週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2000年4月05日号
MGM に高級ブランチバフェィ
 ラスベガスでの食事といえばなんといっても BUFFET (日本では “ビュッフェ” と読むが、現地では “バフェィ” と言わないと通じない)。各ホテルがカジノへの客寄せのために競って展開している食べ放題レストランのことだ。

 メニューの豊富さに加え料金も比較的お手頃とあって、多くのラスベガス観光客がここで食事をする。
 料金の相場は各ホテルでまちまちだが、一般的には朝食バフェィが $5〜$10、夕食が $10〜$20 、昼食がその中間となっている。そんな中、$37.50 という飛び抜けて高いバフェィ Grand Champagne Brunch が MGMグランドホテル内に登場した。ちなみに同ホテルの通常バフェィにおける同じ時間帯の料金は $8.95 だ。いかにこのバフェィが高いかがわかる。今週はこの飛び切り高級なバフェィを紹介してみたい。

 Grand Champagne Brunch は MGMグランドホテル内にあるが、同ホテルの通常のバフェィ Grand Buffet とはまったく別に存在している。存在しているといっても Grand Champagne Brunch という名前の店があるわけではない。
 じつはこのバフェィ、日曜日だけ同ホテル内にある高級ステーキレストラン Brown Derby を間借りしての営業となっている。

 営業時間は、間借りしている身分のためレストランが休業日の日曜日のみで、また名前の通りブランチ、つまりブレックファストとランチの時間帯である 9:00am〜2:00pm となっている。
 ダイニングルームのサイズは通常のレストランのため、一般のバフェィに比べるとかなり狭い。曜日も時間帯もスペースも非常に限られているとなると、さぞかし混んでいるのではないかと思われがちだが、価格が需給バランスをうまく調節しているのか、少なくとも取材時において行列ができるような雰囲気は全くなかった。

 さて内容だが、高いだけあってそれなりのものはある。案内人は黒服に蝶ネクタイといういでたちで、通されたダイニングテーブルも純白のテーブルクロスと生花といった具合だ。大衆的な雰囲気が漂う通常のバフェィとは完全に一線を画している。
 そもそもこのバフェィ、ウェイターの話によると利用者の大部分がガジノゲスト、つまりホテル側が交通費、宿泊費、食費などを負担し無料で招待している高額ギャンブラーたちだ。つまりこの店は彼ら高額ギャンブラーのためにホテル側が用意した店ということになる。

 さて気になるメニューだが、キャビア、ロブスター、カニ、そして殻付きの生ガキや生ハマグリなど高級アイテムがズラリと並ぶ。マグロやサーモンの刺身もわさびと一緒に用意されている。その他、ビジュアル的に楽しませてくれるゴージャスなアイテムが多く、否が応でもリッチな気分にさせてくれる。
 ただ、寿司セクションだけはいまひとつの感がぬぐえず、にぎりはアナゴとマグロだけ、あとはカッパ巻とアボガド巻とカリフォルニアロールのみというお粗末な品揃えで、味もお世辞にも良いとは言えない。なおキャビアも置いてあるが、食べ放題となっているだけにグレードとしては低級品のようだ。

 デザート類は一般のバフェィでは見られないゴージャスなアイテムがずらりと並び見ているだけでも楽しい。ただ、見た目の美しさに反して甘さに品がないことと、生クリームの味に高級感がないため日本人の味覚に合うものは意外と少ないように思えた。
 飲み物は黙っているとウェイターがシャンペンを持ってきてくれるが、それ以外のものも頼むことができる

 寿司とデザートを除き、料理の内容、ウェイターのサービス、ウェイターと客の数の比、インテリア、どれを取っても一般のバフェィとは比較にならないレベルにあるが、値段の高さを考えると当然という気がしないでもない。
 実はこのバフェィとまったく同じコンセプトで運営されているカジノゲスト用のバフェィ・Sterling Brunch Buffet がバリーズホテル内にある。料金は $52.95 とさらに $15 ほど高い。どちらがよいかということになるが、やはり値段が高いだけバリーズの方がやや上といった感じだ。それでも料金の差ほど違いがないようにも思えるので、予算が厳しい者はこちらを利用してもよいかもしれない。 インテリアなどはむしろこちらの方が広々としており高級感がある。ちなみにこのバフェィの会場である Brown Derby はハリウッド映画をテーマにしたレストランで、ダイニングルームの周囲には映画スターの写真や似顔絵がたくさん飾られている。

 バリーズの Sterling Brunch Buffet にしろ今回の Grand Champagne Brunch にしろ、完全にハイローラー御用達といった感じの店だが、料金さえ支払えば一般にも開放されているので、騒々しい大衆バフェィに嫌気がさした者はぜひ利用してみるとよいだろう。
 なお、このバフェィは Sterling Brunch Buffet 同様、通常のバフェィと違い前金制ではない。つまり一般のレストランのように、食後に各テーブルで精算を済ませることになる。したがって担当のウェイターが精算書を持ってくることになるわけだが、当然のことながらチップが必要だ。
 どこのレストランでもチップを忘れる日本人客とウェイターとの間でのトラブルが絶えないようだが、今回このラスベガス大全が掲載したことによりそのようなトラブルが増え、あとから行く日本人に対するサービスが低下してしまうというようなことだけは絶対に避けたいので、チップはきちんと支払って頂きたい。なお、服装に関してだが、特に正装をしていく必要はないだろう。


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