週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2010年 01月 13日号
ABCストアーズ、ついにストリップ地区の歩道沿いに進出
 ハワイを訪れたことがある者ならだれもが知るコンビニ 「ABCストアーズ」。
 ワイキキビーチの繁華街では数十メートル間隔に出店するなどハワイでの存在感は圧倒的だ。一方、米国本土での知名度はほとんどない。
 そんな同社が米国本土初進出となるラスベガスにおいて、その存在感をじわりじわりと増してきている。数年前ダウンタウン地区に出店し、その後ショッピングモール内、ホテル内、そしてこのたびついにラスベガス7号店となる店舗をストリップ大通りの歩道に面した一等地にオープンさせた。(写真右上)

 観光客の要求を徹底的に研究し、その利便を最大限に高めるという同社のハワイでのマーケティングは、日本人観光客からも絶大なる支持を得ており、今後のラスベガスでの店舗展開には大いに期待したいところ。
 ちなみにハワイでは、ABCストアーズの出現が、ホテル内の売店や客室内の冷蔵庫の有料ドリンクサービスを駆逐したと言われているだけに、もしラスベガスでも数十メートル間隔で店が出現するようなことになれば、観光客の雑貨類の購買行動や小売店の勢力図が大きく変わる可能性がある。今後の展開などについて店長のブライアンさん、および副店長のシェリルさんに話を聞いた。

何はともあれ7号店のオープン、おめでとうございます。
ありがとうございます。
他の6店のロケーションを改めて教えていただけますか。
ダウンタウンの電飾アーケード街に1店、ファッションショーモール内に1店、プラネットハリウッドに隣接するモール 「ミラクルマイル」 内と、リビエラホテル内にそれぞれ2店です。
ストリップに面した店舗は今回が初めてになりますが、この店の位置付けや戦略などはどんな感じですか。
まだ開業したばかりでデータが上がってきていませんが、7店舗の中ではここが一番売り上げが多くなるはずです。仮にまだ一番ではなくても、目の前にシティーセンターがオープンしましたので、今後伸びることは確実です。したがって現在の店舗の中ではここが旗艦店と考えていいでしょう。もちろんシティーセンターの存在を意識した店舗であることは間違いありません。なお今後いつどこにオープンするかは秘密です (笑)。
ということは家賃もここが一番高いということでしょうか。ファッションショーモール内などもかなり高そうですが。
家賃はここが断然高いです。道路に面しているというだけで、ぜんぜん不動産価値はちがいます。
ならば商品の販売価格も、家賃の経費負担に応じてここの店が一番高いと考えてよいのでしょうか。
例外はあるかと思いますが、原則として7店舗すべて同じ価格で販売しているはずです。
ラスベガスの7店舗で働くスタッフの方々は、ハワイからの転勤者ですか、それともラスベガスでの現地採用ですか。
私たちも含めて転勤組が多いですが、現地採用者もいます。比率はたぶん 6:4 くらいでしょうか。
ハワイでの売り上げに占める日本人観光客の比率はどの程度ですか。ラスベガスではいかがですか。
ハワイ、特にワイキキでは、お客様の大半が日本人です。ラスベガスでの正確な数字はわかりませんが、非常に少ないです。たぶん10%以下でしょう。いま店内をご覧いただいてもほとんどいないはずです。これから増えるといいのですが。
「ABC」 の意味にはいろいろな説があるようですが、どれが正しいのですか。
たしかにいろいろありますね。社内に伝わる話によりますと、単純な名前がいいということで ABC になったそうですが、ワイキキ地区のほとんどすべての交差点に店があるので 「All Blocks Covered」 とか、「Aloha Brings Customer」、「Always Bring Cash」 などといった説もあるようです。皆様が決めていただければいいので、正解は特にないと思います。
キャッシュといえば、ハワイでは日本円でも買い物ができるそうですが、ラスベガスではどうでしょうか。
ラスベガスでも日本円をお受けしています。交換レートはカジノホテルなどよりもいいはずですよ。だからといって両替のためだけのご来店はご遠慮いただいております。あくまでもショッピングということで、お受けできるのはお買い上げ金額の範囲内の日本円になります。なお紙幣だけで、コイン(硬貨)はお受けできません。
何か日本人観光客を意識したような商品はありますか。
弁当のセクションになりますが、カリフォルニアロールなどのノリ巻きのたぐいならあります。もちろん日本人だけを意識した商品ではありませんが。あとハローキティーの関連グッズならたくさんありますが、どうでしょうか (笑)。
ハワイ名物の 「スパムおむすび」 とかは置かないんですか。
「ツナおむすび」 ならありますよ。でも 「スパムおむすび」 は置いていませんね。担当ではないので詳しいことはよくわかりませんが、スパムのような肉類を使ったおむすびは保健所の許可などが新たに必要になるとか聞いたことがあります。本当にそれが理由か、調べておきます。
カップ麺も置いていますが、お湯のサービスなどはないんですか。
給湯器のようなものは特に用意させて頂いておりませんが、お弁当などを温めるための電子レンジは自由に使えるようになっています。
ラスベガスでは日本人客が少ないとのことですが、せんべい、柿の種、あられなど、日本人が好むビールのつまみなどもたくさんありますね。そしてそのビールもキリン、アサヒ、サッポロなど、かなり日本人を意識した商品が目立ちますが。
ハワイの経営スタイルをそっくりそのままこちらに持って来ていますので、商品の内容もほとんどハワイと同じになってしまいます。結果的にラスベガスでも日本人には便利な商品ラインナップになっていると思います。
ということは、海がないのにラスベガスでもビーチサンダルとかも置いちゃったりしているのでしょうか。
置いちゃっていますね、ほらこちらに (笑)。でもラスベガスにもプールがありますので、まったく売れないわけではありません。今は冬ですのであまりたくさん出ませんが、みやげとしてのニーズはあります。これでもちゃんと季節に合わせて商品を入れ替えたり並べ替えたりしているんですよ。この店はまだオープンしたばかりですが、ほかの6店は毎年けっこう工夫しています。ハワイとちがってラスベガスはハッキリした季節がありますので、ある程度は季節を意識しないといけないと思っています。
あ、そういえば、ABCさんに置いてほしい商品があります。観光客が必要とするものなら何でもそろう ABCさんですから、ないものはないと思っていたのですが、水着だけはないようですね。じつは先日、読者から 「水着がなかったので残念でした」 といったメールをいただきました。特に冬の今の時期は水着のことなど想定していない人が多く、ジャクージなどの利用の際になって初めて水着が必要なことに気付くようです。そこで水着を買おうとするわけですが、今の時期はほとんど売っている店がないのと、売っていたとしてもホテル内の高級店などはかなり高いようです。ABCさんでは水着を置かないのでしょうか。
夏になったら置く予定にしていますが、残念ながら男性物だけです。女性用の水着はバラエティーに富んでいるためスペース的に置くことがむずかしく、夏になってもたぶん置くことはないと思います。
では、「水着以外なら何でもそろうABC」 と宣伝しておきます (笑)。お忙しいところ長い時間ありがとうございました。
よろしくお願いします。では日本のお客様が増えることを期待しています。

 約半世紀前にハワイでこの会社を創業したのは日系二世のコササ氏。
 今回オープンしたラスベガス7号店のすぐ近くにはアメリカ系巨大資本のドラッグストア 「ウォルグリーンズ」 や 「CVS」 などライバル店が軒を並べている。そんな厳しい経営環境の中、観光客のニーズを的確につかんだ ABCストアーズのきめ細かな品揃えはすでにラスベガスでも高い評価を得ており、かなり頑張っているように見受けられた。日本人としてぜひ応援したい。
 場所はモンテカルロホテルの向かい側。前述の通り今話題のシティーセンターからも近い。ストリップ側から店に向かって左側は巨大なギターが目印のハードロックカフェ、そして右側は巨大コカコーラボトルが目印のコカコーラストア。見つけやすさという意味でこれほどわかりやすい立地条件は他にないだろう。営業時間は 7:30am〜1:00am。


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