週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2001年10月10日号
Guggenheim Hermitage 美術館がオープン
 10月7日、ベネシアンホテル内のフロントロビー近くのスペースに Guggenheim Hermitage Museum が華々しくオープンした。

 そのあまりにも権威あふれる名称に 「ラスベガス特有の模倣とジョークか?」、「本当に Hermitage か?」 と疑う者もいることだろう。
 しかしこれは、名称の無断コピーでもなければ悪ふざけでもない。正真正銘のグッゲンハイム美術館であり、エルミタージュという名称の使用も本家本元のお墨付きだ。

 では何ゆえ世界的に有名な 2つの美術館の名前が付いているのかということになるが、簡単にいってしまえば、グッゲンハイム美術館が "ラスベガス分館" をオープンさせるに当たって、元々関係が深かったエルミタージュ美術館も作品提供というカタチで相乗りした、と考えればよいだろう。

 らせん状のモダンな建物として世界的に有名なニューヨークセントラルパークにあるグッゲンハイム美術館は、「すばらしい芸術を世界へ」 を合言葉に現在世界展開しており、すでにベルリンやベニスにも分館をオープンさせている。
 そういう意味ではグッゲンハイム側がラスベガスに分館を出そうと考えても不思議ではないわけだが、ちょうどそこに 「ラスベガスを単なるギャンブル都市から美術鑑賞も楽しめる総合観光都市へ変貌させたい」 とするベネシアンホテル側の思惑が重なり今回の話が実現に至ったという次第だ。
 そこへさらに大英博物館やルーブル美術館と並び称されるあの世界最大級のエルミタージュ美術館が作品提供において名乗りをあげ、結果的にこのような名称の美術館が誕生したというわけだ。

 展示作品はゴッホ、セザンヌ、シャガール、ルノアール、モネ、ピカソなどの作品 44点。すべて絵画で彫刻などはない。偶然かどうか不明だが、総じてどれも大き目の作品ばかりで、結果的にベラージオホテルのアートギャラリー (現在は一時的に閉鎖中) に比べてかなり迫力を感じる展示となっている。もっとも展示作品は 6〜9ヶ月ごとに入れ替えるとのことなので、現在の展示が何年も続くというわけではない。

 展示の現場には手すりなどはなく、高価な作品に好きなだけ近づいて観ることができるようになっているため、セキュリティー管理が少々気になるところだが、絵画に近づき目を凝らしてよく見ると、各作品の表面は薄いガラスでプロテクトされていることがわかる。それ自体はまったく気にならないので、それで安全が保たれるのであれば大いに結構なことだが、一方、作品を説明するプレートが床に貼り付けられているのはあまり賛成できない。
 現場スタッフいわく、「作品と並べて壁に貼ると作品を鑑賞する際に視界に入ってしまうためよくない」 とのことだが、解説プレートの文字が非常に小さく、床にしゃがみ込んで読まなければならず、非常に疲れるばかりか格好も決していいものではない。おそらくすぐに壁に移動されることになるだろう。

 開館時間は毎日 9:00am 〜 11:00pm、入館料は大人 $15、12才までの子供 $7、6歳未満無料となっている。場所はチェックインカウンターなどがあるフロントロビーからカジノへ通じる通路沿いで、正面玄関からも非常に近くわかりやすい。
 なおこの美術館とはまったく別に、同じくグッゲンハイム主催の "The Art of Motorcycle" というオートバイをテーマにした展示会も 10月 7日にオープンした。会場はカジノフロアから客室エレベーターへ通じる通路の突き当たりだが、これに関してはまた機会を改めて紹介することとしたい。


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