週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2010年 04月 21日号
日曜日は贅沢に噴水ショーを観ながらの豪華ブランチ
 ラスベガスで人気ナンバーワンの観光スポットといえば、やはりなんと言ってもベラージオホテルの噴水ショー。
 今週は、その美しい噴水ショーを眺めながらのゴージャスな食べ放題ブランチを紹介してみたい。

 店の名前はジャスミン。ラスベガス屈指の高級中華料理店だ。場所はベラージオホテルのカジノフロア内。入口はカジノ側だが、ダイニングルームは噴水ショーが行われる湖畔側に面している。

 このジャスミンから見る湖は、一般観光客がストリップ大通り側から見る角度とはまったく逆の位置関係にあり、パリスホテルのエッフェル塔や凱旋門、またはプラネットハリウッドホテルなどを背景に噴水ショーを見ることになる。
 ちなみに一般の位置から見た場合の背景はベラージオホテルそのものだ。

 そんな位置関係にあるこのジャスミン、普段は夜だけの営業だが、日曜日の午前11時から午後2時30分の間だけは Fountains Brunch と称するゴージャスな食べ放題ブランチの会場に生まれ変わる。
 料理は中華だけでなく、カニ、カキ、エビなどのシーフード、寿司、肉料理、卵料理、サラダ、チーズ、フルーツ、デザートなどもあり、総じて日本人の味覚に合うものが多い。

 ダイニングルームに入ると、まずはフレンチレストランのような内装に驚く。
 全体の基調は黄系の淡いベージュで、モチーフとなっているのは花と蝶。皿にも花柄があしらわれ、ナイフ、フォーク、スプーンのほかに、中華料理店らしく立派な箸もあらかじめテーブルに用意されているところがうれしい。
 大きい窓が3方向にあり、店内のほとんどすべてのテーブルから噴水ショーが見えるようになっている。

 席についてウェイターにまず聞かれることは飲み物。
 ここまで食べ放題と表現してきたが、ここのブランチの飲み物はアルコール類のみならず、コーラ、オレンジジュース、コーヒーなどのソフトドリンクもすべて別料金になっているところが通常のバフェイと大きく異なる部分で、ソフトドリンクは4ドル前後。アルコール類は銘柄などによってまちまちだが、ビールは7ドル前後で、おすすめのシャンペンは12ドル。なぜおすすめかというと、ソフトドリンクと異なりアルコール類はリフィルが自由ではないが、シャンペンだけは例外で、12ドルで何杯でも飲むことができるからだ。

 ドリンクをオーダーすると、英国スタイルのアフタヌーンティーでよく見られる3段重ねの皿でデニッシュ、マフィン、スコーン、それにいちごなどのフルーツ、バター、ジャムなどが運ばれてくる (写真右上)。ゴージャス感があり見た目も味も悪くはないが、これを全部食べてしまうと他の料理を食べる前に満腹になりかねないので要注意。
 この3段重ね以外は基本的には一般のバフェィと同様、すべて自分で好きな料理を取りに行く方式だが、例外が北京ダック (写真右)。担当スタッフがワゴンで各テーブルの間を巡回し、客の目の前でダックを切り分けてくれる。これがなかなかうまい。

 氷の彫刻の上に美しく配置された生ガキ、カニ、エビなどはどれも食べやすく処理されており申しぶんない。
 寿司はマグロ、サーモン、エビのにぎりと、カリフォルニアロールなどの巻き物。大きな期待は禁物だが、アメリカの寿司としてはまずまずで、コメや醤油系の味が恋しくなった際には十分満足できるレベルだ。

 現場でオーダーメードで調理してくれる料理としてはオムレツ、目玉焼きなどの各種卵料理と、好みの麺と具を入れて作ってくれるヌードルスープがある。このヌードルはあっさりしたクセのない薄味が特徴で、つゆモノが恋しくなった際には非常にありがたい。それほど大きい器ではないので、これだけで満腹になってしまう心配はないだろう。
 肉料理はパイ皮に包んでローストした牛ヒレ肉や自家製ソーセージなど、味も素材もかなりハイレベルにありこれも十分満足できる。

 デザート類は、マシュマロやストロベリーをチョコレートに浸すチョコレートフォンデュ、それにトリュフ、ボンボン、クッキー、ミニケーキなど、味はどれも合格点だが、クレームブリュレやフランのたぐいが無く、さらに生クリーム系のものもほとんどないのが残念。
 なお、デザート類はメインの陳列台以外にも、別室にも用意されているので、見落とさないようにしたい。

 一般のバフェイによくあるピザ、スパゲティー、タコス、マッシュドポテト、焼きそば、チャーハンなどはない。
 品数よりも、食材や味にこだわった上質の料理がこの店の特徴と考えればいいのではないか。もちろん数が少ないといってもすべての味を試すのはむずかしいぐらいの品数はある。

 値段のほうもブランチとしてはかなりハイレベルで一人 $55。6才から12才の子供は $19で、6才未満は無料。この料金には前述のドリンク類の料金と消費税(8.1%) は含まれていない。
 支払いは、食べ放題形式ではあるもののドリンク類が別料金になっているため、入店時ではなく一般のレストランと同様、食後に精算する。予算的にはチップも必要なので、最低でもひとり70ドル以上を想定しておく必要がある。

 中華料理店ということもあり、ウェイターやウェイトレスはアジア系がほとんどで、何でも聞けば丁寧に説明してくれるが、客が食事を取りに席を立つたびにナプキンをたたんだり、フォークやナイフを途中で変えに来たりというような手厚いサービスはない。そういった部分のサービスは、3月3日付のこのコーナー(684号)で紹介したウィンラスベガスのブランチのほうが格段に上だ。逆に料理はこちらのほうが日本人の味覚に合うだろう。

 風が強くなければ、日曜日は午前11時ごろから噴水ショーが始まることになっている。ゴージャスな食事を楽しみながら噴水とエッフェル塔を眺めて過ごす優雅な時間。高く舞い上がった噴水のあとには、条件が整えばきれいな虹も見える。
 不景気でどこのレストランも集客に悩む中、このブランチだけはかなり混雑しているので、数日前には予約を入れたほうがよい。予約の電話番号は 702-693-7223。英語での電話は苦手という場合は、前日のディナータイムなどに現場に足を運んで予約するという方法もある。



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