週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2000年2月9日号
アダルト向けナイトショー "Midnight Fantasy"
 ラクソーホテルでアダルト向けナイトショー "Midnight Fantasy" が始まった。

 タイトルは何やら怪しげだが、内容は始めから終わりまで美女たちがただひたすらトップレスで踊りまくるという極めて単純なショーだ。
 「単純」 という言葉には良い意味も悪い意味も含まれているが、ここでの単純は 「単純明快でわかりやすい」 という意味で、このショーは低俗ながらもしっかりした明確なコンセプトと主張がある。とにかくトップレスで踊りまくる、ただそれだけだが、それはそれで好感が持てる。

 昨年の末から今年の初めにかけて、スターダストの Enter The Night、ハラスの Spellbound、ラクソーの Imagine など、英語力がなくても楽しめる万人向けのショーがいくつか姿を消す一方、ミュージカルやモノマネコメディーショーといった語学的に難解なショーが続々と登場してきており、どちらかというと日本人観光客の需要に逆行するような傾向が見られていただけに、Midnight Fantasy のようなショーの登場は大いに歓迎したい。
 特にこのショーは、英語力を必要としないという部分だけでなく、極めてカジュアルな気分で参加できるという部分にも注目したい。ついつい服装にまで気を使いたくなってしまいがちなかしこまった雰囲気の高額ショーと異なり、このショーは料金も会場サイズも雰囲気もすべてがカジュアルで、これはこれでひとつの大きな特徴といってよいだろう。

 $29.95 というお手ごろ価格のチケットを握り締め、どれほどの美女が登場するのか期待に胸を膨らませながらピラミッド棟の吹き抜け広場 (アトリウム) にあるファラオ劇場 (Pharaoh's Theater)へ行くと、迷路のような長い通路が待ち受けており、やっとの思いで劇場内に入ると、なぜかそこには 「アダルト」 とか 「トップレス」 といった言葉から連想されるような怪しげな雰囲気がまったく漂っていない。
 450席ほどの近代的な会場には男性グループ客に混ざって若いカップルや老夫婦などもかなり目立つ。客層は思ったより幅広いことがうかがえる。
 トップレスショーという少々うしろめたさを感じるショーを観に来ているというヘンな同胞意識があるのか、老いも若きも男も女も顔がどことなくほころんでおり会場全体になごやかな雰囲気が漂っている。ベラージオのオウの会場などで見られるような気取った者などどこにも見当たらない。これならば若い日本人女性のグループでも気軽に参加できそうだ。

 幕が開くといきなりトップレスダンサーが次から次へと登場する。期待通りの美しいバストの女性ばかりだ。ショーの内容は冒頭で触れた通り始めから終わりまですべてがトップレスダンサーによるパフォーマンスばかりで、衣装が変わること以外、ダンス自体にもステージセットにも大きな変化はない。ちなみに衣装はカウボーイスタイルから日本人好み(?) の看護婦スタイルまでかなりバラエティーに富んでいる。

 なお、激しく踊るダンサーたちの休憩時間にひとりだけ特別出演として男性の曲芸師が登場する。Anthony Gatto という知る人ぞ知るジャグラーで、これが半端ではない。玉やボウリングのピン状の物を使ったさまざまなジャグリングで会場を沸かせたあと、最後に 「世界でただ一人」(会場内のアナウンス) といわれる超ウルトラD級の 9枚の円盤 (フリスビー程度の大きさのディスク) によるジャグリングを披露してくれる。日本の染之助・染太郎などが一生練習しても出来ないようなこの大技にはトップレスを見続け顔が完全にほころんでいた観客も全員が拍手も忘れてただ呆然と見つめるばかりだ。
 なお、ショーのあと関係者にインタビーしたところ、残念ながらこの Anthony Gatto 氏はあくまでも特別出演とのことで、いつまで舞台に上がり続けてくれるかわからないとのこと。

 ショーの長さはほぼ 1時間。一般のナイトショーの平均時間が正味約1時間 30分であることを考えるとやや短めだが、内容が単純なだけにこの程度でちょうどよいだろう。料金の $29.95(税込み) も妥当といった感じだ。カジノでの勝負に熱くなった際の息抜きなどにはぜひお奨めのショーといってよいだろう。
 火曜日を除く毎日 10:00pm 開演 (土曜日だけは深夜 12時も)。チケットは同ホテル内に数ヶ所あるチケット売り場で。なお料金の $29.95 にドリンクなどは含まれていない。18歳未満入場不可。問い合わせ電話番号 702-262-4400。

バックナンバーリストへもどる