週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2000年10月11日号
着席したままでも料理が運ばれてくる高級バフェィ
 ラスベガスで食事といえばなんといってもバフェィ。どこのホテルにもあるかなり大規模な食べ放題形式のレストランだ。
 手頃な料金でさまざまなジャンルの料理が食べられるとあって人気が高く、各ホテルは競ってこのバフェィに力を入れている。(バフェィに関する詳しい情報はヘッダー部にある [BUFFET] をクリック)。

 バフェィ人気の上昇とともに、最近は並みのバフェィでは物足りないグルメ族や、ホテルが招待するハイローラー(高額賭金でプレーするギャンブラー) などを相手にした、キャビア食べ放題 (BALLY'S ホテル。ラスベガス大全のバックナンバー 99年6月9日号に特集記事)、寿司食べ放題 (MGMグランド。同、2000年4月5日号)、大型ロブスター食べ放題 (VENETIAN ホテルのレストラン Zeffirino ) といった小規模高級バフェィも続々と登場しているが、それら高級店といえども 「席を立って自分で料理を取りに行かなければならない」 というセルフサービス形式であることに変わりはなく、着席したままウェイターに頼めば料理が出てくるというわけではない。ところがこのたびサーカスサーカスホテル内に座ったままでも OKという高級バフェィが出現した。

 その名は “The Steak House, Sunday Champagne Brunch Buffet”。名前が示す通り、サーカスサーカスホテル内の高級ステーキハウス “The Steak House” が日曜日にだけやっているシャンペン飲み放題のバフェィだ。(同ホテル内には通常のバフェィもあるのでそれと混同しないように)

 実はこのステーキハウス、地元メディアなどからさまざまなアワードを受賞している知る人ぞ知る有名なレストランで、本来であれば規模的にも格調的にもバフェィなどをやるような店ではない。ただここ数年、テーマホテルの建設ラッシュでラスベガスの中心街が南へ移動してしまったため、サーカスサーカスなどがある北ストリップ地区全体の注目度が低下し、この店も往年の輝きを失いかけていた。
 そんな矢先、北ストリップ地区のハイローラー客を取り込みたいカジノ側と、老舗の良さを再認識してもらいたいこの店側の思惑が一致し、日曜日のブランチタイムだけやってみようと始めたのが今回のバフェィだ。

 そのような理由から、バフェィをやるといってもこの店には名門ステーキハウスとしての意地があり、ステーキ類だけは通常のディナータイムと同じメニューを同じ方法でサーブすることに固執した。つまり通常のバフェィのようにあらかじめ作っておいた料理をセルフサービス形式で提供するのではなく、注文形式による本格的なステーキの味を知ってもらい、またいつかディナータイムに足を運んでもらおうというわけだ。

 したがって席に案内されるとウェイターから飲み物を聞かれると同時にステーキ類の注文も聞かれる。 選ぶことができるステーキは、この店の通常のメニュー内にあるフィレミニオン($27.95)、ニューヨークステーキ($23.95)、プライムリブ($24.95)、ラムチョップ($21.95)、サーモンステーキ($18.95)、ハリバットステーキ(ヒラメのような魚。$18.95)、エッグオスカー(カニ入りオムレツみたいなもの) の7種類だ。カッコ内の数字は通常のディナータイムの値段で、このバフェィ時はもちろんすべて均一料金で食べ放題となっている。

 ステーキ類以外は他のホテルのバフェィと同様すべてセルフサービス形式となっているので、ウェイターに 「フィレミニオン、レア、プリーズ」 とか 「ニューヨークステーキ、ミディアム、プリーズ」 などとオーダーしたあとは、席を立って他の料理を取りに行ってかまわない。
 「他の料理」 といってもそれらがステーキ類の脇役だと思ったら大間違いだ。カニ、生ガキ、エビ、サーモンなどの新鮮なシーフードや、イタリアン料理、中華料理などといった数々の本格的アイテムが盛りだくさんある。
 話が前後してしまうが、オーダーしたステーキ類は何種類も食べることができるように通常の約半分のサイズでサーブされる。したがってあとからさらに別の種類のステーキをオーダーしてもかまわないし、ステーキは1種類にしておいて生ガキを 10個、20個食べてもかまわない。ちなみにその新鮮な殻付き生ガキの通常価格は6個で $8.95 となっている。

 ここまではパーフェクトだが、残念なことにデザート類はいただけない。シュークリーム、エクレア、ショートケーキなど、どれも日本人の味覚では理解できないほどの甘さだ。わずかにチーズケーキだけが許容範囲内といった感じだが、それでも半分も食べれば飽きてくる。「デザート類は全滅」 と考え始めから期待しない方がよさそうだ。

 さて気になるお値段だが、前述の Bally's、MGM、Venetian などの高級バフェィに比べるとかなり安く、ひとり $21.95 となっている。これに消費税(7.25%)とチップが加わり最終的には $28 前後になる (通常のバフェィと違いチップ$1というわけにはいかない)。
 なお、子連れファミリー大歓迎のサーカスサーカスらしく子供料金も提示されており、6才〜12才が $10.95、6才未満は無料となっている。

 食べる量にもよるだろうが、食べた料理を通常のディナータイムの料金に換算すると $40を超えるのではないだろうか。さらにシャンペンやコーヒーなどが付いていることを考えると、この $21.95 は激安といってよいだろう。
 ただ、注文制のステーキ類と殻付き生ガキなどに価値を見い出さない者は、ベラージオやパリスのバフェィに行った方がよいかもしれない。このバフェィはピザやパスタ類などを含めた全体のアイテム数でやや劣っている上、さらにデザート類で大きく負けているからだ。もちろん店内の雰囲気は、もともとが高級レストランだけあってこちらの方がはるかに勝っている。

 場所はサーカスサーカスホテルのカジノフロアから室内遊園地“アドベンチャードーム”に向かう途中の通路沿いにある。“The Steak House”の入口は非常に小さいので注意していないと見落としてしまう。
 営業時間は毎週日曜日の 9:30am から 1:30pm(最終入店時刻) まで。すいていれば予約無しでも入ることができるが、時間帯が遅くなればなるほど混んでくるようだ。混んでいる場合、9:30am、11:30am、1:30pm の3回に分けた入れ替え制が採用されることもある。したがって 9:30am に行って入れなかったら、11:30am もしくは 1:30pm の予約をその場で入れることになる。待っている間はカジノもしくはアドベンチャードーム(乗り物は有料だが入場自体は無料)などで時間をつぶせばよいだろう。


バックナンバーリストへもどる