下するなどということがあるかどうかは別にして、ビンゴファンにとっては、しばらく目が離せない存在になりそうだ。

 さてここでビンゴゲームの基本的な流れと、賭け金の規模などについて簡単に説明しておきたい。
 リビエラに限らず、カジノにおけるビンゴゲームは 「セッション」 という単位で運営されている。会場のドアが開き、参加者全員が入場し、ゲームが始まり、そしてお開きになるまでがひとつのセッションで、時間としては正味約1時間。
 ビンゴを運営する各カジノの会場では、そのセッションが毎日6回から8回程度、2時間おきに開催されるのが普通だ。
 そしてひとつのセッションは、おおむね10ゲーム前後で構成され、それぞれのゲームにおける最初のビンゴ達成者に対して賞金が支払われる。同じタイミングで複数の達成者が出た場合は賞金を分けることになる。
 金額的な部分を現実的な数字で説明すると、たとえばそのセッションにおける参加者数が100人で、各自が5ドルの参加費を支払った場合、カジノ側の売上は1時間運営してわずか500ドル。そして1ゲームごとにビンゴ達成者に対して50ドルの賞金が支払われると、10ゲームの合計で500ドルが払い戻されることになる。
 つまり参加者が100人程度の場合、カジノ側は運営経費を無視しても、まったく利益が出ないことがわかる。もし 50人しかいなかった場合は大赤字、200人集まっても大した利益にならないのがビンゴ運営の現実だ。

 今のはあくまでも数字を単純化した参考例で、実際の参加費は数種類あり、的中賞金もその参加費に応じて異なったりもしているが、おおむねその程度の単位でお金が動いていると考えて何ら差し支えない。
 したがって、ビンゴというゲームの運営は、時間がかかるわりに収益性が悪く、現在広く行われている郊外型カジノによる運営は地元の高齢者に対する娯楽提供という慈善事業的な要素が強いというのが、業界関係者の共通した認識だ。もちろんカジノに足を運んでもらえれば、他のゲームやレストランなどでお金を落としてもらえる可能性もあるわけで、必ずしもビンゴだけで損得を考えているわけではないと思われるが、毎日たくさんのプレーヤーが集まらない限り、ビンゴ自体がカジノ経営の柱とは成り得ないことだけはたしかだろう。
 それでも最近は、後述するマシンの利用を促すなどして、一度に大量のプレーを可能にし、一人あたりの支出額をアップすることに成功しているビンゴ会場も出てきているなど、明るいニュースも聞かれるので、ぜひリビエラには頑張ってもらいたい。

 さてそのリビエラにおける具体的な話に入ると、ここでのセッションは、11am、1pm、3pm、5pm、7pm、9pm の毎日6回。
 参加費は、用紙セット (ビンゴシート) の購入という形で支払うことになり、その色によって、以下のような種類に分かれている。ちなみにその用紙は、会場の入口付近にある窓口で買うことができる。

用紙セットの種類 と ビンゴ印刷数販売価格的中時の払い戻し額
 BLUE  ( 6個 / ページ ) 5 ドル 60 ドル
 RED  ( 6個 / ページ ) 8 ドル 120 ドル
 GREEN  ( 6個 / ページ ) 11 ドル 180 ドル
 TAN  ( 6個 / ページ ) 14 ドル 240 ドル
 RAINBOW  ( 12個 / ページ ) 13 ドル 60120180 ドル
 Large RAINBOW ( 24個 / ページ ) 22 ドル 60120180240 ドル

 この表の見方は、たとえばブルーの用紙を 5ドルで買って参加した場合、各ゲームにおいてビンゴが的中した際に受け取れる賞金は60ドルということになる。
 倍の賞金 120ドルが期待できるレッドの用紙が、倍もしない8ドルで買えるということは、数学的な期待値としてはブルーよりもレッドのほうが割安ということになり、同様に考えるとタンが最も有利であることがわかる。したがって予算が許す限りタンを買うようにしたい。
 レインボーの場合、どの色でビンゴが完成するかによって賞金が異なってくるので期待値の計算は少々複雑になるが、グリーンとほぼ同じと考えてよい。ただ、期待値の問題とは関係なく、このレインボーに関しては、初心者は避けたほうがよいだろう。(その理由は以下で説明。なお右上の写真内の各用紙には、すでにたくさんの丸いピンクの印が付いているが、これらはもちろん使用済みのため。右下の写真は、未使用の 14ドルのタンの用紙セット)

 上のリストにおける 「6個 / ページ」 の意味は、写真からもわかる通り、複数のページで1つのセットとなっている各用紙における 1ページごとに印刷されているビンゴ (5 x 5 の乱数表) の数のことだ。
 1ページ目が第1ゲーム用、2ページ目が第2ゲーム用という形でゲームを進行させていくため、「6個 / ページ」 とは、1ゲームごとに6個のビンゴを同時進行的に行う必要があることを意味し、的中番号が読み上げられるごとに的中番号があるかどうかを短時間にチェックする作業は、初心者にとっては決して楽ではないはずだ。
 カラフルなレインボー用紙は 12個を同時進行させなければならず、初心者は読み上げスピードについて行けない可能性が高いので避けるべきだろう。
 ちなみに、読み上げはもちろん英語だが、会場内のいたるところに設置された大型ディスプレイに番号が表示されるので、聞き取れなくてもプレーはできる。ただ、目だけではなく耳も使えたほうが有利なので、ヒアリング能力はあるにこしたことはない。

 さて、実際に参加する場合の手順を時間順に説明すると、まずは希望するセッションの 15分ほど前までに現場に到着するようにし、窓口に出向く。ちなみにリビエラホテルのビンゴ会場の場所は、ストリップ大通り側からカジノ内に入った場合、カジノを通り過ぎて館内の一番奥まで行き、裏口に出る直前の右側。かなり歩かされるが、頭上に掲示された案内板に従って進めば簡単にわかる。
 次に窓口で、自分の予算に合わせて用紙の色を告げる。「ブルー、プリーズ」 とか言えば通じるが、ペイパーかマシンか聞かれるので、「ペイパー、プリーズ」 と言うようにしたい。ペイパーとはもちろん紙の用紙のことで、ここまでに説明してきたことすべてがペイパービンゴの話だ。
 逆にマシンとは、機械に頼ったプレーのことで、用紙上の番号に手作業でペタペタ印を付けていく必要はないが、おもしろくもなんともないばかりか、頭の体操にもならないので通常は避けるべきだろう。もちろん大量にプレーする場合は、手作業ではついて行けないので、このマシンを使うことになる。上記リストの Large Rainbow がまさにこのマシン用だ。このマシンには、ハンドヘルドと呼ばれている携帯型のデバイスと、デスクトップパソコン型 (写真右上) の2つがあり、それぞれ使用料は2ドルと3ドル。

 代金を支払い、自分が指定した色の用紙を受け取ったらそれで終わりかというと、そうではないのでわかりにくい。窓口のスタッフはさらに、「ボナンザ・ゲームはどうするか?」、「キャッシュ・ボールはどうするか?」、「ダブルアクション・ゲームはどうするか」 とたずねてくるので、とりえずそれらすべてに 「イエス、プリーズ」 と応えよう。(右の写真は、未開封のボナンザゲームの用紙)
 どれも 1ドルなので、合計3ドルが追加で徴収されることになるが、これらのオプションを取らないと、わずか3ドルのことで、みんなが楽しんでいるゲームの最中に、自分だけ寂しい思いをしたり退屈することになる。
 これらオプションゲームのプレー方法に関しては、以下で簡単に触れてはいるが、それだけではわからないはずなので、他のプレーヤーのとなりの席に座るなどして、その人にたずねるようにするといいだろう。大多数の人は、得意になって喜んで教えてくれるはずだ。特に高齢の女性は親切に教えてくれる可能性が高い。英語が苦手でも、用紙を指さしながら教えてくれるのですぐに理解できる。それでもわからない場合は、相手がペタペタと用紙に押したりしてくれるので心配することはない。

 ペタペタといえば、着席する前に dauber と呼ばれる専用マーカー (写真右) を、会場内の自販機で買う必要がある。値段はわずか 1ドル25セント。いろいろな種類があるが、色やデザインが異なるだけで、内容は基本的にどれも同じだ。
 これの購入をけちってボールペンとかで代用することは考えてはいけない。ビンゴが完成していてもわかりづらく見落としやすいばかりか、dauber の使用をルールで義務付けている場合もあるからだ。

 さていよいよ第1ゲームを皮切りにセッションが始まるわけだが、以下がリビエラホテルのビンゴ会場における用紙のページ順やビンゴパターンに関する詳細だ。(ゲームの進行はこの順番に進められるが、準備だけは第13ゲームを先にやっておく必要がある)

 1枚目第1ゲーム ビンゴパターン: [ Letter X ]
アルファベットのエックスが目標のビンゴパターン。中央の FREE ポジションを利用しないと完成しないので、スタート時点であらかじめそれを塗りつぶしておくようにしたい。
 2枚目第2ゲーム ビンゴパターン: [ Hardway ]
これは最も基本的なビンゴパターンで、縦か横に一列並べばビンゴ。なお、"Hardway" とは、中央の FREE ポジションを使わないで完成させるという意味なので、斜め (対角線) はダメということになる。また、縦や横でも中央を横切るラインは無効。
  〃第3ゲーム ビンゴパターン: [ Double Hardway ]
第2ゲームの用紙 (2枚目) をそのまま継続利用するカタチで第3ゲームに突入するので、2枚目の用紙を破り捨てないこと。目指す目標は、一直線に並ぶパターンが 2つ。ただしこれも Hardway なので、中央の FREE ポジションを使って完成させたラインは無効。
 3枚目第4ゲーム ビンゴパターン: [ Small Crazy Kite ]
カイト、つまり凧 (たこ) と糸のようなカタチができればビンゴ。もちろん凧の位置は四隅のどこでもよい。中央の FREE ポジションを必ず利用することになるので、スタート時点であらかじめそれを塗りつぶしておくこと。
  〃第5ゲーム ビンゴパターン: [ Triple Postage Stamp ]
第4ゲームの用紙 (3枚目) をそのまま継続利用するカタチで第5ゲームに突入するので、3枚目の用紙を破り捨てないこと。目指すビンゴパターンは 「切手3枚」。番号4つの塊 (切手1枚の形) をコーナーに3つ作れば完成。なお、それぞれの切手は必ず4隅のどこかにある必要があり、中央などにあっても無効。
 別用紙第6ゲーム ビンゴパターン: [ Coverall ]
この第6ゲームは Double Action というまったく独立した別用紙 (1ドル) で楽しむ特別ゲーム。ひとつのマス目に2つの番号が記載されている特殊なカードを使用。目指すビンゴパターンは全面塗りつぶし。なお、選び出される的中番号の個数が規定の数よりも少ない状態でビンゴになった場合 (たとえば32個目以内)、積立型の特別ボーナスをもらうことができる。規定の個数以降の達成は 100ドル。
 4枚目第7ゲームビンゴパターン: [ Double Bingo with Wild Number ]
 ここでいうところの Wild Number とは、このゲームが始まる前に選び出される数字の下一桁のことで、その番号を下一桁に持つすべての番号を、このゲームが始まる前に塗りつぶしてからスタートする。つまり、32番が選び出されたら、32 はもちろんのこと、2、12、42、52、62、72 も塗りつぶしてからスタートすることになる。目指すビンゴパターンは通常の直線 (FREE ポジションも有効) が2つ。縦、横、斜め、のどれでもかまわない。
  〃第8ゲーム ビンゴパターン: [ Triple Bingo ]
第7ゲームの用紙 (4枚目) をそのまま継続利用するカタチで第8ゲームに突入。したがって、第7ゲームでの Wild Number を含んだ状態で第8ゲームを再開。目指すビンゴパターンは、縦、横、斜め、のいずれかの3ライン。
 5枚目第9ゲームビンゴパターン: [ Six Pack ]
目指すビンゴパターンは、番号6個によるかたまり。どこの位置にあってもかまわない。中央の FREE ポジションも使用可。
  〃第10ゲーム ビンゴパターン: [ Block of Nine ]
第9ゲームの用紙 (5枚目) をそのまま利用してゲームを継続再開。目指すビンゴパターンは9個のかたまり。中央の FREE ポジションを使ってもかまわない。
 6枚目第11ゲームビンゴパターン: [ Double Hardway ]
目指すビンゴパターンはハードウェーのラインが2つ。つまり、中央の FREE ポジションを使わずに2つのラインを完成させる。
  〃第12ゲーム ビンゴパターン: [ Coverall ]
第11ゲームの用紙 (6枚目) をそのまま利用してゲームを継続再開。目指すビンゴパターンは塗りつぶし。このゲームの賞金は、ブルー $250、レッド $500、グリーン $750、タン $1000 と、通常のゲームより大幅に多い。
 別用紙第13ゲーム ビンゴパターン: [ Coverall ]
この第13ゲームは Bonanza Game というまったく独立した別用紙 (1ドル) で楽しむ特別ゲーム。目指すビンゴパターンが塗りつぶしということで時間がかかってしまうため、あらかじめセッションが始まる前に、このゲームの的中番号が45個選出され、それら番号がこのゲーム専用のボードに掲示されている。したがって、第1ゲームが始まる前に、必ずそれら45個を塗りつぶしておく必要がある (第12ゲームが終わったあとでは時間がたりない)。つまり、このゲームが始まってから最初に選び出される番号は46個目ということになる。なお、選び出された的中番号の個数が50個目以下でビンゴが完成した場合は $5000、51〜54個目までの完成は $1000、55個目以降は $500のボーナスが払い戻される。
以下はその他の注意事項:

◎ 各ビンゴパターンは会場内に電光表示されるので、わざわざ覚える必要はない。

◎ 賞金はその場で現場スタッフから手渡されるので、着席したままでよい。

◎ ゲームの始めに Cash Ball という番号が選び出されるが、これは、その番号でビンゴが達成した場合は特別ボーナスというオプションで、これに参加するためには用紙を購入する際に申し出て1ドル支払う必要がある。そのボーナスの額は積立式なので日々変化する。

◎ 「ビンゴ!」 と発声しても、実は間違っていて完成していなかったという場合 (ほとんどのセッションで見られるよくある光景)、いわゆるチョンボになるが、何のペナルティーもないので、間違いを恐れる必要はない。

◎ ビンゴが完成して 「ビンゴ!」 と発声しても、声が小さく現場スタッフに聞こえなかった場合、そのままゲームは進行してしまうので要注意。また、他の人にビンゴが完成し、そのゲームがクローズされたあとに、自分のビンゴに気づき 「ビンゴ!」 と発声しても受け付けてもらえない。


バックナンバーリストへもどる