週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2000年5月10日号
水が消えた “SPLASH”
   ステージに巨大水槽を持ち込み水をふんだんに使った演出として知られていたリビエラホテルの看板ナイトショー “SPLASH” の内容が一新され、そのステージから完全に水が消えてしまった。

 ナイトショーの内容が一部変更になってしまうことは決して珍しいことではなく特にニュース性もないが、これまで水を使った演出で数々の賞を受賞してきたこの SPLASH (「水しぶき」 の意味) に限っては、そのタイトルを考えただけでも水が無くなってしまった今回の変更は “大事件” といってよいだろう。
 実は今回の変更、すでに3ヶ月も前に行われたものだが、それをここでタイムリーに報道していなかったためか、多くの読者から弊社に 「水が消えた SPLASH の内容をぜひ知りたい」 との問い合わせが殺到した。たしかに 「水が無い SPLASH」 と聞けば誰もがその実態を知りたくなるのは当然のことだろう。今週は遅ればせながらそんな SPLASH の現在の様子をお伝えしてみたい。

 最大の変更はその “水モノ” が完全に消えてしまったことだが、その他の出し物もかなり変わっている。オウムを使ったショーや日本人を題材としたコメディーが消え、それに代わって軟体アクロバット、フラフープジャグラー、アイススケートショーなどが加わった。

 前作と比べてどちらが良いかと問われれば、その答えはむずかしい。個々の出し物の内容は変わったが、全体としてのバランスは前作と大差ないように見受けられるからだ。
 名物のオートバイによる曲芸がそのまま残っていることは前作に愛着がある者にとってはうれしい限りだ。これが無くなってしまっては前作との継続性がほとんどゼロとなり SPLASH という名称を継承する意味が無くなってしまう。

 もっとも、すでに水モノが完全に消えてしまった今となってはもはやこの名称を引き継ぐこと自体、何かしっくりこないものがある。定着した名称を捨てることは営業的にかなり勇気のいる行為だろうが、内容との整合性を考えると名称変更も検討した方がよいのではないだろうか。
 派手に水を使うことで知られるベラージオホテルの看板ショー “オウ”(フランス語で水) の出現により、今さら中途半端な水モノのショーではカッコ悪いと考えたのかどうかは知らないが、水モノをやめてしまう勇気があったなら、この際ついでに名称も変更し刷新を図ってもらいたかった気がしないでもない。

 会場の座席レイアウトにも多少の変化が見られた。ディナーショー形式の長テーブル席や半円形のブース席が残っていることは以前と変わりないが、総じて使いやすくなったことだけは確かだ。
 特に VIP Seat と呼ばれるセクションがステージの前に設けられ(前から5列、横21席、合計105席)、それらは劇場スタイルの前を向いた固定座席になっているため首が疲れることなくショーを楽しむことができる。ちなみに VIP Seat は一般席に比べ $10 高く $54.45 となっている。長テーブル席やブース席は横を向いて観なければならないだけでなく、隣の人がじゃまになって十分な視界が確保できないことが少なくない。ここは $10 奮発してでも VIP Seat がおすすめだ。
 チケットはリビエラホテル内に数ヶ所あるチケット売場、もしくは他のホテルのチケット売場でも入手することができる。満席になることは少なく、ほとんどの場合当日券の入手が可能だ。

 さて気になるショー全体の評価だが、可もなく不可もなくといったところか。それでも似たようなジャンルのトレジャーアイランドの Mystere や MGM の EFX などと比べると内容も会場施設も大きく劣っていることは否めず、価格差を割り引いて考えてもかなり見劣りしている。ジャンルも価格帯も近いバリーズの Jubilee と比べてもやや負けている感じがしないでもない。フラミンゴの Great Radio City よりはトップレスダンサーが大勢登場する分だけ男性諸氏は楽しめるかも知れない。

 ショーの内容は以下の通り。(出演順。ただし SPLASH には休演日がなく、個々の役者が個別に休暇を取るため曜日によっては以下の出し物がすべて上演されるとは限らない)

 映画タイタニックのテーマソングで始まるトップレスダンス&アイススケート
 太鼓をたたいたり縄を回したりする二人の男によるコメディータッチの曲芸
 大人数による歌&トップレスダンス
 男性シンガーによる歌と数人の女性によるトップレスダンス
 男性シンガーによるサタデーナイトフィーバー
 8人の男性に扮した宝塚風の女性による歌とダンス(トップレスではない)
 若者によるストリートダンス風のパフォーマンス
 インド風コンセプトで登場するひとりの女性によるフラフープのジャグリング
 ひとりの男性によるタップダンス
 マイケルジャクソンのモノマネ
 軟体人間(女性一人)によるアクロバット
 大人数による歌&トップレスダンス
 球状のかごの中を高速で走行するオートバイによる曲芸

* 生バンドは無し。すべての音楽は録音。歌も実際には口を動かしているだけで歌っていない。



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