週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2000年7月5日号
レディーラックで激安コメディーマジックショー
 ダウンタウンのレディーラックホテルで、クーポンを利用すれば $5.95 という激安のマジック&コメディーショー “HOCUS-POCUS” が始まった。

 演じるのは、若き日のフランクシナトラに似ているとの噂もある Fielding West 氏で、地元ラスベガスではそれなりに知られるコメディーマジシャンだ。
 彼は過去20年間、ここラスベガスでさまざまな舞台に登場しており、ライザミネリやグレンキャンベルなどのショーの前座をつとめた他、現在も行われているトロピカーナホテルの Folies Bergere やモンテカルロホテルの Lance Burton ショーにゲスト出演したりと幅広く活躍してきた。それでも自分自身のステージを持つのは今回が始めてとあって、この HOCUS-POCUS にかける意気込みは半端ではなく、明日のスターを夢見て毎晩頑張っている。

 会場はレディーラックホテルの脇に特設されたサーカス小屋風の簡易施設で、ストリップの大型ホテルのゴージャスな劇場を見てしまった者にとってはそのあまりの落差に驚かされるかもしれない。規模が小さいばかりかすべてにおいて安っぽく、哀愁さえ漂っている。それでも会場全体に古き良き時代のアットホーム的な雰囲気がなんともいえず、この施設を好む根強いファンは少なくない。
 ちなみに昨年まであのスティーブワイリック(サハラホテルに移籍することが決まったマジシャン) が使っていたのもこの会場だ。

 ショーの内容は看板に偽り無くまさにコメディー&マジックで、それ以上のものでもそれ以下のものでもない。つまりコメディーとマジックのみで、歌やダンスやアクロバットの類は一切ない。
 コメディー&マジックショーと言えばハラスホテルで行われている Mac King ショー (2000年3月29日付のこのニュースで報道済み)も知られるが、両者の間には似て非なるものがある。
 Mac King 氏はひょうきんな表情から繰り出すマジックを主体としたお笑いだが、こちらの Fielding West 氏はトークそのもので会場を爆笑の渦に巻き込みながら所々で意表をつくマジックを披露するといった感じだ。
 この差を [マジック対コメディー比] という数字で表現するならば、Mac King は 6:4、こちらは 3:7 といったところだろうか。
 会場内の笑いの大きさという意味ではこちらの方が圧倒的に大きいが、語学的なハンディを持つ我々日本人にとっては Fielding West 氏の方が難解な部分が多い。

 マジックそのものについては、トラやゾウを消したり人間が宙に浮いてしまったりといった大ワザではなく、手先のテクニックや小道具を使ってのパフォーマンスが主体なので、大仕掛けのビッグイリュージョンなどを期待してはいけない。あくまでも漫才の延長上にある簡易マジックと考えた方がよいだろう。

 このように書くとなんだかあまり楽しくないようにも思われがちだが、独特な会場施設とそこで繰り広げられる大衆的パフォーマンスはまさに浅草の演芸場といった感じで、ストリップの豪華ホテルの劇場では楽しむことのできない独特な味わいがある。そして何よりありがたいのはその料金だ。
 定価は $19.95 となっているが、以下の割引クーポンを印刷してレディーラックホテルのチケット売場(チェックイン・チェックアウトを行うフロントデスクのすぐ左側)に持って行くと激安価格の $5.95 になる。
 このクーポン自体には、「通常料金 $19.95 が無料に! ただしこのクーポン利用の際は必ず 1杯$5.95のドリンク引換券を購入のこと」 と書かれており “無料” が強調されているが、ようするに 「$5.95 で入場券を買うとドリンク1本が無料で付いてくる」 と考えればよいだろう。いずれにせよビールを飲みながらショーを観て$5.95 ならばありがたい話である。

 入場方法としては、$5.95 を支払い入場券とドリンク引換券を受け取ったらチケット売場のすぐ奥にある通路から会場へ入る。会場の両脇には飲み物を販売するスタンドがあるのでそこでビールやコーラなどの好みのドリンクを告げそれを受け取る(チップ用のバケツが置いてあるのでその中に$1程度を入れてあげると喜ばれる)。あとは会場内の好きな席に着席するだけだ。

 公演日は日曜日から木曜日の 8:30pm。金、土は休演。公演時間は正味1時間。予約の必要は特にない。
 時間的にも料金的にも非常に手頃なので、フリーモントエクスペリエンスの見学以外に特に何もやることがないダウンタウン滞在時にぜひ訪れてみるとよいだろう。


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